NTT宮城県共闘ニュース/第25号(電子版)/2008年6月12日

小泉構造改革NO! NTTリストラに反対する宮城県共闘
仙台市青葉区北目町2-40-301宮城全労協気付
▼電通労組
http://WWW.dentu-rouso.or.jp/
▼宮城全労協
http://www.ne.jp/asahi/miyagi/zenroukyou/

いのち・くらし『公共サービス』を考える

6月3日仙台で、「いのちとくらし・『公共サービス』を考える宮城集会」が開催されました。G8北海道洞爺湖サミットが近づくなか、「民営化」などによる公共サービスの危機にどのように立ち向かうのか。公立病院や非正規雇用、介護や公共サービスの現場などからの報告を受け、実態を理解し、運動に役立てる場にしようと、実行委員会が主催した集会です。

公共サービスは「民営化」などによって変質させられ、私企業の営利のために供されてきました。その対象は通信や鉄道、郵便などにとどまらず、自治体業務や医療、教育、さらには「水」など「自然」や「環境」にまで及んでいます。しかし同時に、そのような「新自由主義グローバリゼーション」の破壊的な行動に抗議し、「もう一つの世界は可能だ」という運動と理念が世界中に広がってきました。電通労組もそのような運動に積極的に参加してきました。

電通労組宮城支部は6.3集会に参加し、JR、郵政の仲間とともに職場からの報告を行いました。この間の経緯を要約した資料が集会で配布されたので、紹介します。

(なお、集会の呼びかけや内容は宮城全労協ニュースをごらんください。)


「利益第一主義、やりたい放題のNTTリストラ」
(6・3宮城集会資料/電通労組宮城支部)


●1985年(昭和60年)4月/日本電信電話株式会社発足
*「官から民」への徹底した「意識改革」の攻撃
*非採算部門(電報、104番号案内など)の組織再編(縮小)と人員整理

●1999年(平成11年)/改正NTT法(97年)によりNTT組織再編
*固定電話事業をNTT東日本株式会社、西日本株式会社に分割

●2000年/3ケ年中期経営計画(翌年、新らたに3ケ年中期経営計画)
*人員整理、営業拠点(窓口)の再編・集約・縮小を実施
*6000人の希望退職の募集
*営業・保守拠点を3分の1へ集約、2万人程度を地方から都市部へ広域配転
(宮城でも県内12ヵ所にあった営業窓口が仙台1ケ所に集約され、それに伴い遠隔地からの広域配転及び異職種配置転換を実施)

●2001年4月/賃金制度の見直し
*NTT労組が、「年功制度は公平さに疑問」と提案
*年功要素を縮小し、成果・業績を重視した評価制度(ABCD4段階)を導入

●2002年5月/NTT東西11万人リストラ=NTT構造改革

*実施の背景には小泉構造改革がある。
*50歳退職・再雇用選択の強要。従わなければ「全国流動」=広域・異職種強制配転という見せしめ・脅し(労使一体で)。
*前例のない違法・脱法の限りをつくした反社会的な攻撃。解雇に等しい退職・再雇用の同意が強制され、年齢差別による一方的な労働条件の不利益変更がなされた。

◎このようなNTT11万人リストラに対して、全国各地で裁判闘争がはじまる。
◎2007年7月、東京地裁は企業利益を代弁した不当判決を下す。

不当判決の主な内容。
*脅し・見せしめの事実を検証せず、配転は当然(柔軟かつ効果的な社員の配置を想定したもの)という前提での判決。
*退職・再雇用制度、賃金15%から30%ダウンは労使合意を媒介とした個別的労働条件の変更であるから一方的不利益変更にはあたらない、という断定。

現在、東京高裁で争われている。


●2004年4月/企業年金改悪(税制適格年金からキャッシュバランス制規約型企業年金へ)
*3分の2の強制同意書の徴集
*現職社員は4.5%からキャッシュバランス制導入へ移行
*既受給権者については厚生労働省がNTTの申請を却下。NTTは提訴。一審は敗訴で控訴審中だが、勝ち目はないと見られている。


●利益の最大化を求め、ありもしない経営危機を煽りながら更にOS化を進める。
●2005年/中期経営計画が提案される。

*2010年までに固定電話3千万(加入電話6千万の半分)の「光電話化」をめざす。この計画は頓挫して早くも下方修正を余儀なくされ、「NGN(次世代ネットワーク)時代に向けて」との計画が出された。
*しかし展望が見えているわけではない。情報格差が拡大し、ライフライン機能の低下が進められ、ユニバーサル業務としての使命はますます放棄されていくだろう。
*さらに、116(新設・移転・各種サービス)、113(故障)、料金系業務、PSTN系(一般の加入電話回線網=固定電話網)代理店業務のアウトソーシング化に見られるように、より一層の効率化、利益の最大化を求めた人員整理、業務集約が行われるだろう。


●職場の状況はどうか。

*労働者のモチベーションの低下。評価制度の導入、50歳退職・再雇用、賃金ダウンなど。
*とくに評価制度。恣意的な評価であることを含め、ブラックボックスの中。競争が激化し、成果を求められることにより、心身ともにボロボロで「自殺」にまで追いやられるケースが続発。国会でもNTTで自殺者が多発している問題がとりあげられた。

*OS(アウトソーシング)化と業務の拠点集約によって、50歳退職・再雇用時の約束(現行業務、現行勤務地)が反古にされてきている。光化に伴う転職が増大(固定電話から光電話へ)。

*人員構成の逆転と労働密度の強化。
*大量定年退職時代をむかえ、技術の伝承と人材育成が問題になっている。契約社員(定年後に時給制で雇用)のスキルやノウハウに依拠しなければ仕事が回らないという現実がある(より一層の賃金低下で同じ業務に携わる)。

*労使一体による犠牲と我慢の押しつけ。職場では不満や鬱積が蔓延しており、NTT労組委員長みずから「処遇体系の見直し」に言及せざるをえない状況にある。

*このような中、首都圏の営業では「土・休・日勤務」導入への抗議が高まり、労働組合の垣根を越えた労働者の連帯による反対運動が生まれている。

(以上/NTT共闘ニュース第25号/08年6月12日)