ザ・フ−にいかれてたころ、「さらば青春の光」にも影響されて、モッズ風のスーツがどうしても欲しくなった。しかし時代はDCブランド全盛、街には吉川晃司バリに肩パットが入ったダブルのスーツが溢れているという悲惨な?状態で、僕流モッズ・ファッションは唯一例の「モッズ・パーカー」だけにとどまることとなる。それでもささやかながら、モッズ気取りの僕は、パーカーの下はチェックのネル・シャツというアメリカンな格好でホンダのスクーター「eveちゃん」を乗り回していた。
そういえば、アメリカ村もすごい様変わりで(まぁ、僕みたいなオッさんにしてみれば…)、僕が「モッズ・パーカー」を買ったサープラスの店も今はもうない。三角公園の横にあったア−リ−・アメリカン風な喫茶店(名前忘れた)の上に在ったのだけど…。もっとも、その喫茶店自体が何年か前に(というかすごい昔の話しかも…)火事で焼けてしまったと思う。今、違う店が在るし…。
話はそれてしまったが、そんな薄くモッズ気取りの僕に「ポチくん」がすすめてくれたのが「ザ・ジャム」だ。
「イン・ザ・シティ 」はザ・ジャムのファースト・アルバムである。デビュー当時はパンクの時代で、ザ・ジャムもパンク・バンドの一つとしてとらえられていたようだ。
初めて聴いたとき、モロにフ−やキンクスの影響を受けたと思われるそのサウンドは、余分な音は全部切り捨てたソリッドさで、おそろしくクールなイメージを僕に与えた。