ファンとしてポールの魅力をよく解っとる。メロディーと下世話なアレンジが一体となってこそポールの個性は際立つのです。ほとんどの曲をポールが演奏してます。そしてどの楽器もポールにしか出せない音になってます。派手な曲はないがじわじわ効いてくる。今のポールはこうなのだと自己主張できるアルバムになってます。
1曲目の「Fine Line」のピアノの不協和音。イントロなしの必殺メロディで始まる耽美な「At the Mercy」。WINGSの「西暦1985年」を彷彿する「Promise to You Girl」等全曲ツボ押さえまくり。過去の作品を引き合いにだすなら捨て曲なしという意味でもポール&リンダ・マッカートニー名義の「RAM」に匹敵する内容。私のようにビートルズ好きでポール諦めてた人、ぜひ聴いて下さい。
ジョン・レノン、デニー・レイン、エルビス・コステロ…ポールは相方との相性で本来の才能を発揮できるアーティストなのだと思います。ともあれ予期せぬタイミングでポールがビートルズの偉大な才能の一員であった事を知らしめるアルバムを発表した事に感激してます。
「これも聴くべき!!」にはポールが最も下世話だったWINGS最後のアルバム。ピート・タウンゼント、ジョン・ボーナム等多数参加が無駄に騒々しい「ロケストラ」収録の「BACK TO THE EGG」をお勧めします!ベースが効いてます!!(藤本)