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流星電波観測との出会い

流星電波観測との出会い
出会い、何の事は無いです。会社の昼休み、食事を終えいつものようにWEBで新聞記事を読んでいると、こんな記事が・・・『FM電波で地震予知、○○地方でM8の地震か』。
(゜o゜)はぁ?。最初は意味の解らん見出しでしたが中身を読むと、「遠くのFM電波を観測すると地震の前に特徴のある変化が起こる。最近この変化と思われる波形が観測されたので地震が来るかも」 という物でした。
さらに検索してみると、この地震前兆現象を見出したのはFM電波で流星観測を行っている時に解ったと書いてありました。
(゜0゜)はぁ?。FM電波で流星観測??。ちなみにFROと呼ばれる観測方法でした。

FM電波で地震や流星が観測できるなら面白いかも。家のFMラジオをパソコンに繋げば出来るのかな?・・と、今思えばアホな考えで始めてみようと思いました。


感度・周波数・アンテナ・・・結構ハードルあるのね(^^;)
WEBでいろいろ検索すると、いろいろ解ってきました。初期はFM放送局の電波で流星電波観測を行っていた事。
ミニFM局の乱立で観測が難しくなった事。その後ハムバンドのHROが主流になった事。
少なくともFMラジオをパソコンに繋ぐ事では観測できないのはすぐ理解できました(^^;;)。

流星電波観測を始めるには・・・受信機、アンテナ、ケーブル、フーリエ変換ソフト等が必要なのね。どうやって揃えよう・・・お金もかけたくないし(^^;)。WEBを検索すると観測を始める為のノウハウを公開している親切なページが沢山あり参考にさせて頂きました。

コンセプトは「お金をなるべくかけず、流星を観測する」です。
・受信機:周波数53.75MHz、HRO専用の受信機を購入。アイテック製で送料込み1万数千円だったかな?。
・ケーブル:安いケーブルとして5D-2Vの10mを購入。特殊ルートで700円くらいで入手。Mコネクタ付き。
・FFTソフト:「流星電波観測ガイドブック」の付属CD-ROM。\2,200
・アンテナ:これが問題だ・・・。


アンテナ・・・値段高いなぁ
機材は揃いました。残りはアンテナのみ。50MHz帯のアンテナ買うと約1万円。ちと高いなぁ・・・。
WEBを見ていると「自作アンテナ」を使っている方が何人かいました。これなら安上がり。でも無線の知識の無い  necoたんにアンテナが作れるのでしょうか???。

・ループアンテナ
 アンテナの基本中の基本です。53.75MHzですから長さ5.6mの銅線を切って先端をケーブル5D-2Vに接続しました。ループは部屋の西側の窓枠に沿って設置。こんなんで流星のエコーが捕らえられるのでしょうか??。
受信機とパソコンを繋いで測定開始。数時間放置しておきました。すると・・・



おぉ!、流星が映ってる!。   (→データの見方
ただし、ループアンテナはいろんな方向からの電波を拾うためか、余計なノイズや波形が沢山乗ってしまいました。


・自作八木アンテナの試作
ループアンテナの次に簡単なのは・・・ダイポールアンテナかな?。という事で自作アンテナをチャレンジ。検索していくと、ダイポールアンテナの下に反射器を付けた2エレ八木アンテナの紹介がありました。
これだ!、という事でホームセンターで細径アルミパイプや園芸用アルミ線、止め具等を購入。
角材の先端に給電部とアンテナエレメントを取り付けてアンテナ試作機1号完成。部屋の天井にくくり付けました。
受信機に試作アンテナを繋げて放置。結果は・・・



大成功!。
アンテナのエレメントの長さを少しだけ、1日毎に動かすと受信感度が変わり流星が良く映ったり、ダメになったりしました。
原理試作機で動作が確認出来ましたので、今度は屋外用に改造を検討しました。ここで一つ問題が。
アンテナを53.75MHzに合わせ込む必要があります。部屋の中でしたら、たまにエレメントをいじる事は可能ですが屋外に出した場合、設置環境の関係上基本的には触る事が出来ません。
アンテナの共振周波数を測るためにはSWRメーターが必要になります。普段、無線をやっている方なら持っているかもしれませんが、necoたんは当然持っていません(-_-;)。
SWRメーター買おうか・・・でも当初お金はかけない方針。結局、SWRメーターと周波数カウンターを内蔵したクラニシのBR-200という測定機を買ってしまいました(^_^;;)。今回の観測計画でこれが一番お金がかかりました。

それまで角材に取り付けていた給電部とアンテナエレメントを環境耐性のある塩ビパイプに付け変え、アンテナ試作機2号が完成。動作確認のため一晩、部屋の天井にくくり付け受信した所問題なし。
翌日、ベランダでSWRの最終確認をした所SWR1.1と非常に良い出来となりました。試作アンテナをポールに固定し屋外に設置しました。


アンテナを屋外に設置した後、「しぶんぎ座流星群」が通りました。



観測結果は良好。自作アンテナとしてはこんなもんでしょう。




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