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僕らが感動に浸っていると、サンタさんが契約書を2通出してきてサインさせられた。「内装は変えたらあかんよ。礼金も家賃も安くしとくし。」僕らも物件は探していたので、どこか釈然とはしなかったが納得するしかなかった。
「本当にサンタさんなんですか?」見送りに出たときにそう訊ねてみた。「君らがそう思えばそうやし、違うと思えば違う。」そう言い残して屋上に上っていった。
僕は今ではあのオッサンがサンタさんだったと信じている。皆さんもあのオッサンに会う機会があれば、そう思うに違いない。
「『ジェームスブラウン』は【カーチェイス】とか【おばはんパーマ】とかやけど、あとのやつは意味以前にちょっと口に出すのもイヤやわ。」
---そう言われると聞いてみたい気もしますが・・・
「勘弁してぇな、兄ちゃん。いや、ほんま君らみくびってたわ。今日はほんま勉強なったわ。」
---恐縮です。では最後に質問なんですが、サンタさんの目標など何かありましたらお願いします。
「今日はこんな格好ですんませんでした。当日はちゃんとして行きますんで、見かけましたら応援よろしく!あ、でも、ほんまに忙しいんで声かけてもろても愛想笑いもでけへんかもしれんけどね。がんばっとるなぁ、ぐらいに思といて下さい。あと、メールとか掲示板に励ましのお便りなんかもらえたら、うれしいんやけどね。それから、この事務所この人らに引き継ぎますんで、応援したってください。」
---え、本当ですか?
「まあ何もないけど、何かできるんとちゃうかな。あとは君ら次第やけどね。気の早いクリスマス・プレゼントっちゅうことで。」
---ありがとうございました!頑張ります!
「期待してまっせ!」