<本号の内容>
●「福井スキャンダル」・・
問われているのは小泉政府の責任だ!
●<速報>不当配転に抗議し、電通労組がストライキ
●郵政、地方切り捨て再編計画を公表
●「福井スキャンダル」・・
問われているのは小泉政府の責任だ!
ライブドア事件に続き、村上ファンドが摘発された。フジテレビ騒動で村上は、ライブドアを利用して巨額の利益を得たという。「時代の寵児」として持ち上げられた2人の捜査を通じて、日銀総裁の1千万投資の事実が発覚した。福井総裁は「村上を応援するのが目的だった」、「利殖目当ての投資ではない」、「私は投資の素人」などと弁解し、儲けは寄付するとお茶を濁そうとした。政府・自民党と財界は、「問題はあるが、辞任は必要なし」と幕引きをはかった。この程度のことで感情的になるな、「ミスター金融」をこれ以上傷つけてはいけない・・政財界は体制エリートを露骨にかばおうとした。小泉政府には、日銀に「貸し」を作るという思惑もからんでいた。
しかし、事態は沈静化しなかった。海外からは日銀への疑念を指摘する報道が相次いだ。福井総裁の当初の弁明にも疑惑が生じてきた。「大衆にはゼロ金利、日銀トップは究極のインサイダーで暴利をむさぼっていた」という批判が噴出している。日銀内規の見直しでおさまる問題ではない。福井総裁の辞任は当然のことである。
しかし、問われているのは小泉政府の責任だ。堀江と村上は「六本木ヒルズ族」の典型であり、「小泉改革」の成功者の代表的な人物だ。その「小泉改革」を主導したのは経済財政試問会議と規制改革会議を両輪にした改革装置であり、また日銀のゼロ金利政策だった。福井総裁の村上ファンドへの投資に、オリックスの関与が指摘されている。「規制改革」の陣頭指揮にあたってきたオリックス宮内会長に対して、一昨年のプロ野球・近鉄問題に続いて、再び批判の声が高まっている。村上、福井、宮内の「欺瞞の三角形」(日経ネット・NET EYE記事)がとりざたされている。偶然だとか、単なる経済行為だといって済まされる問題ではない。ライブドア事件以降の一連の事態は、小泉改革の頂点での犯罪、不正、腐敗にほかならない。日本郵政・西川社長問題も同根である。
小泉改革に終止符を!
経済財政試問会議と規制改革会議を解散せよ!
福井総裁の辞任を!
●<速報>不当配転に抗議し、電通労組がストライキ
6月30日、組合員への不当配転攻撃に抗議し、電通労組はストライキを決行した。「NTT組織再編」(NTTグループ・NTTファシリティーズ)にともなうリストラ攻撃であり、同時に、組織再編を口実とした「みせしめ配転」である。「NTT構造改革」は外注化によって「本体」と「現場」が切断され、業務上のトラブルが多発してきた。外注化はNTT労働者の再配置をともなうものであり、賃金カットが前提のアウトソーシングだった。「業務上の支障」は構造改革がもたらしたものであり、電通労組はその見直し、中止を求めてきた。しかし、経営側は責任を労働者に押し付け、組織いじりによって体裁をとりつくろってきたのだ。
梅雨の晴れ間で朝からうだるような暑さのなか、電通労組宮城支部の組合員はNTT宮城支店五橋ビルに結集した。「スト決行中」の横断幕や組合旗などを林立させ、組合機関紙「真紅の旗」を配布し、マイクでの宣伝を行った。スト突入集会には宮城全労協の仲間もかけつけ、支援・激励の言葉をいただいた。埼玉に不当配転される仲間は、「NTTリストラの不当性をさらに訴えつづけ、不当配転に屈せず首都圏での組合員たちの闘いに合流する」とアピールした。
(註)NTTファシリティーズ/NTTの電力設備のメンテナンスが中心業務であるが、NTTビル全般の維持・管理も受け持つ。
なお、NTT反リストラ裁判は大きな山場を迎えており、7月5日には原告側の証人尋問(原告本人)が行われる。今回は、原告団のうち、03年4月にNTT東京支店光IP販売プロジェクトチームに強制配転された3名の仲間が証人となる。
◎NTT反リストラ裁判
7月5日(水曜)11時〜16時、東京地裁710号法廷
*原告本人(成増ビル2名、千住ビル1名)の証人尋問
(6月30日、電通労組宮城支部)
●郵政、地方切り捨て再編計画を公表
郵政公社は6月28日、郵便局の再編計画(「集配拠点、郵便貯金・簡易生命保険の外務営業拠点の再編について」)を正式に発表した。1048局(全国の郵便局の約2割)で集配業務を取り止め、来年3月までに順次実施する。対象は圧倒的に地方であり、東京は5局、大阪は3局である。宮城県内では15の郵便局が無集配化される。郵政民営化による郵便の地方格差、地方切り捨てが現実のものになろうとしている。(詳細次号)。
一方、郵貯銀行の社長人事が迷走、混乱している。銀行業界出身者(旧UFJホールディングス社長)に内定していたが、業界の反発によって一転して辞退へ。また、トヨタ出身者に内定していた郵便事業会社の社長人事も、公表にいたっていない。昨年11月、持ち株会社のトップ人事が決まって以降、4会社人事は大幅に遅れ、竹中総務大臣は人事は7月までずれこむだろうとコメントするありさまだ。「西川問題」が影響していることは間違いない。竹中大臣の強引な西川トップ人事のツケが回っている。
以下は、郵政合同労組の通信(5月20日付)より抜粋。
●長岡局の27億円損失と西川社長の頭取時代の不正営業に対して、
郵政合同が公社に緊急要求書を提出
■西川社長は自ら襟を正し、辞任せよ!
西川社長はかつて三井住友銀行の頭取として辣腕をふるっていた当時、中小企業への融資の見返りに金融派生商品を強要していた。金融庁は独禁法違反で、銀行に初めて、一部業務の停止命令を出した。労働現場に「コンプライアンス(法令遵守)」を要求してきた当の本人による今回の不祥事は、まったく些細なことでも「コンプライアンス違反」として労働者を処分してきた者として、また経営責任者として、自ら襟を正して辞任すべきは当然のことだ。
竹中総務大臣は昨年、この西川氏を日本郵政(株)のトップに据えた。金融界からの社長の起用については、当時も現在も色々異論のあった中でのトップ人事だった。この人事の責任はきちんと問われなければならない。
先の衆議院選挙で、ホリエモンを応援しながら責任逃れをした武部幹事長と竹中大臣の時のように、責任をウヤムヤにしてはならない。そして、この人事を承認した小泉首相の責任も同様に問われなければならない。次々に現われる民営・日本郵政の不祥事、ほころびを追及し、利用者国民のための郵政事業は「民主化された国営事業」であることを主張していこう!
■「あまねく公平」は死語に!
5月16日、長岡局での別納料金の27億円値引き問題に関連して、総務省は公社の各地方支社の立ち入り検査を決定した。総務省による初の立ち入り検査だ。長岡局問題は、昨年5月の福岡県の特定局に続くものであり、事態がなんら改善されてこなかったことを示している。この背景には「民営化で赤字はいけない」というノルマ達成の上意下達の圧力があり、同時に、成果・成績主義がある。
これまでも各局は、大口利用客を奪い合う値引き合戦を行ってきた。いまや、一般利用者がその額を知ったら、正規料金で支払う気がしなくなるほどの料金差だ。冊子小包では500グラム290円のところ、改定料金で最大限の値引きをした場合は、わずか53円だ。「あまねく公平なサービス」はいまでは死後になっている。
人減らしによって収益増という最も安易な経営方針によって、現場は慢性的な要員不足に陥っており、差出しの別納郵便物を確認できる体制さえ失われている。そのような現状も「犯罪」の背景にある。
■地方と労働者の切り捨てを許さぬ!
民営化に向けてひた走る日本郵政は、07年10月の事業計画の原案をまとめた。西川社長の拡大路線に沿った事業計画に対して、「民業圧迫」論を背景に、公正取引委員会は郵便部門での対等な条件での競争を求める意見を発表した。
一方、海外物流との提携や買収など、先行してなされている経営拡大の流れは、NTT資本が試みて失敗し、膨大な赤字を作って労働者にツケを回し、人減らしと賃金切り下げを行った悪夢を彷彿とさせる。
また、「赤字・非効率」部門に対しては、地方の1000局の集配を廃止し、無配局にする計画が進んでいる。郵便の公共性を自ら放棄するものであり、地域住民とともに反対の運動を作り出していこう!
■以上

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