ウエブリー&スコット・レイダー5.5 (プリチャージ式2連銃)

上の写真は、英国デイステートに始まった現代PCPの波が他社にも広がり、このジャンルの方向性が徐々に見え始めた頃に登場したウエブリーのレイダーです。クロススライド方式の2ショットマガジンを装備し、出処が同じRWSレイピアなどと良く似た構造を有しています。写真の銃は、この種のPCPでは定番のエア漏れ修理の際、心臓部のメインバルブのシャフト折損が明るみに出た1丁です。純正部品を調達しようとしたところ、国内の問屋では同モデルの取扱は既に終了しており、在庫がある姉妹銃の部品はレイダーと互換性がありません。仕方なく、海外の取引先に手持ちが無いか聞いてみたのですが、向こうも状況は似たり寄ったりです。メーカーに直談判しても徒労に終わるのは今までの経験から分かっているので、時間を無駄にしないためにも必要な部品は作ってしまうことに決めました。と言っても、デッドコピーでは芸が無いので、純正部品よりも耐衝撃性に優れた材を使い、バルブ形状を変更して、威力19〜20FPの範囲で40発安定して撃てるようにモデファイしました。この銃のユーザー様は射撃オンリーの人なので、タンク容量の小さなレイダーの発射数が倍増したことをとても喜んでいただけたようです。私共としては、計算どおりの一発上がりだったので、ストライカーの運動量を弄くって微調整する必要もなく、引き味とロックタイムをお預かりしたままの状態でお返しできてプチ嬉しかったです(笑)


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兵林館(ヘイリンカン)、初期シャープ、他

「父から譲り受けた空気銃の調子が良くないので、行きつけの銃砲店に持ち込んだら、何十年も前にメーカーが店じまいしており、修理どころか分解することも難しいと言われた。祖父の代から愛用している銃なので、廃銃にはしたくない・・・・」

「オークションで買った中古の輸入プリチャージ空気銃が壊れてしまった。製造終了している
旧モデルなのでメーカーにも部品が無く、直せないと言われた。木目が美しいハイグレードなクルミ銃床が付いていて、とても気に入っている。末永く使いたい。どうにかできないものか・・・・」

私共では、最新式の現行銃だけでなく、こうしたオールドAR愛好者の皆様のニーズにもお応えいたしております。故障修理、オーバーホール、レストア、チューンナップの他、許可証記載事項に関わる「警察への届出が必要な改造」等も気軽にご相談ください。



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<現在、本ページの作業につきましては、新規ご依頼への対応を休止いたしております。 2017.07.30>

ヘイリンカン4.5ミリ (サムホール&サムレスト銃床付きターゲット仕様) ポンプ式

上の写真は、WW2終戦後に生産された兵林館(ヘイリンカン)の狩猟&射撃兼用高級モデルです。威力、命中精度、耐久性等、全てに於いて国産ポンプ式空気銃の頂点に位置しながら、コストを度外視した凝りっぷりが災いしたのか、30年前には銃砲店で現物を目にすることも稀になっておりました。それゆえ現存数は極めて少なく、歴史的にも大きな意味を持つ1丁です。本来なら博物館に収蔵するのが相応しい逸品であり、欧米ならコレクターが随喜の涙を流し放題流してしまう珍品と申せます。しかし、コレクション目的の所持が認められない我が国のこと、写真の銃は「実猟派」のユーザー様のお手元で今も元気に活躍しております。修理や整備を手掛ける私共といたしましても、こうしたオールドビンテージと呼ぶに相応しい稀少銃を再び猟野へ送り出せることに限りない喜びを感じます。尚、このタイプは凡そ半世紀前の銃ですので純正部品はネジ1本残っていない上、マニアックな構造をしているため、一般銃砲店での完全整備は先ず無理です。しかし、私共には製造設備は勿論のこと、ヘイリンカン用の工具治具が揃えてございますので、オーバーホールやレストア、チューンナップ作業等、様々なニーズにお応えすることが可能です。伝説の銘銃「ヘイリンカン」をお持ちの皆様、どうぞ気軽にご相談ください。

※ヘイリンカンの空気銃には「中折式のスプリングピストン銃」も現存しています。
あの頃はカラスをイチコロで落とせたが、今は当たっても弾が跳ね返る・・・・・と、お嘆きの貴方。
メインスプリングやピストンを作り直せば、昔の威力が蘇る可能性は大です。ご相談ください。



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シャープGR−75 (炭酸ガス式スライドアクション5連銃) シャープ5ミリ弾専用銃

散弾銃やライフル銃で「スライドアクション」といえば、構造が単純でメンテは楽チン、弾を選ばず、滅多なことでは壊れない実用銃の鑑(かがみ)みたいなイメージがございます。私共もスライドアクション大好きですので、空気銃の世界に本格的な速射性をもたらしたGR−75の登場に大拍手を贈った覚えがございます。しかし、外観は装薬銃のようにスマートで動作も極めてスムーズですが、銃の内部を一言で表現すれば「精密時計」そのものなんです。あまりにも作りがマニアックでオーバーエンジニアリングの申し子みたいな本銃はコストが全く見合わなかったとみえて、銃身の短いカービン仕様共々「あっという間に」生産中止になりました。だから、現存数は大変少ないです。他の炭酸ガス銃には無い排気系を余分に持つため特殊サイズのOリングを必要としたり、分解後の組み直しが甚だ面倒だったりしますが、当時の技術者の意地が感じられる1丁です。 写真の銃は、発射機能を失ったまま各地の銃砲店を盥回しにされた末、故障した状態で売り払われた因縁付きの銃なんです。買い取った人の依頼で私共が修理して機能を復旧した際、スライドアクションの速射性を存分に楽しんでいただくために安価なダットサイトを搭載したのですが、その後、銃とサイトは別々に人手へ渡ってしまったようです。もしかして、旅好きのテッポ??? 今頃、終着駅(溶鉱炉)に着いていなければ良いのですが・・・

※単発式のUD系はシャープの炭酸ガス銃シリーズとして、しばらく生産が続きました。
そのため、UDU、UD−Miniの現存数は多いです。整備でお困りの人は気軽にお申し付けください。



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シャープ初代ビクトリー5.5 (通称オールドシャープ) ポンプ式

シャープのビクトリーはロングラン商品だったこと、小変更が度々実施されたことなどにより、実に多くのバリエーションが見られます。銃床の材質や仕上げだけでなく、機関部や照準器、銃身にも様々な違いがあって、中には旧軍の用いたメトフォード型ライフリングや、(何らかの事情で後からモデファイを受けた可能性もありますが)、長物には珍しい左回りのライフリングを備えた銃も存在します。上の写真は、これら各種ビクトリーの始祖ともいえる、WW2終戦後に製造されたオールドシャープ初期のモデルで、近江屋WEB「ビクトリーのアキュライズ」に掲載してある後期ビクトリーとは構造が根本的に違います。前出のヘイリンカン同様、良くぞ残っていたものだと感涙に咽ぶこと必至の極めて稀少な逸品と申せましょう。写真の銃のユーザー様も整備や修理で私共をご利用いただき、心置きなく「実用」に供していらっしゃいます。猟と射撃が大好きな人で「バウより良く当たります。一生使います」とは、ご本人の弁。でも、送っていただいた猟果写真を見て絶句。 ギャア〜、石やらコンクリに直接置かんといておくんなはれ、ナンボ実用目的の所持やいうても殺生でっせ〜。お手柔らかにお頼み申します(平身低頭大懇願)


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ホーワ55G (炭酸ガス式ボルトアクション5連銃) ジェット弾専用銃

上の写真は、前出のGR−75と連発ガス銃の人気を2分したHowaモデル55Gの4.5ミリ銃です。55Gには5.5ミリ銃や大変美しいクルミ銃床が付いたデラックス版の55GDXもあります。ダイキャストのトップレシーバーを取り外すと軽合金から削り出した機関部が現れ、30カービン等で目にするHowaテイストが一杯詰まっています。GR−75と同じく、「これでもか!」というほど厳重な二重装填防止装置が組み込まれているのは、我が国だけが抱える特殊事情によるもので、こうした機構は他国の空気銃メーカーではあまり見掛けません。銃の操作性を犠牲にしてでも法を守る(守らせる)銃を作らねばならなかった設計者の悔し涙が滲み込んだ1丁とでも申せましょうか。因みに写真の銃はお住まいの地域に銃砲店が皆無だと仰るお客様の依頼を受けて故障修理を行ないましたが、本モデルの修理や整備については行き付けの銃砲店に持ち込めば普通は解決しますので、先ずは買ったお店へ聞いてみてください。持ち込みたくても依頼するツテが無いとか、マズルクラウンの形状を変えたいとか、バランサーを増設したいとか、ウォーマーが欲しいとか、そういうお客様は遠慮なく私共へご相談ください。


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もしも、貴方の家の屋根裏や土蔵から古い鉄砲が出てきたら・・・・

「先日、身内に不幸がありまして、遺品整理のために土蔵を片付けていたら、昔の鉄砲が出てきました。戦前の物だと思うのですが、近江屋さんでオーバーホールしてもらえませんか?」というような電話が年に幾度かございます。こうした場合、銃の種類や状態をお聞きして当たりを付けた上で「今日すぐに最寄の警察へ電話してください。え? 不法所持で逮捕されたら困るですって? 滅多なことを言うものではありません。銃が基準に適合していれば、所定の手続を踏んで合法的に持ち続けて良い場合があります。詳しいことは係の人が教えてくれますよ。私共の出番はそれからです」とお答えしています。このようにして発見された昔の銃については、骨董的あるいは美術的に価値があると鑑定されれば「古式銃」という名の文化財として教育委員会により登録され「登録銃砲」として所有、相続、譲渡ができるようになります。骨董価値が無い場合は、本人に狩猟、射撃、有害鳥獣駆除で使用する強い意志があるなら、警察で所持許可申請手続を行なうのが筋道になりますが、銃の傷みが酷くて実用に供するだけの強度が失われていたり、口径が大きすぎる等スペック的に現行法の許可基準から逸脱している部分があったり、銃は無問題でも諸般の事情により警察から不適の判断が出たりすると、許可にならないのは皆さんご存知のとおりです。登録も許可もノーということになれば、所有権を放棄して廃銃にすることを求められますが、それが嫌で、何も無かったことにしてしまうのは賢明ではありません。発見して届出を怠れば罰金刑。こっそり蔵に戻せば不法所持。本当に洒落にならない事態に陥ります。銃や刀剣類に関する自分勝手な判断は絶対に許されません。地所内から鉄砲や刀(槍も含む)が出てきたら、その日のうちに警察へ相談しましょう!

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