お前って、本当に不思議な奴だな。
ほとんどが中等部から繰り上がってきた奴等なのに、いつの間にか馴染んじまってるし。
あの葉月とだって、普通に話したりしてるしさ。
俺達が出会ったのは、ボールぶつけちまうなんてベタなアクシデントで。
クラスも違うし、部活で会うわけでもない。
だからお前が、どうして俺に話しかけるのかわからなかった。
でも、俺は女子と話すのは苦手だったけど、お前と話すのは嫌じゃないんだ。
やっぱ、あれかな…俺がバスケで煮詰まってた時に、お前が言ってくれた時からかな。
思い上がってた俺を、気付かせてくれたから。
あのままじゃ、俺は自分の夢には近づけなかった…本当に、感謝してる。
怪我で学校を休んだ時だって、わざわざ見舞いに来てくれたよな。
少し凹んでたけど、お前の笑顔を見てたら大丈夫だと思っちまうから、本当に不思議だ。
それに、よく誘ってくれるだろ？
最初はさ、たいした仲良くも無いのに、なんで俺に？とか、それよりも自主練したい、とか。
お前が電話くれても、素っ気無かったよな、俺。
だけど最近は、電話くるんじゃねぇかな？なんて思ってるんだ。
お前が誘ってくれる場所は、俺の好きな場所でもあるし、一緒に出掛けるのも楽しいと思う。
俺達、気が合うよな…って感じてさ、そう思ったら、なんか気になって。
本当は、葉月と行くんじゃないかって思ってたけど、修学旅行で思い切って自由行動誘って、
ＯＫしてくれたのが嬉しくて…一緒に観光したのなんて、あっという間だった。
俺達が出会って、もうすぐ２年になるな。
俺は、お前のこと、チームメイトだと思ってる…コートの中の選手だけがチームじゃないって、
教えてくれたのはお前だから。
だからさ…俺達これからも、一緒にプレイしていかねえか？

ＥＮＤ

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