■セレクトショップとコンピレーション

　セレクトショップといえば、みなさんどういうイメージがあるでしょうか？個性的、レア、高級感・・・逆に、とっつきにくい、敷居が高いってのもあるかもしれません。まぁ、その店でセレクトされてるモノに全く興味がなけりゃ話は別ですけど、いやもう辛抱たまらんぐらいに好きなんですわ、ってことだったら取りあえず扉は開けてみるべきですよね。いやよくわからんしそないに詳しくないし店員に専門的な話を振られたらどうしようとか・・・後ろ向きな考えが頭をよぎったりしますけど、ここはひとつそんなんはどこかに置き去りにしてね★

　珠玉のナンバーを集めたコンピレーション・アルバムも然り。コンピというと寄せ集め的なものを想像して敬遠される方も多いけど、いいアルバムも探せばたくさんあるんですよね。
　例えば"Free Soul"というシリーズ。もう十数年前からリリースされてるコンピシリーズで、ソウルだけに限らずそれっぽいロックやジャズやブラジリアンなんかをその道に詳しいDJがセレクトしててね。それになかなかゲットしにくいレアトラックスも満載ですし、ヒップホップやJ-Popの元ネタもね。最近でこそ、CDで復刻されているものも多いけど（これもFree Soulシリーズのヒットのおかげ？）、収録されてる曲を中古レコードで探そうもんなら、いくら時間とお金があっても足らなそうやしね。その辺はソウル愛好家たるDJやセレクターに任せるのが一番良いと思うんで、まずは1枚どうぞ、ぜひ是非。で、今回おすすめするのはシカゴ・ソウルの雄、"ブランズウィック"です。

　"ブランズウィック"というのは、カーティス・メイフィールド主宰の"カートム"やブルースで有名な"チェス"があるシカゴのソウル・レーベルです。ちなみにこういったサウンドがイギリスのクラブシーンで脚光を浴びたのが“ノーザン・ソウル”と呼ばれ、それ故、UKアーティストが好んでカバーするのもうなずけますね。
　まず1曲目からスウィング・アウト・シスターがカバーした胸キュン(死語)ソウル、バーバラ・アクリンの"Am I The Same Girl"でボディブローを喰らい、2、3曲目のラブ曲でふわふわ完璧ノックダウン。。。あとは至福の時を過ごすのみ。ゆったり気分で聴きましょう。
　ついでにカバーでいうと、The Chi-Lites（シャイライツと読みます）がオリジナルの"Stoned Out Of My Mind"はノーザン・ソウル好きのポール・ウエラーがジャムでやってますね。
　あとは個人的に"Soulful Strut"という曲に思い入れがあって、これを演奏してるのがヤング・ホルト・アンリミテッドというモータウンでいうところのファンクブラザース的な役割をしたバンドでね。ええ感じなんですわ、これが。まぁ、前出の"Am I 〜"のインストオリジナル版なんですけどね。
　他にも、踊れるノーザン・ソウルチューンや甘〜いスウィート・ソウル、70年代のファンクっぽい曲まで、全然飽きさせない選曲です。最後はアレサ・フランクリンの妹アーマが唄うドアーズの"Light My Fire"で締めです。

　完璧な流れの24曲がまだ見ぬ快楽の楽園へとあなたをいざなってくれることでしょう・・・なんちゃって★（1号）