空気銃のポンプ操作について

先日、海外の空気銃関連サイトで発射準備から実射までの音「エアガン・サウンド」が聞けるホームページを見付けました。ポンプ式のシェリダンと中折れ式スプリングピストンのRWSだけの紹介でしたが、面白そうなので早速「シェリダン」をクリックしてみると、パタン、パタン、パタンと10回パタパタ音がした後、パン! 次「RWS」は、カシャ(コッキング)……カラン(弾を摘み損ねた音?)……シャコ(銃身を閉じた音)、パスッ!(言わずもがなの発射音)。シェリダンは何故パタパタいうのか、もう一度クリックして耳を済ませると、どうやら、1回ポンプするごとに、ハンドルをシリンダーまで閉じているようです。しかも、かなりのテンポでスピーディーに(笑)。この方法が好ましくないことはシャープ銃の取説にも明言されていますし、猟場でバタバタやるのはゲームを散らす元になります。このような間違ったやり方でポンプしている人は、ここで紹介する、ちょっぴりシリアスなポンプ操作に切り替えてみませんか? 多分、猟果が増えるはずです。

さて、写真左の矢印のように、「弾が装填されていないこと」「安全装置を掛けておくこと」「できればボルトは閉じておくこと」に留意してください。ボルト閉鎖の件は、何かの拍子にぶつけて折らないための配慮です。ポンプハンドルはしっかり握りましょう。レバーを全開にして充分に吸気させてから圧縮を開始し、握った指がシリンダーに当たるまでスムーズにハンドルを閉じてください。指を離してハンドルをシリンダーに「パタン!」とやるのはタブーです。ハンドルをしっかり握ったままで最後まで圧縮し、必要回数、繰り返します。どんな場合も銃口の向きには最大限の注意を払いましょう。尚、上の写真3枚は一般的に信じられている「右利きの人」のための保持方法です。わざわざ「信じられている」と書いたのは、これまた好ましくない理由があると考えるからです。

  右利きの人は右手でポンプハンドルを握ってみては如何?


今度の写真は、私共がお勧めしている「力が入る」保持の仕方です。右利きの人はポンプハンドルを左手で握ってポンプすれば、手を持ち替えずに装填動作に移れるから発射までの時間が短縮できると考え実践している人が少なくないのですが、実際には大差がないばかりでなく、充分な力が入れられないため、正確なポンプ操作には向きません。中古銃を買ってマニュアルなし先輩なしで狩猟を始めた人は、皆さん本能的に右手でポンプハンドルを握っていらっしゃいます。それでいいのです。それが正解なのです。

左の写真のように胸の前で銃を見ながらハンドルを閉じるようにしてください。スコープ無し銃は、矢印で示したように引金に近い部分を握ることになるので、銃を目視しながらポンプすることをお勧めします。

茂みに隠れてポンプするときや多回数ポンプで力を込めたい時に重宝するのが中央の写真です。銃の機関部(スコープ付き銃はスコープリングの真上)を押さえた左手を左の立て膝でサポートし、銃床元台を右膝で抱え込めば、驚くほど楽に正確なエア入れ動作が行えます。ロングレンジゲームのクリーンキルにチャレンジすることが多い人は、このやり方を練習しては如何ですか? 初速安定の決め手になります。

最後に、右の写真ですが、ラストワンのポンプの後にハンドルを閉じてシリンダーと密着させるときは「そっと優しく」を忘れないでください。万が一、得体の知れないスコープ(エアソフト用のオモチャなど)を組み込んでいる人は、グルーピングがメチャクチャになります。確かに、ポンプ銃を使っていて指を挟むのは最後のこの瞬間なのですが、練習すれば慣れますし、写真のように皮手袋を利用すれば万全です。巻き込んだ指を慎重に抜けば、音は殆どしなくなります。利き手でない左手で、この操作ができると思いますか? この写真では左手で握ったハンドルを「そっと」閉じようとしましたが「バタン!」。ぎこちなくてダメですね。特に多回数ポンプでは全然ダメ。私にはできません(笑)。

今一度、ご自分のポンプ操作を見直してください。ポンプ銃の性質に則った方法に切り替えるだけで、命中率がアップすればラッキーです。先ずは、怪我しないように皮手袋を買ってくださいね。


  銃の操作は全て自己責任です。安全第一で楽しみましょう!




<追記>    解禁直前など仕事が込んでいる時、多い日は1日当たり2000回前後のポンピングをしている計算になります。それで私共が身体を壊さないのは、多回数ポンプでもエアがきっちり入って銃の精度を損なわず、なおかつ射手の負担を軽減できる方法で銃を扱っているからだと考えています。

持ち込まれるポンプ銃は修理が必要なものが少なくないので、皆さんが経験するのとは比較にならない頻度の「指バッチン」に対抗しなくてはなりません。医学的には利き手のほうが頑丈に出来ていることが証明されておりますし、同じ刺激に対して左手が痛みに弱いことは誰もが経験済みです。好き好んで弱いほうの左手で根性試しする気にはなれません。

とは言うものの、ここで紹介したポンプ操作を最上のものだと言い張るつもりもないのです。

自分が経験から得た情報が誰かの役に立つならと考え、ここに公開しただけの話。

だから、他にもっと良い方法が見付かれば、すぐに乗り換えさせていただきます。

「もっと効率的なポンプ方法がありまっせ!」という人からのメール、大歓迎です!

ここで紹介したポンプ操作に対するご意見もお待ちしております。


サイドレバー銃のポンプ操作  (05.03.28追記)

サイドレバー銃の良いところは、ポンプハンドルをノーマルよりも延長した長尺バージョンの炭素鋼製・強化レバー(写真左)を装着することによって、アンダーレバー銃より楽にポンプできること。写真中央のポンプ方法はアンダーレバー銃に慣れた人には御馴染みですね。写真右は標的射撃で多用するスタイルですが、猟場で遮蔽物に隠れてポンプする時にも応用できます。ご参考まで。

キジや鴨などのビッグゲームを見付けたときは興奮して手元が疎かになりがちです。
安全第一の冷静な操作で、ずっとずっと、何時までも、末永く楽しみましょう!