半導体工場で働く労働者からの投稿

2009年1月7日(一読者より)

今、日本中で「非正規労働者」の解雇が問題になっています。私が今働いているA社の場合も例外ではなく、今年は多くの労働者が職を失うことになりそうです。

私の工場の場合、2つの「請負会社」というのが入っています。したがって、一つの工場の中にA社の正社員、請負会社B社の正社員と契約社員、請負会社C社の正社員と契約社員の5つの形態の労働者がいて、それぞれ全く異なる労働条件の下で働いています。

5年前に初めてこの工場に入った当時は、いわゆる「偽装請負」の状態で、A社の正社員が請負会社の労働者に対して、平気で指揮監督をしている状態でした。それが2年前に「偽装請負」が社会的な問題になると、A社の正社員の指揮監督の禁止、使用設備の貸借契約の締結、その職場内での掲示、請負会社の管理者の設置というのが、県の労働局から指導され、「構内請負」が温存されて今日に至っています。

しかし、実態は請負会社の管理者を通じてであれ、A社の社員の細かい指示は即時的に現場の労働者に伝わりますし、使用設備が故障した場合、それを修理するのはメンテナンス技術を持つA社の正社員だけです。表面を取り繕っただけで、実態としては「偽装請負」はそのままであると思います。

A社の正社員が直接指示できるのが「派遣社員」です。私の工場にはいませんが、別の工場では設備のオペレーターはほとんどが「派遣社員」であると聞いています。法律では「派遣社員」は3年を過ぎたらば、派遣先の社員になるか聞かなければならないとなっていますが、それはあくまで派遣先がこれからも働き続けてほしい場合であって、派遣会社の側では「派遣社員は3年以上は勤められない」ということを言っています。つまり製造業における「派遣」とは3年後には必ず解雇される職種であるということです。

バブル崩壊後の平成不況を経て、円安の追い風を受けて増産を続けてきた輸出企業の現場では、ほとんどこのような状態が蔓延しています。設備を動かすのは「非正規労働者」で、その設備を維持したり、全体を指揮監督するのが「正規労働者」ということです。昔は「ペンシル型雇用」といわれていましたが、「シャープペンシル型雇用」に変化しているといいますか。

世界不況の影響でバタバタと「派遣労働者」が解雇されています。しかし不況が回復したら、またこのような企業が「派遣」を受け入れるのでしょうか。それは許されることではないと思います。労働者派遣法を抜本的に改正して製造業に労働者を派遣することは禁止されなければなりません。又、派遣の代替として「請負」を入れることが今後増えると予想されますが、請負会社を規制する法律がないので、それを制定して「同一労働、同一賃金」の原則を打ち立てるべきだと思います。