※「お天気 10のお題」より。名前変換なし。
作業を終えて、家路に向かう。
車内のヒーターが適度な温度を保ちはじめると、ウィンドーが白く曇る。
陽はすっかりと落ちているため、気温は急激に落ちていく。
もう、自分の生まれ育った北の土地は、白い世界で覆われている頃だろう。
そろそろ、この辺りにも、その使者が訪れるはず…。
車を走らせながら、そんなことを考えていたからか。
フロントガラスに、水滴が一粒二粒と。
それは徐々に形を取り始めて、視界に迫るのは、小さな白い粒。
路肩に車を止めて、ふらふらと降りてくる白い粒を見上げた。
助手席で響く、短い機械音。
その音源を手に取って、目に飛び込んできた文字に思わず頬が緩んだ。
【カズさん、見てる?初雪だね。】
今、この空を、一緒に見上げているのだと思うと嬉しくて。
僕は、君へと、想いを飛ばした。
END
WEB拍手公開。<2006.11.12>
サイトUP。<2007.2.20>
WEB拍手から、繰上げ。
なんだか、初雪が降ってくると、
つい、嬉しくなります。
毎年の事なのにね。
今の時期になると、もういらないと思うのに。
でも今年は、雪が少なかったよなぁ…。
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