SOLO Noriko Tujiko
Solo
■彼女自身がGIFT
 友人カワムラ氏に頂いた一枚のCDがきっかけで知ることになったパリ在住の音楽家・ツジコノリコ。
色々な音楽を聴く私ですが、「ああ、私が好きな音楽はこういうのだ!」と改めて思った。
この感動は初めてビョークを聴いた時とよく似ている。
ちょっと暗くってメロディアス。歌声がうるさすぎず、心に入ってくる。
そして歌詞が、とっても詩的。
こういう言葉のボキャブラリーを私は持ち合わせていない。と思う表現に数多く出会える。
このジャケットを見て、一瞬「どしたの?ツジコノリコ。」と思ったけど、買ってみてやっぱり大正解。何度となく聴ける一枚になってしまった。

「MAGIC」で始まるこのアルバム。試聴している数分間であっという間に引き込まれてしまい、即購入。
「結局僕ら何にも成し遂げられなかっただなんて ちっともそんなことない。何者でもないんだ、僕は。 だなんて、 ちっともそんなことない。」
真っ暗にした部屋の中、ヘッドフォンを耳に大音量で聴いてください。完全にツジコワールドにはまってしまうことでしょう。

9曲ある中で好きなのは6曲目の「GIFT」。
メロディーが気持ちいい。ぐるぐるまわる感じ。そしてふわふわ浮き上がる感じ。
歌詞はまだ上手く自分の中で噛み砕けてないけど、ツジコノリコ初監督映画の「砂、そしてミニハワイ」を観たら理解できるかもしれない。伝えたいことがあるのかもしれない。

あと、9曲目の「中華レストランで/IN A CHINESE RESTAURANT」も好き。
もちろんメロディーもいいけど、歌詞がいい。
ぐっとくる所は
「あらゆる距離が 流れがはちゃめちゃになる ただ、はちゃめちゃになる。狂えちゃう前に抱いて抱いて」
この歌詞だけで小説が作れちゃいそうなセリフ。
こんなセリフを言ってみたいし言わせてみたい。
そして続く。
「僕は 水槽の中スイスイ泳ぐ もうすぐ食べられちゃう魚見ながら怪獣みたいな顔で泣く君のやわらかい体抱きしめる 中華レストランで」
素敵じゃありませんか。
こういうシーンを思い描いたとしてもそれをメロディーに乗せて歌にできるツジコノリコの才能は美しすぎる。心からそう思う。
英語では神様から与えられたかの様な秀でた才能を「GIFT」と言うのだけど彼女はまさにそのGIFTを持つ人だと思う。

 まだ、彼女を知らない皆さん。一見、いや、一聴の価値ありです!手にして聴いてみて下さい。そして一緒にツジコワールドを味わいましょう。              (きく)
リリース 2007 BLURRED IN MY MIRROR
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