選択信号(ダイヤルパルス)


選択信号は端末設備等規則によれば主として相手の端末設備を指定するために使用する信号をいいます。


選択信号の条件としては以下の様に定められています
第十二条 アナログ電話端末の選択信号は、次の条件に適合するものでなければならない。
 ダイヤルパルスにあつては、別表第一号の条件
二  押しボタンダイヤル信号にあつては、別表第二号の条件

ダイヤルパルスとPB信号の2つの種類があります。

ダイヤルパルスの条件は

ダイアルパルスの種類 ダイアルパルス速度 ダイアルパルスメーク率 ミニマムポーズ
10パルス毎秒方式 10±1.0パルス毎秒以内 30%以上 42%以下 600ms以上
20パルス毎秒方式 20±1.6パルス毎秒以内 30%以上 36%以下 450ms以上

ダイヤルパルスの条件
 第1 ダイヤルパルス数
     ダイヤル番号とダイヤルパルス数は同一であること。ただし、「0」は、10パルスとする。
 第2 ダイヤルパルスの信号
   注1 ダイヤルパルス速度とは、1秒間に断続するパルス数をいう。
     2 ダイヤルパルスメーク率とは、ダイヤルパルスの接(メーク)と断(ブレーク)の時間の割合をいい、次式で定義するものとする。
       ダイヤルパルスメーク率={接時間÷(接時間+断時間)}×100(%)
     3 ミニマムポーズとは、隣接するパルス列間の休止時間の最小値をいう。


上記の条件に合致するように電話機は作られています。
選択信号を出力する電話機の波形を確認すると以下のようになりました。


ダイヤルパルス数

ここでのパルス速度は20pps(20pluse per second)です。
他に10ppsがありますが、昔の古い電話機で使われていました。
「1」を押したときの信号波形です。
ダイヤル番号とダイヤルパルス数は同一です。
「2」を押したときの信号波形です。
「3」を押したときの信号波形です。
「4」を押したときの信号波形です。
「5」を押したときの信号波形です。
「6」を押したときの信号波形です。
「7」を押したときの信号波形です。
「8」を押したときの信号波形です。
「9」を押したときの信号波形です。
「0」を押したときの信号波形です。
「0」は、10パルスになります。


ダイヤルパルスの信号
「2」、「3」、「4」とダイヤルしたときの信号波形です。
ダイヤルパルスの間隔はミニマムポーズといいます。
測定値500[ms]で規格の450[ms]以上を満足しています。
「3」を押したときの信号波形を拡大したものです。
スイッチが「接」(メーク)の状態です。
測定値は16.8[ms]です。
スイッチが「断」(ブレイク)の状態です。
測定値は34.2[ms]です。

ダイヤルメーク率を求めると
{16.8/(16.8+34.2)}×100=33.6[%]
規格の30%以上36%以下を満足しています。

パルスの幅が50[ms]なので
、パルス速度は20[pps]となり
ダイヤルパルス速度の20±1.6パルス毎秒以内の規格を満足します。