紅葉の永観堂へ
三千院の人混みに疲れて紅葉のお寺巡りはもうおしまいと思っていたのですが、
家のお隣さんから永観堂が見頃との情報を頂きました。 前にも見頃の龍安寺の紅葉を教えて頂いて感激したのを思い出し、
じっとしていられなくなり又懲りずに永観堂に行ってしまいました(^^ゞ
11月27日
朝8時にオープンカーの私の愛車(自転車なんですけど(*^_^*))で出かけます。
永観堂は、息子が通っていた高校のすぐ北隣にあります。 いつも息子の学校訪問にはこの愛車を走らせていました。
チリリンリ〜ン♪ 30分ほどで着いていました。 学校のすぐ南隣は南禅寺なんですよね。
息子は東山を背に南禅寺を通学路にしていたわけです。 なんと贅沢な
通学路でしょう。 私は保護者会の時に東山に向けて愛車?を走らせるのがとても楽しみでした。
春の新緑の時は、東山の緑をうっとり眺めながらの気持ちの良いサイクリングでしたね。
南禅寺の横を通って学校へ、帰りは永観堂の前を通ってさようなら。 最高でしたね。
そう言えば秋はあまり学校からお呼びがなかったですね。 久しぶりのこちらに向いてのサイクリングでした。
さあ、五条大橋から鴨川に沿って北に走ります。
途中で四条通りを東へ曲がり南座の前を通ります。
左の写真の年末恒例の「吉例顔見世興行」の「まねき」が掛かっていました。
顔見世に出演する歌舞伎役者さんの名前が書かれた看板ですね。
右の写真の祇園花見小路の赤壁の「一力」あたりは、お掃除中でした。 ご苦労様です。
四条通を東山に向いて行くと八坂神社の西楼門が突き当たりに見えてきます。
西楼門を横に見ながら円山公園へ入っていきます。
右の写真は「いもぼう」という公園内の料亭です。
京都の名物「えびいもとボウダラの炊き合わせ」を食べさせてくれるんです。 意外に高いんですよ。
私も嫁いでから見よう見まねでボウダラを炊くのですが、一度本物食べてみたいんですね(*^_^*)
円山公園にもちょっと寄ってみました。 まだ朝なので人も少ないようでした。
こちらは有名な枝垂れ桜の直ぐ前の景色です。 枝垂れ桜さんは寒そうでした(笑)
円山公園から知恩院に抜けます。 知恩院の三門ですね。
現存する木造の三門としては日本最大です。
正面27m、高さ24mだそうですよ。 京都では、知恩院を「ちおいんさん」と呼びます。
決して「ちおんいんさん」と言わないんです。 何故でしょうね。
「建仁寺」をうちのおじいさんは、「けんねんじさん」と呼びます。 これと一緒でしょうか。
私たちは「けんにんじさん」ですが(*^_^*)
右は知恩院の白壁の紅葉。 きれいな燃えるような紅色です。
永観堂でもこんな紅葉に会いたいなと思いながら愛車?を走らせます。
知恩院の前から大楠の木のある青蓮院(しょうれんいん)の前を通ります。
この大楠の木は樹齢800年余り、応仁の乱では、お寺は焼けたのですが、この楠だけは残ったそうですよ。
東山ドライブウェイ頂上にあるこのお寺の飛地境内の将軍塚大日堂の紅葉も素敵なんですよね。
4,5年前に行ったのですが、今年はジークさんが行っておられたようですが、いかがだったのでしょうか。
京都の街が眼下に広がり大きなお庭がありますよ。 紅葉のお薦めスポットですね。
三条通りを渡り、右の写真の平安神宮の大鳥居にやって来ました。
今年綺麗に塗り替えられました。 高さ24.2m、柱の直径3.6mあるそうですよ。
奥に平安神宮の楼門が見えていますね。
大鳥居を通り過ぎ、京都市動物園の北の通りの二条通りを東山に向いて走ります。
この道はサイクリングや散策にとっても素敵ですよ。 東山を見ながら歩くの最高です。
大文字山も斜め左に見えてきます。
山がまだらに紅葉していますね。 春ですと新緑の緑がうっとりなんですよ。
右の写真は二条通りの突き当たりの白川通りを北に曲がってすぐの東の通りです。 こちらは、財閥の別邸が数多く並びます。
この道はタクシーが南禅寺方面にたくさん入ってくるので車に気をつけてください。 右の写真の右端の角を右に曲がると
こちらの道になります。 今は殺風景ですが、桜の季節は素敵な桜の並木道となります。
右の写真は左の写真の左側に見えている生け垣の野村別邸「碧雲荘」です。
拝観は出来ません。
無鄰菴などを造園した有名な造園家小川治兵衛による東山を借景にした素晴らしいお庭があるようですよ。
写真で時折見るのですが、一度入りたいですね。
先の「碧雲荘」の前の道をたどっていくと南禅寺はもうすぐそこです。
でも今日は永観堂行きですので碧雲荘の角を流れている疎水に沿って東山の方に向かいます。
左の写真の左側の生け垣は碧雲荘のです。 広いですね。 3000坪あるようですよ。
左の写真の奥の白い建物が息子の母校、東山高校です。 この道を行くと東山高校の前に出て北隣の永観堂となるわけです。
はい、着きましたよ。 永観堂です。
左の写真は総門をくぐった参道から撮っています。 右の写真の中門が奥に見えていますね。
あれ、朝早いと空いている気配です。 紅葉の時期はいつも左の写真の参道は人で一杯なんですが、嬉しいですね(^_^)v
永観堂は正式には「禅林寺」と言い、浄土宗西山禅林寺派の総本山でもあります。
7世住持の高僧永観律師(1033〜1111)の頃より「永観堂」と呼ばれるようになったそうですよ。
永観堂の総門の横に愛車?を止めて、拝観料1000円を払います。
私が学生の頃はお庭は無料だったのですがね。 維持費が大変なんでしょうね。
でも、前は庭とお寺の拝観とは別料金になっていたと思うのですが、今年から一緒の拝観料となっているようです。
ほとんどの人がお庭だけだったので苦肉の策でしょうか。 しかし、1000円は高いような気もしますが。
右の写真の中門をくぐって境内に入ります。 中は思っていたより結構観光客がいますね。
まずはお寺の建物の中へ。
左の写真は釈迦堂前にある勅使門です。
【唐様式で別名「唐門」江戸時代(1811年)の再建。 このお寺は平安時代(863年)に清和天皇の勅願により建立された。
この門は天皇の勅使参詣の為に設けられ、勅使門の前の盛砂は、清めの砂で勅使の方がこの門を入られ砂の上を歩いて身を清められた。
また昔は夜の月明かりをこの盛砂にうけて「あかり取り」として利用された】と書かれていました。
右の写真は多宝塔に続く回廊「臥龍廊(がりゅうろう)」です。 方丈、御影堂、阿弥陀堂など諸堂を巡る回廊がくねくねと曲がり、
ちょうど龍が寝ている様子から来ているとのことです。
諸堂を回廊で巡った後、広いお庭におりていきます。
「おくやまの岩がき紅葉散りぬべし照る日の光見る時なくて」と古今集に藤原関雄が詠んでいます。
古くから多くの歌人に永観堂の紅葉が詠まれているようですよ。 素晴らしい紅葉ですね。
左の写真は裏山の山腹にある多宝塔からの景色です。 手前の紅葉しているのが永観堂の境内です。
その向こうに京都の街が見渡せます。
私が学生の頃、この多宝塔に一人上って京都の街を見下ろしながらうっとりと物思いに耽った思い出の場所なんですよね。
もちろんその時は無料でしたよ(笑) 何回来たでしょうね。 誰も来なくて静かで私のお気に入りスポットでした。
結婚してから多宝塔に上がろうとしたら、柵が出来て庭から上れないようになっていました。
ちょっとショックでしたね(^^)
その代わり、拝観料を払ってお寺の中から回廊を通って、一つ上の写真右の臥龍廊の階段をたどって多宝塔に行けるように
なっていました。 こちらもなかなか趣のある回廊でした。 でも、今日は多宝塔への回廊は上がれないようになっていて、
私が昔、庭から上っていった道を上がるようになっていました。 懐かしい道をたどって今日は多宝塔に行けたわけです(^_^)v
たくさんの人が上がっていましたが(笑)
右の写真は下から見上げた多宝塔です。
上の左の写真が御影堂です。
又阿弥陀堂には「みかえり阿弥陀」で有名な阿弥陀如来立像が安置されています。
阿弥陀様が壇上より降り、先導するように行道を始められます。
恐れおののいた永観律師に「永観おそし」と阿弥陀様が振り返って言われたと伝えられています。
お顔だけ左後方に振り返っておられます。 慈悲に満ちた優しいお顔ですよ。 是非ご覧下さいね。
右は放生池です。
燃えるような深紅の紅葉の中に多宝塔が見えています。
さあ、永観堂を出て帰ることとしました。 拝観した時に比べると大分観光客が増えて来ています。
大きな観光バスもどんどん入ってきます。
あれでも人が少ない方だったんだと実感しながら参道を出て南隣の南禅寺にちょっと寄ってみました。
左の写真は南禅寺の三門です。
石川五右衛門の「絶景かな、絶景かな」でお馴染みの三門ですね。
高さ22mだそうですよ。 右は三門を通り過ぎて振り返った三門です。
三門を入ったところで舞妓さんの撮影会をしていました。
最初はいつもの舞妓さん変身かなと思いましたが、和服姿のお茶屋さんか置屋さんのおかあさん風の方も控えておられます。
本物だ!
早速駆け寄って写真を撮らせてもらいました(^^ゞ 外人さんも喜んで写真を撮っておられました。
おかあさん風の方にお尋ねすると祇園の舞妓さんとのこと。
京都には祇園甲部、祇園東、先斗町、宮川町、上七軒と5つの花街(かがい)があります。 祇園なら超一流ですね。
その方も何となく誇らしげな言いようでしたね(笑)
可愛いですね。 良いお土産写真が撮れました。 お昼ご飯の準備もありますので今日はこれにて帰るとしましょう。
南禅寺の水路閣のきれいな紅葉を見た後、愛車?を西に向いて走らせチリリンリ〜ン♪ 鴨川沿いを南に向けて五条大橋へ。
そして家路となりました。
長い日誌のお付き合い、おお〜きに