エブリデイ・ピープル

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編集後記

 

十人十色、百人百通り、千差万別、人生いろいろ、エブリデイ・ピープル!!!
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Groovin' High
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■風船おじさん

 昔、ヘリウム入りの風船をくくりつけたゴンドラで琵琶湖からアメリカを目指して飛び立った一人の男がいました。皆は彼を「風船おじさん」と呼びました。「風船おじさん」は、皆の「それは無謀やで」という声には耳も貸さず、警察の制止も振り切って飛び立っていきました。そして今も彼はどこかの上空を飛び続けています。たぶん…。どうやらまだアメリカには到着していないようですから…。彼が乗り込んだそのゴンドラの名は「ファンタジー号」。…これ以上ファンタジーあふれる話があるでしょうか?
 いや、まぁ、それだけなんですがね…。みなさんも覚えてらっしゃいますか?若い人は知らないかもしれませんねぇ。いや、ちょっと思い出したもんですから書いてみただけです。ディジー・ガレスピーのほっぺたもなんか風船みたいでしょ?

 というわけで「ディジー・ガレスピー・アット・ニュー・ポート」です。本作は1957年のニューポート・ジャズ・フェスティバルでのライブ録音。とにかく楽しそうです。お客もディジーもバンドのみんなも。個人的にビッグ・バンドにはいまいち興味がなかったのですが、これを聴いて思い直しました。ビッグ・バンドもいいですね。エキサイティング!躍動感あふれた演奏です。
 ディジーは「ビ・バップ」誕生の重要人物だと思っていたので、勝手にコンボで演ってる印象を抱いていましたが、ビッグ・バンドも好きらしく何度もビッグ・バンドを組んでいるそうです。中でもこの時のバンドは「ディジーの持った最高のビッグ・バンド」みたいですよ。あー、これはCDの帯に書いてました…。リ−・モーガン、ベニー・ゴルソン、ウィンストン・ケリ−、たしかにジャズ初心者の僕でも知ってる人が3人も入ってますもんねぇ。
 あと「スクール・デイズ」というR&B的な曲ではディジーのボーカルも聴けます。これがなかなかいい感じで、彼のパーソナリティーがうかがえるんじゃないでしょうか。とにかくディジーという人はお茶目な人だったみたいで、ステージではかならず聴衆を楽しませてくれました。あのほっぺただけで充分コミカルですけどねぇ。…失礼。
 いよいよ秋がせまってまいりましたが、まだ夏をあきらめきれない人は、このアルバムを聴いて熱くなってみるのもいいのではないでしょうか。            
                                 (2号)

Dizzy Gillespie At Newport


Dizzy Gillespie At Newport
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リリース
1957年

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