【本号の内容】
★第2次小泉改造内閣を追い詰めよう!
★全労協/第2次小泉改造内閣に対する見解(9月30日)
★プロ野球選手会ストライキを支持する
@(注)
A資料再録/宮城全労協声明(9月18日)
B資料再録/全労協声明(9月7日)
<イラク撤兵!郵政民営化阻止!年金保険料の値上げ強行を許さない!第2次小泉改造内閣を追い詰めよう!>
小泉改造政府がスタートした。「郵政民営化内閣」だという。小泉の政権維持のための姑息な人事だ。小泉政府を追いつめる秋の闘いに打って出よう!
●ブッシュ政権はついに「大量破壊兵器」がイラクに存在しないことを明らかにした。「イラクとアルカイダの関係」も然り。占領政策が失敗であったという主張もアメリカ国内で噴出している。ブッシュは、「それでもイラク戦争は正しく、世界は安全になった」と演説した。小泉政府はブッシュに追随するばかりだ。小泉首相と日本政府の戦争責任を徹底追求し、派兵反対の大きなうねりを作り出そう。
第4次イラク派兵は11月、南東北3県から出発する。派兵反対・イラク撤兵の広範な声を組織し、反対運動を巻き起こそう!
韓国労働者たちが11月、「自由貿易協定」の締結に反対して来日し、日韓労働者の共同闘争が呼びかけられる。新自由主義グローバリゼーションに対抗する労働者の国際連帯を築こう!
●10月から厚生年金保険料がアップする。年金改革法に国民は反対を突き付けた。しかし政府・与党は見直しすら拒否し、保険料引き上げを強行する。来年1月には各種控除の縮小・廃止によって年金受給者への課税がアップする。4月には国民年金保険料が値上げされる。所得税の配偶者控除改悪が続く。雇用保険料の引き上げも迫っている。小泉政府の残りの任期で大衆増税・収奪の波が相次いつぎ、さらに消費税大増税が日程に上ろうとしている。生活破壊・権利破壊の小泉政府を倒そう!
●小泉首相は組閣にあたって「踏み絵」を突き付けた。公共財・公共サービスである「郵政」は彼にとっては権力闘争の材料にすぎない。巨大メディアの民営化キャンペーンにもかかわらず、各種世論調査は首相の郵政民営化に厳しい結果を出している。民衆は郵政民営化の思想と手法に「怪しさ」を感じとっているからだ。与党には反対論がくすぶり続けている。財界の中にも慎重論が漂っている。しかし、そこからは明確で断固とした反対の闘いは出てこない。小泉首相はそのような状況の中で、「抵抗勢力との徹底対決」「孤独な闘い」を演じ、政権の維持に全力を注ごうとしている。
5日、小泉首相は改造後最初の民営化推進本部に臨み、メディアの前で閣僚や官僚たちをにらみつけ、まくしたてた。「(郵政公社の)40万人の役人集団に振り回されている政界を正したい」、「外務省大使館職員5千人、自衛隊20数万、警察官20数万。どうして郵政公社が40万人なのか」。同じ日、政権復活を果たした山崎首相補佐官は福岡で「(抵抗勢力の)反乱は必定だ、衆院解散・総選挙もあり得る」と講演した。昨年8月、当時の山崎自民党幹事長は、総裁選の権力闘争で挑発を繰り返す小泉手法を評して、次のように解説してみせた。「自分に国民の目が集まるように、わざと波風を立ててその中で波乗りをする。郵政民営化はその波を作る材料なんだ」、と。二人はいま再び権力闘争に勝利するために、竹中大臣を前面に立て、このグロテスクな政治ショーを再演しようとしている。
小泉首相はかつて出版した共著本の中で、「郵貯も簡保も、いまなくなっても困らない。民間にあるのだから」と認識を語っている。10年後の今年3月、試問会議の中間報告をめぐる闘争の中で首相は、「ユニバーサル・サービスって民営化反対論者の言葉だろう」と吐き捨てたという。竹中大臣は3年前の5月、初入閣後の資産公開に際して、「(実質ゼロ金利時代に)定期預金をするのはエコノミストとしての良心が許さない」と記者会見で述べた。彼はまた当時、日本マクドナルドの未公開株の取得について記者団に問われ、合法的な資産形成であり恥ずべきものは何もないと述べている。今年8月、参議院選挙に当選して「もう学者大臣とは言わせない」と胸を張った彼は、訪米して「郵政民営化は小泉首相のライフワーク」と強調した。その竹中大臣は4日、「郵政民営化情報システム検討会議」の設置を明らかにし、座長に加藤寛千葉商科大学学長を据えた。加藤、小泉、竹中3氏の交友関係は広く知られている。郵政民営化の「指南役」を買って出ていた加藤氏は、竹中大臣が重要ポストを用意したことによって、国鉄解体に続いてふたたび「民営化路線」の表舞台に登場した。
このような人物たちが、自分の政治的野心を隠さずに、「郵政民営化」を強行しようとしている。そしてもちろん、多くの新自由主義エコノミストたちや企業派遣スタッフが民営化準備室を始め様々な部署に結集している。
一方、朝日新聞は「ヤマトvs郵政」と題した社説(9月30日)で、「郵政職員の給与は物流業界のそれと比べて高い(*)」と主張し、改善の努力が必要だと提案している。郵政問題での朝日新聞の報道は、巨大メディアの中でも突出するものがある。いったい朝日の論説は誰に顔を向けて書いているのだろうか。ヤマトと郵政の企業戦争を煽り、そのことによって労働者を分裂させ、双方のリストラ合理化の環境づくりに加担し、過労死労働を押しつけようとしているのか。そのような犠牲によって「利用者・国民の利便性」が高まると主張するのだろうか。郵政公社職員に批判の刃を突き付けて、そのことでヤマトの労働者が置かれている労働条件は妥当だというのだろうか。そうしてつまり、郵政3事業を誰の手に渡そうとしているのか。
(*民営化推進の民間研究所が発表した数字に依っているはずだ。しかし、社説はそれを明示することも、また「平均賃金」の根拠を示すこともしていない。)
国営の郵政3事業を必要としている民衆の声こそが、「民営化」の策謀を打ち砕くことができる。
郵政職場の大リストラ・人権破壊の攻撃に内外から反撃しよう!
大メディアの民営化キャンペーンを許さず、「郵政民営化(=私有化)反対!」の声を地域に広げよう!
■資料■
小泉改造内閣に対する全労協の見解
2004年9月30日
9月27日、第2次小泉連立改造内閣が発足した。
今回の内閣改造は、7月参議院選挙の自民党敗北を受けて、自民党役員人事を含めた大幅な改造となっている。しかし誰一人として責任をとる構造にはなっていない。
小泉首相は自ら「郵政民営化実現内閣、改革実現内閣」と自画自賛しているが、国家・国民のための内閣ではなく、郵政民営化を踏み絵とした一言で言えば郵政民営化のための家長小泉純一郎による小泉家家族会議であり、国家運営の中枢である政府・内閣を私的に玩ぶ極めて独善・独裁色を強めた内閣といえる。
今労働者・国民が政府に求め、解決を希求する喫緊の課題は、依然として300万人を超え、5%弱にも達する失業者対策、貧富の差の拡大による年収300万円時代といわれる低所得者層の膨大な広がりの中で安定した雇用対策、年金・介護・福祉などの社会保障制度の改革・拡充であり、モラルハザードといわれる企業倫理の崩壊、連日報じられる凶悪犯罪の背景を作り出している崩壊した社会観・価値観の再構築であり、それは公正・公平な社会の実現である。
また、アメリカによるアフガニスタン侵攻、イラク戦争、パレスチナ問題など世界を覆う軍事優先、武力主義による戦争の時代への逆行を押し止めて世界の平和のために貢献することである。特に沖縄米軍ヘリの墜落事故の原因究明と日米地位協定の見直し、米軍基地再編に対する基地の整理縮小などである。
小泉首相は「郵政民営化」を最大、緊急の国家的課題と言う。いかし「民営化」の必要性、郵政事業の展望については一切説明を行っていない。そればかりでなく、国鉄からJRへとなされた民営化の先例を見れば、等しく国民に行き渡らなければならない公共的サービスは地方の切り捨てと大都市集中という偏りを拡大し、労働者へは利潤第一というかけ声の下で行われる人員削減、苛酷な労働条件の押しつけである。それが今郵政事業において繰り返されようとしている。
私たち全労協はこうした点からも一環して郵政事業民営化に反対してきた。私たち全労協は小泉構造改革、郵政民営化に反対する闘いを一層強めていく。
私たち全労協は小泉内閣に対して改めて労働者・国民が安心して働くことができ、幸福な老後を送ることができるための福祉の充実を計るために諸政策を実施すること、とくに失業者のための施策、労働条件の最低基準の引き上げ、均等待遇実現を計ること、国際平和実現のために日本国憲法9条を世界に広めることを要求する。
以上。
■資料「プロ野球選手会のストライキを支持する」/注■
オリックス・近鉄の「合併」は宮内義彦オリックス・オーナーの意向であり、宮内氏は球団削減を通した再編劇の「仕掛人」だと報道されている。宮内氏はそれらの報道を否定してきた。しかし、「規制緩和・民間開放」の小泉路線を象徴する宮内氏の公的立場と、今回のストライキの発端となった経営姿勢は矛盾していないか。そのような疑問・批判が絶えないし、人々は納得していない。事態を憂慮した細田官房長官は9月22日の記者会見で、「個別の経営判断と政府の規制改革とは切り離して考えるべきだ」と釈明したのだった。しかし、これでは、宮内氏の公的立場と今回の企業行動は異なっていたと認めたも同然だ。官房長官は回りくどい言い方は止めて、規制改革は参入企業・資本の利益のためだと言った方がすっきりしただろう。
宮内氏が議長を務める規制改革・民間開放推進会議は8月の中間答申で「官民競争入札」、いわゆる「市場化テスト」の導入を盛り込んだ。彼は疑問に答えないまま、この国家的政策を推進する公的立場にとどまり、来年から試行されようとしている「競争入札」に自ら参画するというのだろうか。
以下は、選手会ストライキ当日に出された宮城全労協の声明と、9月7日付けの全労協声明の再録。
■資料■
プロ野球選手会のストライキを支持する!
経営側は選手会とファンに謝罪し、選手会の要求を受け入れよ
(宮城全労協/9月18日)
日本プロ野球選手会は9月18日、経営側との労使交渉が決裂したことにより、予告していたストライキに突入した。選手会は「選手の雇用の問題」だけではなく「球界の発展」を願ってのことであり、「プロ野球の将来を考えに考え抜いた末の選手の苦渋の決断である」と声明した。交渉決裂の夜、選手会の古田会長はファンに理解と支持を訴えた。それはファンに感動と希望を与えるものだった。圧倒的多数のファンは選手会を支持し、ストライキを受け入れ、ともに闘った。非難されるべきは誰なのか、事態は明白だ。経営側は選手会とファンの要求を受け入れ、責任をもってこの問題を解決しなければならない。
一方、これが「違法スト」であるとの攻撃がなされた。選手会は労働基準法上の労働者ではない、また球団統合の凍結という要求は労働条件ではなく経営上の問題であって団体交渉になじまない、従って「違法スト」だという主張がメディアに登場した。そして、日本プロフェッショナル野球組織は交渉決裂後、「選手会が労働組合であったとしても、球団統合及び球団の新規参入自体は経営事項であり、義務的団体交渉事項ではなく、これを理由にストライキを行うというのは、違法かつ極めて不当」だと声明した。
中でも読売新聞は、選手会のストは社会的にも容認できないと非難した。「この十年間の厳しい不況で、多くの労組は経営側のリストラ攻勢にさらされてきた。合併、企業買収、工場閉鎖、事業縮小。いずれも組合員の生活にかかわる深刻な問題だったが、労組の多くが「合併反対」や「工場閉鎖反対」を前面に掲げることはしなかった。合併や工場閉鎖は経営判断に属する問題との認識があったためだ」(9月8日、解説記事)というのだ。読売新聞はスト突入当日の社説で、「今後、ストの違法性が議論されることになるだろう。経営側は、試合の中止で被る損失について、賠償請求を検討している」と述べた。社説には「ファンを裏切る“億万長者”のスト」というタイトルがつけられた。こんな筋違いの言いがかりまでして、ストライキを攻撃し、選手を威嚇しようとする。さらに、こっけいなことに、郵政民営化を主張する「構造改革」論者たちも選手会批判に加わっている。
球団統合などの組織再編は選手、球団職員、およびプロ野球に携わる広範な人々の雇用と労働条件、生活基盤をゆるがす。まして「縮小」であればリストラ合理化、人員削減・解雇に直結することは必至だ。「違法スト」キャンペーンは不当であり、経営側の責任逃れにすぎない。何よりも経営側の横暴、不透明、無責任こそが問題なのだ。「たかが選手のくせに」という渡辺恒雄・前巨人軍オーナーの発言がすべてを物語っている。
経営側は選手会を無視し、一方的にプロ野球界の再編=リストラを強行しようとした。経営側はまずオリックスによる近鉄の事実上の吸収を決定した。それを既成事実として、渡辺常雄・読売巨人軍(前)オーナーらが1リーグ制への再編を打ち上げた。「新規参入」は相手にもされなかった。渡辺氏はその後、球団のスカウト活動での違反行為が発覚して引責辞任したが、プロ野球を大きく変化させる再編構想を毎日新聞とのインタビューで明らかにした。別の合併など球団削減の動きは消えていない。産業再生機構や金融界はダイエー球団の切り捨てを要求している。どこかにシナリオがあり、すべては密室で決まっているのではないかと選手会が不安を抱き、経営に対する不信を強めたのは当然のことだ。
今回の当事者の一人はオリックス球団の宮内義彦オーナーであろう。宮内氏は総合規制改革会議(現在の規制改革・民間開放推進会議)の議長でもあり、経済財政試問会議の竹中経済財政・金融大臣とともに、小泉政権の構造改革を象徴する人物である。規制改革会議は、病院や学校、農業、職業紹介事業などの株式会社化を進め、非正規雇用の拡大のために労働法制の改悪を強行し、そしていま社会保障全般の改悪に踏み出している。宮内氏は常々、規制緩和・撤廃は「消費者や利用者の選択肢を広げ、民間の自由で公正な活動を促し、社会や経済を活性化させる」ためだと語ってきた。今回の再編劇はどうなのか。結局はは利益最優先の経営者の横暴ではないのか。選手会やファンの疑問と怒りに対して、宮内氏はオーナーとして、また小泉政府の政策推進者として、答える責任がある。
●日本プロフェッショナル野球組織は「違法スト」声明を撤回せよ!
●この間の非を選手会とファンに謝罪し、選手会の要求を受け入れよ!
■資料■
「プロ野球選手会のスト」を支持する!
全労協事務局(全労協fax情報/bT80/9月7日)
労組・プロ野球選手会は、9月6日、球団側が一方的に近鉄とオリックスの「球団合併」を進めることに対し、@球団合併を1年間凍結して、その是非、労働条件等を協議すること、また、A新規参入球団に必要な加盟料60億円や参加料30億円の撤廃、または大幅な緩和、B下位球団から優先的に指名できる完全ウエーバー制などドラフト制度の改革と放映権料の収益分配等を要求して、11日以降の9月中の毎週土日の公式戦にストライキをすることを日本プロ野球組織に通告した。
球団側は、6日、12球団代表による臨時実行委員会を行い、近鉄・オリックスの合併を承認し、8日の球団オーナー会議で正式承認する動きである。また、スト通告に対し、「選手会への損害賠償も視野に入れて行う。球団の統合は経営権の問題。選手会が労組であるかどうかは議論があるが、いかなる認識にしてもストの目的が適正でない」(豊蔵実行委議長)と全面対決の構造になっている。
しかし、ストを前にして、9日に協議・交渉委員会が開かれることになっている。また選手会側は、この間、裁判所への「合併差し止め」等の仮処分申請をしてきたが、東京地裁は却下(選手会の交渉権は認定)、東京高裁は即時抗告を棄却(交渉権は後日判断)した。
球団合併・球界再編成問題は、「企業合併」が人員整理・解雇問題を引き起こすように「選手の削減・解雇」「球団従業員の整理解雇」に直結する問題なのである。ましてやプロ野球は、球団経営者のみによって存在するのではなく、「選手」「ファン」によって支えられているのである。それを「経営権」で切り捨てるのは全く不当である。
「プロ野球の改革」と「プロ野球の未来」を切り開くための選手会の要求は全く正当である。そして、その要求や団体交渉を軽視・拒否することに対し、選手会がストを決行することは正当であり、断固支持するものである。
球団オーナー側の驕り、独善を糾弾し、労組・プロ野球選手会のストに連帯しよう。
■以上

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