【手をつないで】






こうやって
手を繋いで
あんたと一緒に歩くの何度目だっけ?


そんなことを考えた。







1回目の時あたしは
何だか恥ずかしくて
握られた手を思わず振り払って。



びっくりと優しさが入り交じった顔で
あんたはあたしの事をみたね。
そして優しく手を繋ぎなおしてくれたね。


その時はたしか
メルトキオで一番見晴らしがいいっていう
丘の上まで歩いた。


綺麗だったね。
「俺様の秘密の場所だぜぇ〜」
そんな事話しながら
二人でぼんやり景色を眺めてた。









次はいつ?
ああ、あの日だ。
メルトキオに雪が降って、たまたまあたしがあんたの家に行った日。
広い屋敷の中を説明して歩いて。


あ、これは散歩っていうより散策かな。

「ここにきたのはしいながはじめて」
そんな嘘みたいな言葉を
ちょっとドキドキしながら聞いたりして。
メイドさんの視線が刺さったけど
あんたは決して手を離さなかった。










次は…別れる日。
あたしを引き止めようと握られた手。
でもあたしはそれを振り払った。
「散歩」
散って歩くていうのが正に当てはまった瞬間。
あたしたちは別の道を歩いて行った。








てことは
これで4回目か。




あたしは今、
裏切ったはずのあんたに手を引かれて救いの塔を散歩してる。

散歩なんてのんきな状態じゃないけど
あんたと手を繋ぐと
どうしてか気持ちが楽になる。




「しいなと4回目の散歩は敵地ですかぁ」




ふいにかけられた言葉。
あんたあたしと同じ事考えてたのかい?


「散歩なんてのんきな状態じゃないだろ!」
さっき自分に言い聞かせた言葉をあんたにもいう。


「でもさぁ、しいなと手ぇつなぐと安心するっつーかさ」





敵地の散歩で安心してる馬鹿なあたしたち。

「負ける気がしないねぇ」
「まけねーよ」


私を導くように歩くあんたの背中。





「なぁ」
「なんだい?」
「こいつが片付いたら
二人でこうやって手ぇつないでまた散歩しようぜ?」




悪くないかもね。




「そのためには絶対に勝たないとね」
「だから〜負けねぇっつーの!」









今度はどこに行こうか。
そういえば
あたしの秘密の場所に行ってなかったね。


じゃあそれが
5回目の散歩コースに決定だね。




強く握られた手。
あたしも握り返して


あんたとの散歩。
5回目の散歩。




それを強く
心に刻んだ。





















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真輝様よりステキなゼロしい頂きました!
真輝どおおおおおおん!
救いの塔でラブいちゃだああああ!!!(吐血)
ありがとう〜〜〜☆

◇ 砂 ◇