THE GREATEST MUSIC 大江慎也
THE GREATEST MUSIC
■ナチュラル・ボーン・グレート
私には20年来の音楽の友人がいる。彼 "T" の回りには、コンポーザーとしての才能 + 正体不明の自信と行動力に引きつけられた多くの友人やミュージシャンが集った。たまたまバイト先にいた私をバンドに誘ってくれたのも彼だ。
Tはアグレッシブさと繊細さ両極端な一面を合わせ持ち、体験をそのまま歌に昇華する才能にも長けていた。自分が感動したものは素直に受け入れ、作風もポップミュージックからエスニカル、ダウントゥアースなものへと変化して行った。30代、アジアに傾倒した彼と音楽活動を共にした。営業マンとしてもITの前線で手腕を発揮する彼を中心に記録映画も制作したが、変化が訪れたのはTが転職、上京してからの事。あらゆる環境の激変は本来繊細なTの神経をズタズタにした。
帰阪した彼に以前の精彩はなく音楽活動など望むべくも無かったが、Tが歌いたい時にはスタジオやライブにつきあった。不安定な状態でCDも制作した。別に義理や同情ではなくそうする事が私にはごく自然な行為だった。
あれから5年、Tもようやく自分が歌う居場所を見つけつつある。
ルースターズのリーダーであり存在自体が規格外の大江慎也が神経に破綻をきたしバンドを降板してから20数年。
UNを経て一昨年フジロックでルースターズとして再生(解散)した後の待望のアルバムは、まるであたりまえであるかのようにオリジナル・メンバーが集まった。各メンバーに気負いなどないだろうが、それぞれが第一線で活躍し続けた日本のロック(J-ROCKって何?)の生き証人みたいな方々である。4人のベクトルが一致した時のパワーはやはり凄い(としか言いようがない)。
ルースターズとは何よりあの時代の事だが、ここには正にこのメンバーでなくてはなし得ない「GREATEST MUSIC」が凝縮されている。イギーポップでもいい!ナチュラルに勝るものはないねん。GO FOR THE PARTY !

大江慎也とT。ピッチが不安定でもたいして気にならないという点以外特に音楽的な共通点はない。が、フロントと参加するミュージシャンとの関係がなんかいい感じなのだ。そこにはやはり何がしかのマジックがあるのだと信じたい。
Tから先日連絡がありまたバンドを編成したいらしい。やれやれ!またつきあってみるか。  (フジモト)
リリース 2006 竹村公成 / LOVE
おすすめ曲 GO FOR THE PARTY
これも聴くべき!!
竹村公成 / LOVE
Super Bad
レコードレビュー03
48
49
レコードレビュー01
目次
photodelic
エブリデイ・ピープル トップ