複素数の表現

 電気回路や電子回路で交流信号が出てくると、複素数が出てきます。数学として証明したり、理解することは難しいことですが、電気・電子の分野で使う意味がわかると(数式を解くということではなく)、理論を理解したつもりなることができます。(思い込むことも上達には大切です。)


直交形式と極形式で複素数(complex number)を表現することができます。

直交形式
直交座標の(a,b)の点を複素数z=a+jbと表現することができます。
極形式
複素数を大きさ(r)と角度(θ)で表現することができます。電気信号ではは振幅、θは位相です。



直交形式から極形式へ


 となります。   





複素平面上の単位円

単位円上の点の実数成分:cosθ,虚数成分:sinθとなります。

θが任意の角度とするとcosθ+jsinθで単位円上の任意の点を表せます。

任意の定数を与えるとr(cosθ+jsinθ)で複素平面上の点を表すことができます。


オイラーの公式(Euler's formula)


この公式で、極形式はと表現できます。

・交流信号を理解するのにありがたい公式です。
・複素数と三角関数がつながります。

極形式から直交形式へ


上の関係(a=r・cosθ、b=r・sinθ)を用いて
極形式の振幅rと位相θから直交形式の実数部aと虚数部bが求められます。



直交形式による複素数は加減算に便利です。極形式による複素数は信号の振幅や位相を表すのに便利です。そして複素数三角関数で表すことができると交流信号を扱うときの理解につながります。(だぶん)