ポンプ式空気銃の保管テクニック

これはシャープの純正ポンプ体のカッタウェイモデルです。

このゴムには吸気方向への構造的な強度がありません。

シリンダー内壁にゴムの外周部が固着したままでハンドルを開けば、

矢印でゴムが千切れ、シリンダーの奥底に残留してしまいます。
これを防ぐには、ポンプハンドルを「半開き」にして保管すること!

吸気穴の上にガイドピストンの真鍮部品が約1センチほど

顔を出した状態で保管して、初動時は先ず「ハンドルを閉じる」こと!

その後でユックリとハンドルを開いてから適宜注油すれば完璧です。
ページ上の写真丸印のように、シリンダーとレバーとクランクの間に、

散弾の空薬莢を挟んで保管すれば良いのです。

緩衝物は硬すぎても柔らかすぎても具合が悪く、

挟んだままハンドルを閉じようとしても銃に影響がない物が宜しいです。
強すぎる「閉じ圧」には、くれぐれも注意してください。

ピン、ポンプレバー、シリンダー、シリンダーヘッド他に負担を掛け、

ポンプ体にもチャンバー故障の原因となる疵を付けます。

良いことなど何もありません。「閉じ圧」の調整は普通が一番です。

正しい使用方法をマスターしてポンプ体の「ムシレ」を予防しよう!

ポンプ体(ピストン金具とゴムの複合体)のゴム外周部がシリンダー内壁にへばりついた状態でポンプすると、その固着程度が酷い場合、ゴムの部分が引き千切れて蓄気不能に陥ることがあります。これをポンプ体の「ムシレ」と呼びます。

発生頻度そのものは決して高くないですが、固着が酷いと復旧に大変な手間が掛かる上、ポンプ体が新しいうちほど起こりやすい特徴があるので、ユーザー様にとっても、私共にとっても、遣り切れないトラブルです。しかし、これは僅かな気配りで防げます!

以下の発生頻度を上昇させる要因と対策をお読みいただき、正しい習慣を身に付けてください。

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@オーバーホールなどでポンプ体が新品になって間が無い銃を使わず放置。これはダメです。私共は出荷時にユーザー様へ「ドンドン使ってください」と多少しつこいくらいにアドバイスしていますが、どうやら次回OHまでの期間短縮を狙った商魂丸出しオヤジだと思われているらしく、あまりマトモには受け取ってもらえないようです。しかし、使えばポンプ体が適度に磨耗してオイルの巡りが良くなるだけでなく、圧縮熱でゴムの表面が徐々に変性して硬度を増し、固着トラブルが起こりにくくなります。銃の動作もスムースさを増し、使い手の技量差が表面化しにくくなります。これをアタリが出ると言い、初期のナラシとはまた違った意味があります。鉄砲撃ちにとって愛銃を身体の一部とする上で、極めて大切なことなのですが・・・・・・・・

A給油忘れ。ベテランの人でも使用後のメンテナンスは疎かになりがちなのではありませんか? 使用中の適宜給油は常識中の常識ですが、使用後のオイル1滴も同じくらい大切です。切れる前に注油する。これがポンプ銃ユーザーの鉄則! ただし、多すぎてもいけません。常識的な範囲で適切に。

B夏場の射撃練習。気温が高いときは、オイルが流亡しやすいので、特に注意が必要です。「ムシレ」とは直接関係ありませんが、インターバル無しで連続発射を続けたり、不必要に沢山ポンプして空撃ちするのは止めたほうが宜しいです。夏場は、適切なオイル管理と十分なインターバルが絶対に欠かせません。どっかのオッサン(というか私・・・・笑)みたいに、真夏の炎天下で多回数ポンプの撃ちまくりなんてことは決して褒められたものではないのです。脱水症状でヘロヘロになるだけなならまだしも、鉄砲までゆわしたら泣きが入ります。くれぐれも真似などなさらないように・・・・・・

C強すぎる閉じ圧の調整。威力アップ目的でこれをやる人がいらっしゃいます。大した効果はありません。部品の寿命を短くするだけです。閉じるのが困難なほど固くしたって、ポンプ1回分の威力アップにすらなりません。ピストンロッドをガチガチに調整した状態でポンプハンドルを閉じたまま保管すれば、ゴムの固着を促しているようなものです。

Dポンプ体とチャンバー(蓄気室)に隙間がない状態で保管。このままポンプ体が固着すると、「抜き差しならない状態」に陥ります。ポンプハンドルを開いた際に運良く固着が解ければ良いのですが、ゴムにクラックが入ると次はありません。これについても、「ハンドルを半開きにして保管しましょう!」と出荷時にメッセージを同封しているのですが、読まない人もいらっしゃいますし、ついうっかり閉じたままガンロッカーに・・・・ということも多いようです。また、世間には未だに「ハンドルを閉じた状態で保管すると初弾から必中する」とか「ポンプ1〜2回分のエアを入れた状態で保管すると気密性が上がって威力を増す」とか、この種の「おまじない」の類を信じている人がいらっしゃいます。どちらも良いことは何一つありません。無意味な上に害があります。今すぐ止めましょう!

※ミシンオイルとかテンプラ油とかCRCをブチ込むなどというのは論外なので、ここでは除外しました。

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さて、ページの一番上の写真(横並び3枚)を見てください。

貴方は、どの状態でガンロッカーに銃を保管していますか?

左や中央と同じなら、今すぐ、右の方法・・・・いわゆる「半開き」に変えたほうが賢明です。

そして、保管後の初動時は、必ず最初に「先ずハンドルを閉じて固着を解く動作」を行なうこと。

ただこれだけで、忌々しいポンプ体の「ムシレ」と完全に縁が切れます!

もう少し詳しく知りたい人は ↓↓↓ をどうぞ。

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