仙台地裁は6月20日、宮城合同労働組合東北環境整備支部の懲戒処分事件に対して、宮城地労委の不当な命令を取り消し、会社側の不当労働行為を認定した。
地裁判決は、形骸化し、労働者保護の役割をないがしろにする宮城地労委の反労働者的な棄却命令を取り消した点で、きわめて画期的なものであった。
以下に組合の声明と、宮城地労委に対する申入書を掲載する。
なお、宮城地労委が控訴を断念したことにより地裁判決は確定し、地裁判決に従って再審査を行うことになる。しかし宮城地労委は、「(不当労働行為を認定しなかった地労委の)判断は正しいと思っている」とマスコミにコメントしている。宮城合同労組は今後とも地労委に対する行動を呼びかけている。
(宮城県春闘共闘委員会ニュース第5号を参照のこと。)
2002年7月15日
<資料1>
声明及び御礼
宮城合同労働組合
同・東北環境整備支部
◆東北環境整備支部不当懲戒処分事件
仙台地裁が宮城地労委の違法命令を取り消す!◆
平成13年3月、宮城地労委(命令当時、小林啓二会長)は平成10年に東北環境整備が宮城合同労働組合東北環境整備支部・鈴木定一支部長に対して行った訓戒処分(始末書提出命令)と出勤停止処分が不当労働行為ではないと断言し、不当な申し立て棄却命令を下した。
我々は、右不当命令が、どの証拠から見ても根拠が無く、労働組合への嫌悪心すら伺わせるような悪質な内容であったため、同年7月仙台地方裁判所に行政訴訟(命令取り消し訴訟)を起こした。そして何回かの公判を経て、この6月20日、全面勝利を勝ち取った。
仙台地裁市川裁判長は「支部長の配転問題は解決済みなのに、配置転換に従わなかったとして行った処分は、組合活動への反発として行われた不当労働行為に当たる」と明確に判示した。
最近において、労働事件に対する裁判所の立場が極度に使用者よりになっていると言われる状況の中で、仙台地裁第三民事部が全証拠を調査し直し、違法命令を取り消したことはまさに画期的といえる。
ここにおいて、我々は、傍聴支援はじめ地労委闘争、裁判闘争を支えていただいた全国の仲間の皆さんに感謝申し上げると同時に、企業の不当な組合潰しと闘い、さらに企業と一体となって労働組合に打撃を与えようとする立場の宮城地労委を、本来の不当労働行為救済機関に立ち返らせるため、今後も断固闘っていくことを表明する。
2002年6月20日
<資料2>
宮城県地方労働委員会への申入書
宮城合同労働組合
さる6月20日、仙台地方裁判所第3民事部は、宮城県地方労働委員会が2001年3月30日付けで発した宮城労委平成11年(不)第7号東北環境整備不当労働行為救済申し立て事件の命令の内、棄却部分について、違法であるとして取り消した。
第一に、上記地労委命令は、証拠を無視した点において、労使関係の一般常識を無視した点において、従前の地労委命令とは異質であり、悪質なものであり、それ故、宮城合同労働組合が、取り消しを確信して仙台地裁に提訴した経緯がある。
第二に、上記地労委命令は、救済を申し立てた労働組合と労働者を救済する目的で設置された行政機関としての使命を忘れ、ただたんに使用者の不当労働行為を尻押しするのが宮城地労委であると断言しなければならないほどの内容であった。
宮城合同労働組合は宮城県地方労働委員会に対して、以下の二点を申し入れる。
記
1.今回の仙台地裁判決を真摯に受け止め、労使時間における行政救済機関 の本来の姿に立ち返ること。
2.いたずらに宮城合同労組及び地域の労働者との対立を引き延ばさないよう 控訴を行わず、地裁判決に従うこと。
2002年6月26日
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