宮城全労協ニュース/第68号(電子版)/2005年5月28日

<本号の内容>
★NTT反リストラ裁判、いよいよ証人尋問へ!
◎6月15日 第1回証人尋問
◎7月15日 第2回証人尋問
(いずれも11時〜17時、東京地裁710号法廷)

★介護で配転拒否の労働者が全面勝利/「家庭崩壊の恐れ」(神戸地裁姫路支部)



NTT反リストラ裁判、いよいよ証人尋問へ!

昨年5月21日以来8ケ月にわたって弁論準備(原告・被告の代理人と当事者、裁判官による裁判の争点整理)が行われてきましたが、今回3月18日をもって終了、裁判は立証段階に入ります。

◎第1回証人尋問が6月15日11時〜17時に決定しました。証人は以下のとおり。
<被告側主尋問・反対尋問>
NTT東日本企画部業務運営改革PT担当課長(当時)
NTT東日本人事部企画部門制度担当課長(当時)
・・・被告側証人2名は、リストラ=50歳退職・再雇用を企画・立案・実行した担当者であり、被告NTTの側からリストラの「必然性」「正当性」を主張しようというものです。

◎第2回証人尋問も7月15日11時〜17時に決定しました。証人は以下のとおり。
<被告側主尋問・反対尋問>
NTT専用サービスセンター企画部門総務担当課長(当時)

<原告側主尋問・反対尋問>
電通労組執行委員長
・・・逆に原告側は、リストラに何らの必然性もなく、NTTの利益至上主義に基づく中高年排除であること。そして配転は、退職拒否に対する報復であり、「見せしめ・嫌がらせ配転」に他ならないことを訴えます。

リストラと配転の是非をめぐる総論部分の法廷対決は、この裁判のハイライトと言っても過言ではありません。「退職・再雇用に応じなければ全国どこでも配転するぞ」という卑劣な利益誘導によって97%の労働者を退職に追い込み、退職を拒否した3%の労働者には「見せしめ・嫌がらせ配転」を行うという、違法・脱法の限りを尽くしたNTTの欺瞞と言い逃れを許してはなりません。私たちは、必然性・正当性のカケラもない「世界一の金満企業のリストラ」であることを白日の下に暴露していく決意です。多くの皆さんが、この証人尋問を傍聴されることを訴えます。
(電通労組)


★「介護で配転拒否」を認める/休業法による初めての判断(神戸地裁姫路支部)
−「転勤か退職か」の選択を迫ったネスレ姫路工場裁判−

5月9日、ネスレ姫路工場の2人の労働者が提訴して闘っていた裁判で、原告全面勝利の判決をかちとった。本社は大手食品メーカーであるネスレジャパンホールディング。2年前、姫路工場で贈答用のボックス作業職場の一方的な閉鎖攻撃があり、その際、茨城県霞ケ浦工場への転勤かそれとも退職かを労働者に迫り、49人が退職し9人が配転されたという。

提訴した2人には介護を必要とする家族がおり、姫路工場に残ることを希望、しかし会社はこれを拒否。2人は「家族一緒の転居も単身赴任も困難」であるとして仮処分を申請。姫路支部は配転無効の決定を下したが会社側はこれに応じなかった。会社立ち入りも認められないなか、2人(ネッスル日本労働組合所属)は提訴に踏み切り、連日の就労要求闘争で闘ってきた。

神戸地裁姫路支部は、介護が必要な家族状況を認め、「通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせており、配転命令権の乱用に当たる」として、原告全面勝利の判決を言い渡した。
判決文はまた、養育や介護が必要な家族状況への配慮義務(育児・介護休業法26条)に関して、会社側の不十分さを批判した。この判断はNTTの不当配転訴訟にも大きな影響を与えるだろう。

ネスレは今後の対応を明らかにしていないが、仮処分に続く今回の当然の判決を受け入れ、2人の復帰と補償に誠意をもってあたらなければならない。