プロジェクター式ヘッドライトは、配光パターンがシャープな
ものの、肝心の照度が低めです。
AudiA4でプロジェクター式のヘッドライトに換装された多くの方が
照度不足を訴えていることをみても明らかです。
そこで流行のHIDに換装することにしました。
HIDは別名キセノンとも呼ばれています。それはHIDのバーナー
(バルブ)の中にキセノンガスが封入されているためです。
またハロゲンに比べて色温度が高くなることが特徴です。
色温度はケルビンという数値で表します。
数字が大きくなるほど青っぽくなります。
私は、4300Kタイプを選びました。理由は明るさを優先したためです。
色温度と明るさは反比例し、一般的にはケルビン数が高くなるほど
暗くなります。
左がA6についているH1タイプのハロゲンバルブ。
右がHIタイプの4300Kキセノンバーナーです。
座金の部分から発光点までの距離はほぼ同一です。
○印が発光点です。
これが狂うとプロジェクターの焦点が合わなくなります。
またキセノンの場合は、バーナーに沿って配線のセラミック管が
付いているのがわかります。
もうひとつ、座金(HIDは樹脂製)の厚みがちがうのがわかります。
これが曲者で、装着時にこの厚さが災いになります。
私はオスラムのバーナー、バラストはヘラー製を
選びました。セットで4万円ほどでした。
バラストはキセノンを点灯させるために電圧を数万ボルト
まで上げる役目を果たします。
電圧は高くとも消費電流は少なく、明るいにもかかわらず
消費電流はハロゲンより少ないです。
しかし、点灯させる瞬間に大電流が流れるので、ヒューズを
ひとつ大きめのものに換装すること。
また、消灯・点灯を繰り返さないことが使用上の注意です。
消・点灯を繰り返すと、寿命も短くなるようです。
○
○
ハロゲンバルブ装着時です。座金部分を鋼様のピンで
止める構造になっています。
キセノンバーナー装着時です。座金の部分が厚い
ので、装着に苦労します。
周辺が狭くて作業がしづらいので、2本のピンで
留めるのが大変です。専用の純正品でないので
いたしかたないところです。
私は、留め金があたるはかま状の樹脂部分を
ディスクグラインダーで薄く削りました。
ヤスリなどでも薄く加工できると思います。
バラストはエンジンルーム内の適当な場所に取り付け
ヘッドライトユニットのカバーに穴を開けて配線します。
バラストは熱や水分に弱いので、設置場所に注意が必要です。
←バラスト







不点灯トラブルの解決
HIDを装着して1年ほど経過した頃から、片側だけ不点灯のトラブルが発生するようになりました。
いろいろ調べたところ、不点灯になるときは点灯時にバーナー付近でパチパチというリーク音が
必ずすることがわかりました。
バーナーをヘッドライトユニットから外して点灯させると、不点灯は起きないことから
点灯時の数万ボルトという高電圧が原因で何かにリークし、バラストの安全機構が働くものと推察しました。
つまり、バーナーが点火プラグのような状態になってしまっているということです。
問題は、バーナーのどの部分からヘッドライトユニットのどの部位にリークしているかを突き止めることです。
しかし、リークはユニットに取り付けた状態でのみ発生するので、目視で部位を突き止めることはできません。
そこで、考えられる部位を想定して絶縁加工をしてみることにしました。
私は、バーナーの先端部の極細の配線とユニット内の遮光板がリークしていると想定しました。
1100℃に耐えるというセメダイン社の「耐火パテ」を
HIDバーナー先端部の配線が剥き出しになっている部分に
盛りました。
ここにパテを盛っても、発光部分ではないので配光に支障は
ありません。
クリックすると拡大画像がご覧いただけます。
耐火パテは自然乾燥だと24時間で完全硬化すると
説明書に書いてあります。
また熱を加えると20分で硬化するとのことでしたので、
HIDを点灯させて熱を加えることにしました。
すると、硬化にともなって煙が発生しました。
ヘッドライトユニットに取り付けた状態で焼くと、発生した
ススがユニット内に付着して汚れてしまうので、
ユニットから外した状態でカラ焼きします。

推察したとおりの原因であれば、これで不点灯は発生しなくなるはずです。
見事成功!今のところ不点灯は発生していません。