Best Of The J. Geils Band Chuck Berry
The Best Of CHUCK BERRY
■ヘイル・ヘイル・ロックン・ロール
 なんばHatchでとうとうチャック・ベリーを観た。ジョン・レノンに「ロックンロールという言葉を言い換えるとしたら、それはチャック・ベリーと言うしかなかろう。」とまで言わせ、キース・リチャーズに「 俺の生涯のたった一つの望みはチャックのようにギターが弾ける事だ。」と思わせた「ロックン・ロールの神様」。あー観といて良かった!
チャック・ベリーって、金に汚いとか、バック・バンドも適当に現地調達でリハもしないとか、とにかくあんまりいいうわさがない。実際、若かりし頃のブルース・スプリングスティーンもそんなバック・バンドの経験者らしい。(うん?それはそれですごいなぁ。ブルースも孫ができたら自慢するって言うてたなァ)まぁ、もしかしたら今のチャック・ベリーにとって、ライブは単なる「ビジネス」なのかもしれないけど、そんなことどうでもいいと思った。数々の名曲をナマで聴くことができたし、70過ぎた人とは思えないくらいすごいパワーだった。声がすごい。ビンビン響いてくる。もちろんあの「ダック・ウォーク」だってバチッリ観ることができたのだから大満足。あえていうなら、前座のO.P.Kingのとき後ろの方で観ていて、チャックの出番になったら前に行こうと思ってたら、すごい満員になっていて前に出られなくなってたのが悔やまれる。最初から前で観とけば良かった!くそー!(自分が悪いんだけど)それと、(まだあんのか)チャック・ベリーがへんてこなストラト弾いてたのよ。やっぱりチャックにはギブソンの箱物のギター弾いててほしかった。

 

 というわけで、今回紹介するのは「ベスト・オブ・チャック・ベリー」。
聴いてみればわかると思うけど、どれだけたくさんの曲が他のミュージシャンにカバーされたことか。ビートルズが「ロール・オーバー・ベートーベン」「ロックン・ロール・ミュージック」、ヤードバーズ、キンクスが「トゥー・マッチ・モンキー・ビジネス」、ビーチ・ボーイズはカバーはもちろん、「スウィート・リトル・シックスティーン」をベースにあの「サーフィンUSA」を作ったというではないか。ストーンズにいたってはデビュー曲が「カム・オン」で、何曲レパートリーに入ってるかわからないくらいだ。他にも僕が知らないだけで、いろんな曲をいろんなミュージシャンがカバーしてるに違いない。
チャックの60歳を記念して作られた映画「ヘイル・ヘイル・ロックン・ロール」に集まったミュージシャンの顔ぶれを見るだけで、いかにチャックがすごい人たちにリスペクトされているかわかると思う。なかでもキースがすごいがんばってて微笑ましかった。あの映画の中で印象に残ってるのは、キースがチャックに「キャロル」のイントロを何回も弾きなおさせられて、膨れっ面になってるところだ。たしかにあれは「おいおい、キース、頼むデ。」って感じだったけど。(すいません、キース)
 このレビューでチャックにとってライブは単なる「ビジネス」かもって書いてしまったけど、「ヘイル・ヘイル・ロックン・ロール」やライブを観て感じるのは、本当のところはチャック・ベリーの音楽に対する愛情は彼の中で永遠なのだということだ。そんな彼のロックン・ロールを、僕はこれからもずっと聴き続ける。
リリース 2001(編集盤) ピーター・ウルフ
おすすめ曲 I Want To Be Your Driver
これも観るべき!
Hail Hail Rock N Roll / Movie
(映画)1987年
★ ★ ★ ★
Super Bad
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