イン・ザ・シティ / ザ・ジャム The Jam
In The City
■誠実さ、情熱、エネルギーや若さ
 ザ・フ−にいかれてたころ、「さらば青春の光」にも影響されて、モッズ風のスーツがどうしても欲しくなった。しかし時代はDCブランド全盛、街には吉川晃司バリに肩パットが入ったダブルのスーツが溢れているという悲惨な?状態で、僕流モッズ・ファッションは唯一例の「モッズ・パーカー」だけにとどまることとなる。それでもささやかながら、モッズ気取りの僕は、パーカーの下はチェックのネル・シャツというアメリカンな格好でホンダのスクーター「eveちゃん」を乗り回していた。
 そういえば、アメリカ村もすごい様変わりで(まぁ、僕みたいなオッさんにしてみれば…)、僕が「モッズ・パーカー」を買ったサープラスの店も今はもうない。三角公園の横にあったア−リ−・アメリカン風な喫茶店(名前忘れた)の上に在ったのだけど…。もっとも、その喫茶店自体が何年か前に(というかすごい昔の話しかも…)火事で焼けてしまったと思う。今、違う店が在るし…。
 話はそれてしまったが、そんな薄くモッズ気取りの僕に「ポチくん」がすすめてくれたのが「ザ・ジャム」だ。

 「イン・ザ・シティ 」はザ・ジャムのファースト・アルバムである。デビュー当時はパンクの時代で、ザ・ジャムもパンク・バンドの一つとしてとらえられていたようだ。
 初めて聴いたとき、モロにフ−やキンクスの影響を受けたと思われるそのサウンドは、余分な音は全部切り捨てたソリッドさで、おそろしくクールなイメージを僕に与えた。

 今聴くと、ポール・ウェラーの歌い方がパンキッシュで微笑ましいし、ビートルズの影響だと思うが、ラリー・ウィリアムズなどの黒人アーティストのカバー曲もあり、やっぱり他のパンク・バンドとはちょっと違うのが良くわかる。今では英国を代表するミュージシャンとなったポール・ウェラーの片鱗をうかがわせる、というとちょっと大袈裟か?

 ほとんどのアルバムを「ポチくん」から借りて、薄く「ザ・ジャム・ファン」の仲間入りをしたときには、すでにザ・ジャムは解散していた。ファンに 「僕等は、自分たちの成し遂げたことすべてに対して価値を持たせたい。僕等が君たちファンと共に築き上げてきたものには意味がある。それは誠実さであり、情熱であり、エネルギーや若さといったものだ」という解散声明を発表して。ポール・ウェラーの生真面目さを感じる。
 スタイル・カウンシルの結成からはリアル・タイムでポール・ウェラーの活躍を見てきた。一時は低迷した時期もあったけど、パンク世代のミュージシャンでは数少ない現役のひとりだ。
 去年、大阪ドームで観たポール・ウェラーは、やっぱりカッコ良かった。(正直ちょっと太ってたけど…)。ポール・ウェラー(ジャム)とフ−を一緒に観れるなんて夢のような1日だった。に違いない。ロック・オデッセイ最高!
 ところで「ポチくん」は元気にしてるのだろうか?ちょっと心配。

リリース 1977 ザ・スタイル・カウンシル
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