「あれれ〜?いきなり来るなんてどうしたのしいな?」
部屋に詰まれたあまりの書類の数に
半分それにうずまったような状態でゼロスは言った。
しいなはその部屋とその様子とに呆れたようなうんざりしたような・・
とにかくそんな様子で言った。
「・・あんた・・今日が何日かわかってるかい?」
何日だっただろう?
と、考えるがとっさには出てこない。
世界が統合されてからこっちはやれ元シルヴァラント領に出す
援助の金額をどうするかだのやれマーテル教を今後どうするかやら
とにかくありとあらゆる書類が山のように渡されて徹夜なんてあたりまえ。
ここ数日もパルマコスタ復興のための書類を渡されほぼ徹夜状態で
書類に目を通す日々が続いており外に出ることはおろか
日にちの感覚だってもうないような状態だ。
それも無理もないことだと言えるだろう。
「あーもう!12月24日!クリスマスイブだよ!クリスマスイブ!!
ロイドたちがパーティするからって招待状があんたのとこにもいってるだろ!?」
本気で忘れているゼロスに痺れを切らしてしいなはそう叫んだ。
そこでようやくゼロスはそういえばそんなものを貰ったな、と思い出した。
「え〜でもハニーとこのパーティかよ〜
そりゃコレットちゃんやプレセアちゃんやリフィル様に会えるのはうれしいけどよ〜
俺様はもっと女の子がい〜ぱい来るパーティに行きたいし〜」
「リフィルから、『首に縄つけてでもいいから連れて来い』って言われてるんだけど?」
言ったしいなの目はこれっぽっちも笑ってなかった。
「縄・・つけといたほうがいいみたいだね〜?」
「わー!!冗談、冗談だって!しいなったら〜
俺様ちょー楽しみ・・・だからその・・マジな目で近づくのやめてー!!」
しかしゼロスの必死の訴えもまったく通じずじりじりと近づくしいなの動きは止まらなかった。
その様子に思わず目をつぶったゼロスに・・・
ぽす
何か柔らかいものが首に掛けられた。
・・・念のため言っておくが縄ではない。それは・・
「マフラー・・?」
ゼロスの首に掛けられたのは彼の髪のように紅い色をした手編みのマフラーだった。
「////・・・ほら!レアバードで行くって言ってもイセリアは遠いんだから!さっさと行くよ!」
しいなはほんのり紅くなった顔を隠すようにゼロスに背を向け部屋の出口へと歩き出した。
そこでゼロスは「ふっ」と気がついた。
そもそも彼女は何故自分を迎えに来たのだろうか?
たしかに自分はパーティのことを忘れていたがそんなの彼女にわかるはずがない。
おそらく迎えに来たというのはただの口実で本当は別の目的があったのだ。
・・・そう、仲間のいるところでは照れて渡せないだろう
ゼロスへのクリスマスプレゼントを渡すという目的が・・
鏡なんて見たわけではないがゼロスは自分の顔が
にやけていることがはっきりわかった。
「え〜なに〜?これもしかしてしいなからの愛?
しいなもついに俺様への愛に目覚めちゃった〜?」
「な!!・・・・」
もともとほんのり赤かったしいなの顔がますます赤く染まっていく。
「そ、そんなわけあるかい!!なに言ってんだい!このアホ神子ー!!
・・・・・・あー!そんなことより早く行くよ!
本当に首に縄かけて引っ張らないとだめなのかい!?あんたは!?」
完璧に慌てまくり、とにかくここから逃げ出したいというように
しいなはゼロスの首に巻かれたマフラーを「ぐい」と軽くひいた。
その動作によりいつもより少しだけしいなとの距離が近くなった瞬間をゼロスは見逃さなかった。
ぐっと顔を近づけいつもより少しだけ近い真っ赤になった彼女の唇にゼロスはそっとキスをした。
「!?///////」
「俺様からしいなへのクリスマスプレゼントな〜」
「/////な!なにするんだよ!!このアホ神子ー!!」
「はいはい、ほらほら早くしないと遅れるんだろ?
早くハニーの所へ行こうぜ〜」
さらに真っ赤な顔をしたしいなの手を引きゼロスは外のレアバードへと歩き出した。
外に出た二人に空から雪が舞い降りる。
大嫌いなはずのそれが今日だけは暖かいものに感じられた・・・・
「・・・しいな」
「ん?」
「来年もまず俺を迎えにきてくれよな」
「////ああ・・・」
―聖なる夜が始まる・・・・
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でひゃああ!手編みすっか!手編みっすか!!
(↑興奮冷めやらぬ。)
-青葉の詩-の葉月さまよりクリスマス小説をいただいてしまいました!!
葉月様ありがとうございます!手編みのマフラーかなり萌えます!
必死に編んだのに素直に渡せないしいなの乙女さに悶絶うちました…。
強引なゼロス君からのプレゼントちうも…ゼロっさんかっこいい!
素敵な小説を葉月さまありがとうございました!
光栄です!!!
ゼロしい万歳!!!
☆ 砂 ☆