私の好きな音楽のリズムの一つにボサノヴァがあります。1950年代の終りにブラジルで誕生したこの新しい音楽(ちなみにボサは傾向、ノヴァは新しいという意味)は、ジャズのみならずロック、ポピュラー音楽など、まさにジャンルを飛び越えて音楽の一大主流になっていきます。当然我が国のミュージック・シーンにも影響を及ぼし、1970〜80年代にはボサノヴァの名曲が結構ありました。代表的なものだけでも荒井由美さんの「あの日にかえりたい」、サーカスの「Mr.サマータイム」、丸山圭子さんの「どうぞこのまま」そしてこの稲垣潤一さんの「ロング・バージョン」があげられます。この曲は作曲が安部恭弘さんと言い、早大卒で一旦就職後に音楽界にリターンしたという経歴の持ち主。他にも竹内まりやさんや大橋純子さんにも楽曲を提供し、小田和正さんの初期のステージでは、ギター、キーボードを担当していた、異色のミュージシャン&ディレクターでもあります。