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編集後記

 

十人十色、百人百通り、千差万別、人生いろいろ、エブリデイ・ピープル!!!
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Fear of a Black Planet
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■90年代前半はフル・フォース一色だったといっても過言ではないのだ★

 ローリング・ストーンズ初来日公演で幕を開けた90年代、待望のライブは
もちろん最高だったけれど、俺の中で何かが終わってしまった気がした。長年の夢が叶ってしまった後の虚脱感・・・。それを埋めようとして、いろんな音楽を手当たり次第聴いた。そんな中で俺にビタっときたのが、フル・フォースだった。

 マッチョな風貌とセンス爆発系ファッション、どこから見ても汗くさいファンクしかやらなそうな肉体派のバンドと思われがち(?)だが、美しいバラードも得意なグループなのだ。兄弟3人と従兄弟3人のメンバーで(アイズレーと似てるね)、そのうち何人かはテンプテーションズやルーサー・ヴァンドロス、それにシックなんかのバックバンドにも在籍したことのある実力派でもある。またプロデューサーとしても有名で、御大ジェームス・ブラウンや、最近ではアムロちゃんやブリちゃんまで・・・と、幅広く活躍中のご様子で、まぁ、ひと安心!

 今回はフル・フォースがひとつの頂点を極めたアルバム"Smoove"を紹介しよう。このアルバムは彼らのルーツであるR&B、ソウル、ファンクを基本に、ヒップホップやハウスまで新しい音もセンス良く取り入れながら、それらをフル・フォースサウンドにまとめあげている。それはともすれば、サウンドの過剰さを伴うけれど、逆にそれが彼らの特徴だとも言える。1曲目にそれは顕著に表れていて、JBの"It's a New Day"のアジテーションから始まり、ファンカデリックやパーラメントの歌メロが出てきたかと思うと、ジャネット・ジャクソンなどのヒット曲のサンプリングまで詰め込まれている。とにかくサービス精神旺盛なのだ。その他、スモーキー・ロビンソン、マーヴィン・ゲイなどのメドレーもフル・フォースアレンジで聴かせてくれるし、"Friends B-4 Lovers"と"Kiss Those Lips"は今聴いても絶品のバラードだ!

 フル・フォースを聴いたお陰で音楽の幅が一層広がったと思う★

                              (1号)

Smoove

Full Force
Smoove
★ ★ ★ ★ ★

リリース
1989年

おすすめ曲
Kiss Those Lips

Public Enemy / Fear of a Black Planet