「教えること教わること 〜相手の立場に立ってみよう〜
私事ですが、子供が祭りで和金をもらってきたドタバタから始まった飼育歴もはや3年目を迎えています。その間、本を読んだり、ネット上でいろんなサイトを調べ、識者に尋ねたりして試行錯誤を繰り返しながら現在に至ります。最初はわからないことだらけでやってましたが、さすがに3年目ともなると、いくらかの知識と経験も積み重なり、自分が通ってきた道筋を振り返りつつ、掲示板で飼育相談をされる初心者の方に過去の自分の姿を重ね合わせながら、僭越ながらもアドバイス差し上げたりする機会も生じてくるようになりました。(まだまだ中級者というにもはばかられる状態ですが・・・)

しかしながら、自分が初心者だった頃には思いも寄らなかったのですが、この段階になってみて、あらためて思うことに、初心者の方に上手くアドバイスすることがいかに難しく、また当時教えをいただいた上級者の方がいかにたいへんな配慮をしてくださっていたのかということを思い知らされます。また同時に、初心者だった頃の自分を思い浮かべ、もう少しこういう尋ね方をしておけば良かったかな・・・と思うようなこともあったりします。

こんな思いを時折掲示板に書いてみたりもするのですが、あらためてここで記事としてまとめてみることにしました。

上級者がアドバイスする際に気を付けるべきこと、また初心者が飼育相談してアドバイスを受ける場合に気を付けるべきことを僕なりに。。。


まず、いきなり結論から入りますが、僕の考え方としては、掲示板における飼育方法の記事というのは、決して絶対的なものではないということです。飼育方法や飼育環境は人により、水槽によりまちまちですから、同じ問題が生じても、そもそも全ての場合において100点の回答などあるはずもありません。

掲示板において初心者が飼育相談を投げかけ、またそれに対して経験者がアドバイスをしようとするなら、そこに絶対的であるかのような表現や解釈はあってはならないと思うのです。

このような視点にたって、飼育方法の質問をする側、アドバイスをする側双方が気を付けるべき、心がけるべきと思うことをいくつか書いていきたいと思います。



<質問者(初心者)の心得るべきこと>

1 飼育環境や問題点、経過等をできるだけ詳細に記す。
2 与えられたアドバイスはそのまま受け止めない。
  自分なりに考え咀嚼・理解するよう勤める。
3 全くの初心者は、適当な飼育本を繰り返し読んで基礎的な知識を体系づける
4 アドバイスに基づき対処するときは自己責任で。


まず1についてです。先にも書いたとおり、同じ問題点が発生しても、飼育環境等の条件は水槽に寄って異なり、その状況にあわせていくつかの対処方法の中から、よりベターなものをチョイスしなければならない状況というのがままあります。問題点が深刻になればなるほど100点の対処法というのはなかなかなかありません。でも30点よりは50点、またそれよりは80点の方法をとったほうがいいに決まっています。しかし、どの方法が30点で、どの方法が50点、あるいは80点なのか・・・というのは、実は条件によってかわってくることがあるのです。

白点病一つとってみても、対処方法の基本は水温を30℃まで上げ、薬浴をすることですが、金魚が弱っていたり、冬にヒーター無しの飼育をしていたりする場合は、かならずしもこの基本的な対処方法がベストではない場合があります。また、一般に金魚にとって良いとされる塩水浴にしても、基本は0.5%といわれていますが、本当に金魚が弱っているなら、0.5%の濃度でさえ金魚にとっては負担となり却って衰弱させてしまう恐れだってあるのです。

だから、質問者は、自分の水槽(魚)が現在置かれている状況に対して、少しでもベターな答えを回答者から導き出そうと思えば、自分の水槽がどのような状態(水槽の大きさ、飼育尾数、濾過器)であり、どのような管理(水換え、給餌等)を行っており、いつ頃からどういう問題点が生じてきたか、また自分がそれに対してどのような対処をとってきたか(あるいはとっていないか)・・・というようなことを書くべきです。

次に2についてですが、留意すべきは、アドバイスする側がいくら経験を積んだ上級者であっても、質問者の水槽を見たことはないわけで、そういう意味では質問者が置かれた状況への対処という意味では、上級者も毎回が初めての体験・初心者であるともいえるわけです。質問者の状況に対して、回答する側としてもあくまで自分の経験的な部分でしか判断できないため、どうしても与える情報、回答が正しい方向とはズレてしまう可能性があります。
またネットにおける飼育方法に関する情報というのは、だれでもできる簡易でリスクも低いものから、逆にプロ並の知識や観察力、尋常でない手間・労力、入手が難しくあるいは毒性が高い薬が必要等、大変困難なあるいはリスキーな対象方法までが同じ論調で流れていく傾向にあります。
というのも、回答者の全てが質問者の立場に立った良いアドバイザーなわけではなく、単に自分が知っているというだけで、そのようなレベルの高い情報をあたかもそれしかないような、それが当たり前のような口調でアドバイスする人が居るのも事実なのです。
さらに、そもそも掲示板では文字情報のやりとりのみで進めていくわけですから、質問者が状況のソースを適切に表現できるかどうかも難しい場合がありますし、その質問内容に対して上級者が何か取り違えて、勘違いしたまま回答をしてしまう恐れもあります。
加えて、仮に与えられた情報が正解でベストな対処方法だったとしても、それを何の疑問も無く何の理解もないまま実行して解決したのでは、質問者自身のレベルアップにつながりません。今後同じような問題が生じたときに、自分としては原理が何も理解できていないのですから、前回と同じように質問しなければならなくなってしまいます。つい先日アドバイスもらったばかりの対処方法を忘れてしまっているかもしれませんし、もし対処方法は覚えていても、原理がわからないから、また同じ方法で良いかどうかわからないのです。
故に、普段から与えられた情報・アドバイスというのは必ず自分なりに咀嚼していくように心がけるべきなのです。どうしてこのような問題が生じたのか?対処方法はあるのか?とりあえず急場しのぎの応急処置的な方法なのか?じっくりと対処していく根本的な方法なのか?どうして数ある方法の中からそれが一番ベターなのか?・・・etc
何の知識も経験も無い初心者にとっては最初は難しいかもしれませんが、回答内容に疑問があればまた聞き返せばいいのです。そうすることによって、数ある情報の中から一番自分にとってベターな方法を選ぶ眼力というのが必然的に身に付いてきて、飼育者としてもレベルアップできると思うのです。

次に3についですが、これは先の2の最後の方とも若干関連があります。よく金魚が飼い始めの人で、便利だからと何でもかんでもインターネットで質問を繰り返している人をみかけます。
しかし、とりわけ火急の事態でない限りは、まずは適当な飼育本を買ってきて(たいてい1000円〜1500円くらいで良い本がゴロゴロあります)、それを何度も繰り返し読んでみてください。読みやすいと思える本がいいです。ここでいう読みやすいというのは、写真がキレイで思わず眺めてしまうという意味ではなくて、あくまで飼育方法の覧が読みやすいかどうかということです。簡単なのは時間がかかりませんが、ある程度の情報量、文字数のあるもののほうが後々良いでしょう。
知識・技術というのはそれぞれを断片的に切り出すことも可能なのですが、実はそれでは不十分で、飼育という一連の流れの中では、それぞれの知識・技術が絡み合いながら一つの体系を作っています。導入時、水質管理、給餌、病気への対処・・・数えあげればキリがありませんが、これらはそれぞれ単独で切り離されるものではなく、それぞれが有機的に関連しあっているのです。
掲示板でのやりとりは、特定の部分や問題に対する情報交換、アドバイスということになりがちなので、技術を体系だって理解することはなかなか難しい物があります。しかし飼育本では、飼育を軌道に乗せて日常的な管理を行うための全ての情報が簡潔に体系だってまとめられていますので、これを利用するのが実は最も近道なんです。
そして、そうやって基本知識を体系立てて吸収しておけば、掲示板での質問にあたっても、より適切な情報をポイントを絞って表現することができるようになり、結果としてより適切なアドバイスを得やすくなるのです。

それからもう一点敢えて言うなら、掲示板で飼育相談に対してアドバイスしている人は、好きにしろ嫌いにしろ(嫌いで回答している人はあまり居ないと思いますが・・・)、自分の時間を割いて回答の書き込みをしてくださっています。場合によっては回答文をまとめるために、ワープロで下書きしたり、知識の裏付けを確認するために他のサイトを巡ったりします。そうやって時間をかけていろいろとすることで、回答としてまとめているのです。尋ねるのは簡単なことですが、回答するのは大変なことなのです。だから質問をする側も、人として、礼儀として、できるだけ回答者の手を煩わせないように配慮すべきです。
本を読んでいればわかるようなこと、どうでもいいことばかり質問して回答者を疲れさせていては、いざというときに適切なアドバイスをもらえないかもしれません。

最後に4についてですが、これは人道的にも当然のことですね。自分自身の意志で一つの生命を管理下に置くという決断をしたからには、それに対して全責任を負うのは当然です。自己が選択した生命に対する責任を放棄し他人に転嫁するような人は、そもそも魚(その他の生き物も・・・)を飼う資格はありません。




<回答者(中・上級者)の心得るべき事>

1 質問者の状況をよく理解するよう努める。
2 知識の押しつけはしない。
3 何の根拠も無いことは無責任に回答しない。
4 対処方法だけでなく何故そうすべきかを付記する。



1については<初心者>の項で書いたとおりで、回答者にとっては逆の立場から、同じ事が言えます。相手の状況も理解せずに推測でアドバイスをすることは、病気の患者に対して何万種類とある薬の中から、クジで投与する薬を選択するようなものです。逆に言うなら、状況の説明を十分しない者に対しては逆質問をしたり、それでもなおかつ状況説明が不十分な質問者に対しては回答をしないという厳しさも必要なのではないかと思います。


2についてですが、知識が重なれば重なるほど、経験を積めば積むほど、飼育方法について自分の流儀が固まってくる傾向にあり、とりわけ問題への対処方法という点については、果たしてそれが初心者に実行可能かどうか?また失敗する危険は無いのか?を考えず一義的にアドバイスしてしまいがちです。
回答者はいろんな薬を使ってきていて、扱いには慣れていて、計量の失敗も無いでしょうし、薬浴時も魚の調子を見ながら不測の事態に備えることが可能です。また、水槽をいじること自体が楽しいので、問題点を解決するのに、手間はおしみません。
しかし質問者にとってはどうでしょうか?規定の濃度の100倍で調整しても「おかしい」と感覚的にピンとこないで薬浴してしまうかもしれませんし、手間のかかる管理を毎日毎日時間をかけて行う対処というのはそれだけで嫌になってしまうのではないでしょうか?
上級者ほど、自分の考えや飼育方法が一般には受け入れられない特殊なものであるくらいに考えておいてちょうど良いくらいだと思います。普段は忘れがちなのですが、回答にあたっては、自分が初心者だったときのことを思い出し、その頃の自分に対してアドバイスするような心がけでしてほしいと思います。


3についてですが、これは回答者としてのモラルの問題です。<質問者の心得ること>の4で回答者に責任は無いと書きましたが、これはそれを実施する質問者側の部分であって、回答者として書き込む内容自体には当然責任を持つべきです。だれもが皆、適当に、確かでない記憶や根拠のない数字だけで回答していたら、そもそも掲示板での飼育相談自体が成り立たなくなってしまいます。
これは特にちょっと飼育が軌道にのって余裕がでてきた中級者あたりが他人にアドバイスする際によく陥る問題だと思います。自分はその対処方法について、本当に理解しているのか?単にやり方を知っているというだけではないのか?自分が噛み砕いていない知識はむやみやたらとひけらかさないべきです。どうしてそうすべきか自分で自分に説明できないようなことは他人にもアドバイスすべきではありません。あくまで情報として流すとしても、「○○という方法がいいです」というような断定的な表現ではなくて、「○○という方法を聞いたことがあるが、よくわからないので識者に尋ねてみてほしい」等、質問者側に配慮した表現にすべきでしょう。


最後に4について、これも3と同様中級者が陥りがちです(中にはベテランでも居ますが)。意識はしませんが、アドバイスをするということは、単に情報を流すということだけでなく、一方では自分の発言によって初心者を飼育者として育てているということにも繋がります。
だから、質問者が結果オーライでその場を切り抜けるだけでなく、本当に理解して、その知識、対処方法を自分のものとして吸収しなければ意味がありません。
一旦飼育が軌道にのって安定し、脱初心者状態になると、今度は他人の水槽について考える余裕が生じてきて、自分のとっている飼育方法を迷える初心者に対して事細かにアドバイスしてあげたくなることがあります。しかし回答にあたって結論だけに終始してしまうと、質問者は原理を理解していないので、また同じ状況に陥り、同じような質問をすることになります。
それに対して貴方は毎回毎回、コピー&ペーストで回答してあげるのですか?そんな回答者に限って、同じような質問が繰り返されると、質問の内容も吟味せずに「そんな当たり前のこと本で調べてください」と、平然と言ってのけるのです。
先に<質問者の心得るべきこと>で書いた、繰り返し飼育本を読むべきだという部分と関連しますが、善意の上級者が「掲示板で質問するより前に本で調べて」と言っているのとはちょっと事情が違います。これは先述のとおり、本当の初心者なら掲示板でいきなり対処方法をアドバイスしてもらうよりも、体系づけた記載がなされている飼育本で管理方法を通して読んだ方が、吸収が早く、相談にあたってもよりポイントを抑えて詳細な状況説明をできるようになるから、より適切なアドバイスを得ることができるのです。この場合質問者は結局急がば回れで結果的にはどんどん技術レベルがアップしていくのです。
しかしながらここで書いた心ない回答者は、単に繰り返し同じ事を質問されるのが面倒だから「本で調べて」と言っているにすぎません。これは何の思慮も無い、浅はかでかつ質問者に対して冷たい対処です。



以上、長文になりましたが、僕の現在の考えとして、掲示板での飼育相談における質問者、回答者のこころがまえについて書いてみました。お断りさせていただきますと、僕としては、皆さんの書き込み方法や内容を制限したりするつもりはありません。

当サイトの掲示板で有意義な情報交換がなされ、一人でも多くの方がお魚飼育を生涯の趣味として活き活きライフを過ごしていただけるよう、管理人の願いも込めての今回の記事をしめさせていただきます。


。。。。参考までに、最近当サイトの掲示板で、上記のようなことについての僕の書きこみを抜粋しておきます。上で書き足りない部分も以下を読んで頂ければ皆さんに伝わるかと思います。



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(平成18年1月某日)

(略)

こちらの掲示板でも、アドバイスや情報交換のために様々なサイトを御紹介される機会がありますが、アクアリウム関連のサイトには、素人が一般の水槽飼育で参考になるような内容もあれば水産学等の一部のプロを対象に記述されたサイトもあります。

いろんなサイトを覗くことは参考になりますし、それはもちろんどんどんやるべきことなのですが、その記載をどのように咀嚼するかはあくまで飼い主自身の責任で行わねばなりません。

細かい話をすればいろいろありますが、僕が特に注意したいのは

○薬浴等をはじめとする病気や症状への対処。
○水質調整剤を使った水槽の維持

の2点だと思います。
例えば薬には毒性がそれぞれです。確かに病原菌や寄生虫には卓越した薬効を示す薬剤かもしれませんが、毒性が強ければ薬浴したり薬液塗布で却って金魚を弱らせる可能性もあります。

また、薬浴のために人間がいろいろと手を加えること自体、却って金魚のストレスになり、本来の病気への抵抗力、快復力を弱めてしまう恐れがあります。実験室レベルでは処理した魚は死んでも構わないので、そこまでのことは計算していないかもしれません。

今回○○○さんが御相談のお腹の爛れのことについても、爛れたらそれに対処するための薬を塗れば良いということになりがちですが、そもそもの転覆が治らない限り、爛れる要因というのは取り除かれないわけで、そのような状態でいくら薬をぬってやっても、一時しのぎにはなりますが、果たしてトータルで金魚にとってどうなんだろう?と思います。あれこれ手を加えることで却って転覆の回復を遅らせる可能性だってあるわけです。

(中略)

魚病薬と水質調整剤の使用は、あまりつきつめていくと、得てして「木を見て森を見ず」になりがちなので、特に初心者の方は注意すべきだと思います。

全て自己責任で行う覚悟でないと、○○という薬が良いと聞いたから・・・というだけでそれをすぐに全面採用して使用するというスタイルでは、何か情報が入るたび、いろんな手法、薬をころころと変えて、かなか良い方向には進まないのでは?というのが僕の考えです。

これはアドバイスする上級者側の問題でもあるのですが、情報を与える側も氾濫した情報はできるだけ整理して出してあげるべきだし、受ける側も、鵜呑みにするのではなく、咀嚼するよう努力することが大切だと思います。

ですから、例えばこちらでたびたびアドバイスいただく○○○様のように、「(勉強する気があるなら)こんな参考になるサイトがあるけど、一般的 にはこういう対処方法ですよ」という紹介の仕方をしていただければ、初心者の方も無意識のうち情報を咀嚼し、取捨選択できるような投げかけになり、とても良いと思います。

飼育スタイルには人それぞれの方法があり、誰もがマニアックなアクアリストになりたいと思っている、あるいはなれるというわけではありません。
レベルの高い情報というのは、ネットや図書館で調べていけばいくらでも出てきます。僕も昔はそうやっていろいろ勉強した時期がありました。しかし、それはあくまで知識であって、レベルが高くなればなるほど、ほとんどの情報は、実際に素人の水槽飼育レベルに反映させていくことは困難なものばかりなんですよね。

今更ですが、僕がこのサイトを開設していて、続けている一番大きな目的は、トップページのMSGからもわかると思いますが、

「あくまで素人の方々が、特段の労力や時間、コストをかけずに、
 安定したお魚飼育ができる飼育者となるよう手助けをする」

ことなのです。

ご存じのとおり、アクアリウムを続けて行くにはいろんな知識が必要です。しかしそれをつきつめていき、細かい話や無駄な薬への浪費、不適切な管理による愛魚の死亡ばかりを重ねてしまっては、誰もがアクアリウムの本当の楽しさを知る以前に必然的に離れていってしまうでしょう。
だから、勉強はしていただかなくてはならないけど、それはマニアになるためではなくてあくまで生活に潤いを与えるためのものですから、そのために必要な情報だけを取捨選択して伝えていける場にしたい・・・。
もちろんそこからさらにどんどん勉強してみたい人の要望にも応えれるような・・・。

単に高い器具や薬に金を掛け、濾過の理論を語り、一日中水槽を眺めているようなマニアになりたいなら、このサイトはオススメしません。
また、何も勉強したくないけどとにかく金魚を飼いたいというような、王道を求める人にもご期待には添えないでしょう。
魚といっしょに暮らすために、最低限安定した水槽を維持するのに、どの情報が必要でどの情報が不要なのか?それを上(中)級者が自分の知識と経験を元にアドバイスしていく・・・また、初心者は与えられた情報に基づき、いろいろ考え、自分なりの飼育スタイルを早々に確立する。そしてその初心者の体験談が、また上(中)級者にフィードバックされていく。。。。

管理人は、このサイトをそういう場にしていきたいと常々思っております。


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(平成18年1月某日)

(略)

ただ、ここのような掲示板では、飼育方法の書き込みが多くなってくると、どうしても安易で心ない書き込みが増えてくる可能性があります。ROMしていた人、検索でたどりついた人の中には、

「あ、ここは何でもかんでも気軽に詳しく教えてもらえるんだ・・・」
「本なんて読まなくても、勉強なんてしなくても何かあったらここで聞けばいいや・・・」

等と勘違いして、何の努力もしない、他人に自分の金魚の行く末を任せるような無責任な輩(教えてクンや教えてチャン)が引き寄せられ、○○○さんのような善意の方がアドバイスしても、実にならないという苦労を強いられ、また最悪の場合は無責任な飼い主の金魚が死んだ場合に

「おまえの言うとおりにやったら死んでしまった。どうしてくれる」

みたいな話になっちゃう危険があると思うのです。

お察しのとおり、この掲示板は、教える側も教えられる側も、ともに考え工夫を重ね、知識や体験談という情報のキャッチボールをしながら、魚の居るイキイキライフを充実させていくことを目的としています。

だから、何も勉強も努力もしない、自分の魚に対して責任放棄しているような飼育初心者や、単に難しい知識をひけらかしたいけの上級者には、書き込んで欲しくないと思っています。

数ある有名サイトの中には、質問する側も答える側も全く相手のことを考えないで、単に知識の応酬により、情報が氾濫しているところを見掛けます。

質問する側はとにかく飼育本をちょっと見れば載っているような話を何でもかんでも尋ねたり、また自分の水槽の環境や管理方法、状況の詳しい説明も無く、ただただ

「金魚がおかしいんです。どうしたら良いのでしょうか?」

みたいなアドバイスを求めている。仮に僕の掲示板にそんな書き込みがあったら、

「それだけじゃ何もアドバイスしてあげれません」

と返答するのですが、不思議なことに、そんな質問に対しても、そこの掲示板の常連さんたちは、親切なのか、自分の知識をひけらかしたいだけなのか、相手の状況もわからないまま推測で勝手に状況・原因を判断し一般には入手が難しい毒性の強い薬や、または実施にとても労力と時間と熟練を要するような素人向けでない対処方法を行うよう、平気でアドバイスしてたりします。無責任きわまりない。

「○○という薬(レアな薬)を○%の濃度で○時間、その後1日水槽に戻 してこれを1ヶ月繰り返してください。濃度や時間がちょっとでも違うと治りません」

・・・なんてね(苦笑)

果たして初心者の方はこれで本当に治療できるのでしょうか?
できたとして、こんな苦労をして、果たして金魚の飼育が楽しいと思えるのでしょうか?僕なら飼育を止めてしまいます。
アドバイスした上級者は、水槽に問題が起きれば起きるほど、対処方法が難しければ難しい程、張り切ってしまうマニアさんなのかもしれませんけど、たいていの方はそうではないでしょう。そして、たいていこんなアドバイスを受けた初心者からの返答は全く無いか、有ったとしても

「大変参考になりました。ありがとうございました(^^)」

の一言です。これは、絶対解ってないし、アドバイスどおり実践してませんよね(笑)

ということで、水をさすようで心苦しい面もあるのですが、僕はここの管理人として、飼育方法の話が盛り上がってきたときには時折、今回のような書き込みをして、できるだけ心ない初心者や上級者が便乗して書き込まないように注意を促しているのです。良く言えば掲示板の雰囲気・流れづくり、悪く言えば、わがままですけど(^^;

(以下略)

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語り部(かたりべ)ぷーさん