Mothership Connection Parliament
Mothership Connection
■したたかオヤジのクローン
 70年代半ば、スライやジェームス・ブラウンが失速していく中、ファンク・ミュージックの雄となったのがジョージ・クリントン率いるパーラメントである。時代はディスコサウンド真っ盛り。白人主導の大量生産型サウンドや万人受けしたE.W&Fのような音楽とは正反対の泥臭いファンクがパーラなのだ!
 パーラメントの特徴としてまず挙げられるのは、その分厚いサウンドとグルーブである。キーボード、ホーン、リズム、ボーカル&コーラスをフィーチャーし、ギターは比較的控えめ。特にボーカルは曲によって何人も使い分けるという贅沢三昧。このあたりはジョージがコーラスグループとしてキャリアをスタートさせたというところからきているのかもしれない。

 さて、今回紹介するのはパーラメントがひとつの絶頂を迎えたアルバム「Mothership Connection」である。前作「Chocolate City」から加入したグレン・ゴインズやJB'sからやってきたフレッド・ウェズリー、メイシオ・パーカーが本領を発揮!
アルバムを飾る1曲目「P.Funk」、ジョージの語りもさることながら、徐々に盛り上がっていく彼らのホーンが何とも言えず素晴らしく、そこにブーツィー・コリンズのフガフガいうベースがからんで、とてもクールでかっこいい。しかし、この3人が抜けちゃったJBってちょっとかわいそうやね。
 で、2、5曲目のグレン・ゴインズのボーカルがすごくいい。何ともいい声です。いい声といえば、「Give Up The Funk」イントロの低音ボーカル、レイモンド・デイヴィス!
二人ともすでに故人なんて何とも寂しい限り・・・いや、でもこのアルバムはほんとに最高!!!!!

 おごれるホリ●モンも久しからずというように、80年代に入り、パーラメントの人気にもかげりが見え始めてくる。金銭トラブルでメンバーが次々とジョージの元を去っていったのだ。
パーラメントもこれまでか!というのも束の間、80年代後半になると突如息を吹き返したのだった。ヒップホップ勢によるサンプリングによって・・・である。その分厚いサウンドに誰もが魅入り、こぞってループを作り続けたのだ。(ジョージもここぞとばかりにサンプリング用のネタ集を出したりしている。)これは「The Clones of Dr. Funkenstein」というアルバムのコンセプト(世界をファンク大好きクローン人間でいっぱいにする)の現実化に違いない!!! ジョージがまき散らした種(曲)をその信奉者たちがサンプリング(クローン化)し増殖・増幅させているのである。

 パーラメントは今でも新しい血を入れ替え、生き延びている。
ジョージ・クリントンかなりのやり手である。 (1号

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 「これも聴くべき!!」はP-Funk全盛期を支えたドラマー
 ジェローム・ブレイリーのバンド「Mutiny」の
 ファースト・アルバム。もろP-Funkです★

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