NTT宮城県共闘ニュース/第23号(電子版)/2007年12月5日

小泉構造改革NO! NTTリストラに反対する宮城県共闘
仙台市青葉区北目町2-40-301宮城全労協気付
▼電通労組
http://WWW.dentu-rouso.or.jp/
▼宮城全労協
http://www.ne.jp/asahi/miyagi/zenroukyou/
     
東京高裁は審議をやりなおせ!
「構造改革」からの転換こそ世の流れである!


<ニュース第23号>
●控訴審はじまる(東京高裁)
●宮城からの連帯アピール
●控訴審の焦点(弁護団からのメッセージ)


NTT反リストラ裁判
第1回控訴審(11月29日、東京地裁)開かれる


11月29日、東京高等裁判所で控訴審の第一回口頭弁論が開かれた。東京地裁の不当判決(7月25日)を糾弾し、原告団は控訴審の闘いを準備してきた。

NTT11万人リストラとはなんであったのか。そのことを明らかにすることは、ときの政権の政策にとっても、NTTにとっても、日本の情報通信産業にとっても重要なことである。したがって原告団は、証人申請をはじめとして、控訴審をまっとうに展開することを裁判所に要請した。しかし、裁判官の合議によって証人申請は却下された。

しかも、裁判長は、「これで結審し、判決日はおって連絡する」と宣言した。なんということだろう。裁判官たちは、NTTリストラを再審議する必要はないとでもいうのだろうか。弁護団の発言もあって、さすがにこの日で結審という事態にはならなかった。当然である。タクシー政策の見直しをあげるまでもなく、いまや「構造改革」の是非が問われているからだ。単なる企業の経営の話ではない。「構造改革」への批判が参議院選挙で与野党を逆転させた原動力であったように、国政に関わる問題なのだ。

原告団とともに私たちは、NTT構造改革を問い直すための十分な審議を求める。それは東京高裁の当然の責務である。

控訴審につづいて、同日夕方から決起集会が開催され、首都圏の仲間たちがかけつけた。集会に送った連帯メッセージを掲載する。また、控訴審の焦点は弁護団メッセージを参照していただきたい。


●宮城からの連帯アピール(11月29日)

控訴審闘争の勝利をめざす首都圏の仲間たちに、宮地の地から連帯のアピールを送ります。

NTT構造改革による人員削減と人件費削減、いわゆるNTT11万人リストラに抗して闘い続ける皆さんに、心からの敬意を表します。また、首都圏での様々な闘いに参加し、活躍される皆さんに、あらためて敬意を表します。東京地裁の反動判決を突破し、全国各地で展開されているNTTとの闘いを、新自由主義・構造改革を追撃する大きな流れに発展させていかれることを期待しています。

ソフトバンクの公告問題から1年がたちました。番号持ち運び制度の導入によって、企業間競争が激化していた時期です。ソフトバンクは孫正義社長の名前を前面に押し出しながら、「ケータイの通話料とメール代をゼロ円にする」という刺激的なキャンペーンを展開しました。他社も似たようなものですが、利用者をかく乱させるソフトバンクの公告は、監視当局も警告を発するほど悪質なものでした。

あれから1年、業界には何の反省もありません。各社は割引制度によって利用者獲得に躍起になっていますが、その内容を理解できる利用者はどれほどいるのでしょうか。公正取引委員会もNTTドコモとKDDIに対して「厳重警告」しました。透明で公正な市場競争とはまったく名ばかりであり、消費への刺激をあおったケータイ消耗戦がつづけられています。いたる所で「偽装」問題が発覚し、企業のモラルや社会的な責任が問われていますが、情報通信企業も例外ではありません。光回線をめぐる企業の対立と総務省の対応もまったく不透明です。

仙台市をはじめ、いま各地でタクシー料金の値上げが始まっています。タクシー自由化は通信自由化とならんで規制緩和政策の代表でした。その結果、タクシー台数は急増し、タクシー労働者の所得は半減、殺気立った乗客獲得競争によって事故は激増しました。市場原理によるタクシー政策が失敗したことは誰の目にも明らかです。政府は、表向きは政策転換を否定し、料金値上げという利用者負担の方法でお茶を濁そうとしていますが、安易な一時しのぎ策で解決できるわけがありません。社会経済政策を転換して、現状を抜本的に見直すことが必要です。

サブプライムローン問題や原油高騰の影響が日本にも波及しています。生活関連物価は値上がりし、雇用と賃金もふたたび悪化してきています。本格的な冬の到来を前に灯油が記録的な値上がりを示しており、とくに寒冷地の低所得者世帯は深刻な生活不安に直面しつつあります。いったい誰のせいなのでしょうか。そして、私たち労働者民衆は、その「痛み」に耐えろということなのでしょうか。小泉元首相は「日本で問題が起きているのは、新自由主義の構造改革が行きすぎたためではなく、改革が足りないからだ」と主張しました。竹中元大臣も同様の発言を繰り返しています。このような新自由主義者たちは退場すべきです。

参議院選挙が示したように、局面は大きく変わりつつあります。これ以上の社会の破壊、労働と生活の破壊を許してはなりません。

控訴審闘争を闘われる皆さん!

皆さんの闘いは、NTT構造改革の非をただすとともに、新自由主義・グローバリゼーションの時代に終止符を打つ歴史的な闘いであると確信し、連帯のメッセージとします。

宮城全労協/NTT11万人リストラに反対する宮城県共闘
(2007年11月29日)


弁護団からの集会へのメッセージ(11月29日)

電通労組原告団の本件不当配転無効確認訴訟第一審判決は、本年7月25日東京地方裁判所において言い渡されましたが、原告らの請求を棄却する判決のその内容は不当極まりないものでした。

原告らは直ちに東京高等裁判所に控訴し、本日控訴審第一回の口頭弁論が開かれました。第一回口頭弁論に結集された支援の皆さんに対して、弁護団として心から御礼申し上げます。

原告らは、9月21日に控訴理由書を提出し、11月5日、11月20日にそれぞれ準備書面を提出し、原告団の主張を全面的に主張すると共に、新たな書証を提出し、証人申請をしました。

原告らが、控訴理由書等において指摘し、主張した原判決の不当性は、以下のような点です。

@まず原告らは、本件構造改革の仕組みが、より不利益の大きな遠隔地・異職種配転という不利益を対置することにより、それより不利益の少ない退職・再雇用(賃金大幅減額)の選択を強制する違法な仕組みであることを明らかにし、このような違法な仕組みが認められるとすれば、会社はいつでも同様の手法により、賃金大幅減額、不当配転を強行できることになり、これまで判例により作り上げられてきた労働保護法理が根底から覆されてしまうことを指摘しました。

Aまた本件原告らに対する遠隔地・異職種配転が、構造改革の仕組みとして、当初から組み込まれていたものであり、構造改革と本件配転が一体のものであり、切り離して判断できるものではないことを指摘しました。

B更に遠隔地・異職種配転という不利益を、退職・再雇用という不利益と対置させて、退職・再雇用を強制するという構造改革の仕組みからして、原告ら満了型社員を元職場に出向させることは、絶対にできない構造になっていることを指摘し、そのような仕組みの違法性を指摘しました。


その上で、原判決の以下のような判断が全くの誤りであることを指摘しました。

・NTTの経営状況は、NTTが主張するような危機的状況には全くなく、本件構造改革という過激なコスト削減は、本来その必要性がなく、ただ利益を最大限にするためにのみ行われたにもかかわらず、客観的証拠を無視して、構造改革の必要性を肯定した不当性。
・本件退職・再雇用の強制を、単なる退職勧奨に過ぎず、社員は自由意思によりその選択をしたに過ぎず、違法性はないと判断した不当性。

・原告らは、退職勧奨に応じなかったものであり、労働条件は何も変わっていないのであるから、構造改革の無効を主張するのは無意味であるとし、構造改革の違法性につき全く判断しなかった不当性。

・出向は会社の裁量であるとして、出向を本件構造改革と切り離して判断し、原告らを出向させなかったNTTの人事を容認した不当性。

・本件配転が業務上必要性、人選の合理性、職務適合性を欠いたものであることは明らかであるにもかかわらず、これを容認した不当性。

・原告らの不利益を通常甘受すべき程度を超えないと判断した不当性。

・原告ら「B採用」社員につき勤務地、職種の限定に関する合意、雇用慣行が存在している事実を否定した不当性。


原告団は、以上のような原審判決の不当性を、学者の原判決に関する評釈を提出するなどして、控訴審において徹底的に明らかにしていく予定ですが、控訴審における今後の訴訟進行は予断を許しません。

皆様の本件訴訟原告団に対する、今後とも絶大なるご支援をお願いして、弁護団からのメッセージといたします。


■以上/NTT共闘ニュース第23号(2007.12.5)