「60センチ水槽への道(後編) 〜デカいぞ!重いぞ!60センチ水槽〜」
前回は私が60センチ水槽購入を決めるまでの心の揺れ動きを書きました。そしてやっとこさ60センチ水槽を購入。今回は、導入後からしばらくの様子を書いてみたいと思います。これがまた、いろいろあったりするわけです。

まず、前回の文章を読んでいる方の中で、
「60センチ水槽くらいで何をガタガタぬかしとんや!」
と思われている方もおられることでしょう。確かに世の中には、60センチどころか90センチやそれ以上の水槽、プラ池やケースをどんどん増やして、半ばセミプロみたいに飼っている人、あるいはそこまでいかなくても何本も水槽を持っている人というのも結構いらっしゃるようです。

しかし、狭いコーポに住み、家族持ちで、しかもこれから家族(子供)が増え、お金も手間も絶対雪だるま式に大量に必要になってくることが予想されるサラリーマン核家族にとって、たかが60センチ水槽、されど60センチ水槽なのです。スペースも&手間も食いますから。金魚のためにも、また家計のためにも(爆)途中で挫折するなら最初からやらないほうがイイ、と。でも結局買ってしまったというお話は前回させていただきましたとおりです。

さて、60センチ水槽を購入したのは平日の仕事帰り。家に帰るまでは週末にでもセットしようと思っていたのですが、いざ家に帰ると、もうすでに22時をまわり、明日も仕事だというのに、本来のせっかち病の発作が起き、居ても立っていられず、早速セットにとりかかりました。36センチの濾過がようやく安定してきつつあったので少し残念だったのではありますが、どうせ移行するなら、ちょっとでも早く立ち上げて、60センチを早く安定させたいと思いましたので。それに底面フィルターが主体なんで、大磯をそのまま使えば、おそらく立ち上がりは早いのではないかと。(実際早かったです。セット直後からしばらくは検出されていた亜硝酸が、1週間ほどで全く検出されなくなりましたから)

夜中までかかって早速セット。フィルターは結局36センチで使用していた底面フィルターをそのまま移行。加えて、セットに付いていた上部フィルターも設置しました。ただ後にあまりの水流の強さから上部フィルターは外し、金魚が大きくなるまでとっておくことになりました。
(この時水流に弱い黒出目金1匹死亡。ツライ出来事でした。詳細はまたの機会に)

作業については、もう一気にやりましたので、本当に疲れました。そしてセットした水槽に水草を植えてその後金魚さんたちを入れ、照明をあてて、やれやれと一息つきながら、セットが終わった水槽を改めて見たのですが、やはりというか、60センチ水槽は我が家にはデカイです。シューズボックスの上のスペースがほとんど埋まっています。そのうえ水槽の中には貧弱なカボンバとミクロソリウムが少しずつずつ植えてあり、また金魚もちっぽけなのが4匹隅のほうでチョロチョロ泳いでいるだけで、なんとも狭い玄関で水槽だけが妙に浮いてしまっています(汗)。この時点でやっぱり45センチにしておけばよかった・・・と少しだけ後悔。

そしてふと思い出し、問題の底板(シューズボックスの天板)をおそるおそる見てみました。・・・すると、想像はできていたものの、板がたわんで真ん中あたりはかなり水槽との間に隙間が空いています。
「ヤバイな〜、やっぱ無理かな?」
結局、この時点で60センチ水槽を買ってきたことをかなり後悔してしまっていました。

でも、今更水槽セットをお店に返すわけにもいかず、どうにかしなけりゃならないとあれこれ考えました。天板の上にもう一枚頑丈な板を敷くという手も考えたのですが、なんかあまりにも汚らしくなりそうですし、そもそも強度面も不安なのでやめておこう、と。

そのときふと、玄関からダイニングまでの数mの通路に目がいきました。「ん?もしかしてここに置けるかも・・・」早速メジャーを持ってきて計測。水槽を通路に平行に設置すれば、通路の幅の1/3くらいしか占領しないので、人も物も十分通れそうです。でも、もしここに置くなら、見た目と安全上の問題で、水槽台の設置が大前提です。ということでもう一度大蔵省から経費支出の許可を受ける必要がでてきました。今度は水槽のときのようにおそるおそるではなく、もう後戻り出来ないので、必死の形相でガンガン必要性を主張。すると今回もあっさりOK。
「ヤッホ〜」

翌日、昨晩の寝不足の眼をこすりながら、仕事帰りにペットショップでGEX製の簡易な水槽台をGETしました。税抜きで3980円。意外に安く済みました。そして家に帰ってセット。当然昨日セットした60センチ水槽はそのままでは重すぎて移動できませんから、ベビーバス&と家にあるバケツというバケツ全てを引っ張り出して、約50リットルの水を写し、水槽を移動、再度水を水槽に入れ、水草&金魚さんを戻し、やっと水槽台設置+水槽移動の完了。できあがりは極めてイイ感じ。いやいや、最初はここに置くなんて思いもよりませんでしたから。・・・なんとかなるものですね(多くの方がネットで紹介している、水槽増殖計画って、たいていこんな感じで家族を押し切るのでしょうね・汗)。

結局設置した場所は、玄関からダイニングまでの通路の間なのですが、空調の影響の無い場所なので、水温の変動が少なくてすむという点では良かったと思います(H15年12月現在で、水温の最高日格差は2℃までです)。でも、唯一の問題というか、昼間でも光がほとんど当たらず、結構暗いんですよ。NISSOの一灯式ライトは標準の蛍光管PG−2が恐ろしいほど暗く、しかも赤みがかった色で好みでなかったので、結局後日、一般用のNEC3波長型の明るい蛍光管に取り替えました。これにてとりあえず60センチ水槽による飼育体制は完備。

こうやって、私宅に60センチ水槽が定着し、私は金魚道を突き進むこととなったのでした。

(とりあえず60センチ水槽導入記はおしまいです)
 
語り部(かたりべ)ぷーさん