冬はやっぱり鍋ですぜ!

冬の到来を間近に控えて急ピッチで収穫作業が進む中、畑の一角にミズナの大株が取り残されているのは、雪国ならではの娯楽の下準備。

白菜やキャベツは収穫してからも越冬用食料として割りに長持ちさせられますが、身の薄いミズナは萎びるのが早いので、直ぐに食べる分以外は、わざと雪の下に眠らせておきます。「この辺やったかな?」印を付けておかないと、回収するのが大変ですが、宝探しみたいで、これがまた楽しいのです。

本来、ミズナは霜に当たると柔らかくなって徐々に旨みが出るのですが、それは本州でのお話。いきなりマイナス10度とかのシバレに襲われる北海道では、初雪を掻き集めて素早く埋めるという裏ワザを使わないと、植えっぱなしのミズナの保存は先ず無理です。

屋内に保存してある野菜の残量が充分でも、時機を見て、雪の下のミズナを掘り出します。タイミングを間違えると、コチコチに凍ってしまってシオシオになるので、できるだけ早い時期に食べるのがコツだからです。

ミズナはやっぱり「ハリハリ鍋」に限ります。本式には鯨肉を使いますが、高くてどうにもいけません。代わりに「鹿肉」を使うと鯨に食感が似ていることに驚きますが、最近は「道内産豚肉の肩切り落とし」が我が家のお気に入りです。ミズナ、豚肉、白菜、モヤシ、そして大量のシラタキを使った鍋で暖まりましょう。北国の冬は食べることが大切な楽しみなのです。昔も今も、それは変わりません。

海で拾って乾燥させておいた日高昆布と醤油がベースの薄味なので、ポン酢と七味唐辛子を掛けて頂きます。もう極楽!
おなか一杯食べても、材料が低カロリーなのでヘッチャラです。

それいけ、お代わり5連発!

こちらは別の日にやった「ミズナ&豚肉&シラタキ」だけのシンプル版。どちらかと言えば、私はこちらのほうが好みです。

自給自足の為の家庭菜園をやっていると、時に(というより、かなりの確立で)作りすぎて処置に困ることがあります。嬉しい悲鳴といえば聞こえは良いのですが、冷静に考えれば作付け計画のミスですね。病害虫に負けずに育った大量の春植え白菜を前にして、しばし呆然。ガチョウやアヒルに大盤振る舞いするだけでなく、私たち人間も大汗をかきながら、連日、真夏の鍋を楽しみます。しかし、やっぱり鍋は冬のもの。そう思っていると、今度は早霜の被害を受けて予定通りの越冬食料が確保できなかったり……厳寒地の自然相手に完全無農薬、しかも半ば放任栽培で挑むのは、結構スリリングだったりします。でも、売ってる野菜は食べたくないですね。そのための自給菜園なのですから。

「スローフード」という考え方が流行していますが、本当にスローな食生活を送ろうと思えば、自分でタネを播くことから始めるのが理想的。タンパク質は釣りや狩猟で確保する。そういう生き方に興味を持つ人が増えれば、もう少し、世の中、暮らしやすくなるかも知れません。

猪肉や鹿肉で「ハリハリ」をやると野趣満点の冬の鍋が出来上がります。狩猟をする人は、一度、試してみては如何?