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■えひめお接待の心観光振興条例
えひめお接待の心観光振興条例制定
観光は、観光旅行者による消費の拡大や就業機会の増大など、観光産業にとどまらず、農林水産業、製造業など幅広い分野に波及する効果を生じさせ、地域経済の発展に貢献するものである。また、観光は、訪れる人々の評価を通じて県民が自らの地域の良さを再認識し、地域への誇りと愛着をはぐくむことのできる活力に満ちた地域社会の実現を促進するものである。
本県には、多島美の瀬戸内海、宇和海、石鎚山などの美しい自然、その自然の中ではぐくまれる新鮮な海の幸や山の幸、日本最古の道後温泉、別子銅山などの産業遺産、南予の歴史的な町並みなどの多彩な資源が存在するほか、県民には、古来遍路文化によって培われたお接待の心が受け継がれるなど、本県は、観光旅行者にゆとりや安らぎを与える魅力にあふれている。
また、四国各県は、四国八十八ヶ所と遍路道などに代表される歴史、伝統及び文化において、つながりを有しており、本県は、四国全体の一体的な発展に向け、四国4県が一丸となって「四国はひとつ」を目指す四国づくりという理念の下、観光の振興を図っていくことが求められている。
こうした中、本県においては、観光産業を地域経済の発展に寄与する総合的な産業として確立させるとともに、本県の有する資源を生かした魅力ある観光地づくりや交流人口の拡大を図ることにより、活力ある地域社会を実現することが極めて重要であり、そのためには、県民一人一人が本県固有の歴史、伝統及び文化に関する理解を深めながら、魅力的な観光地の形成に関与するなど、観光の振興のための活動に総合的かつ計画的に取り組むことが不可欠である。
ここに、県民、観光事業者、観光関係団体及び四国各県その他の地方公共団体との連携と協働の下に、観光旅行者への温かな心配りなどお接待の心で観光の振興を図ることにより、地域経済を発展させ、活力に満ちた地域社会を実現するため、この条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、観光の振興に関し、基本理念を定め、並びに県の責務並びに県民、観光事業者及び観光関係団体の役割を明らかにするとともに、観光の振興に関する施策の基本となる事項を定めることにより、観光の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって地域経済の持続的な発展及び活力に満ちた地域社会の実現に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「観光事業者」とは、旅行業、旅館業その他の観光に関する事業を営む者をいう。
2 この条例において「観光関係団体」とは、観光の振興を目的として、観光事業者、行政機関等により構成される団体をいう。
(基本理念)
第3条 観光の振興は、県民一人一人が、地域の自然、景観、歴史、伝統、文化、産業等の魅力(以下「地域の魅力」という。)を再認識し、個性及び魅力にあふれる地域の創造に努めることが重要であるという認識の下に行われなければならない。
2 観光の振興は、観光旅行者に潤い、いやし、感動等を与え、再度の来訪への意欲を高めることが重要であるという認識の下に行われなければならない。
3 観光の振興は、地域における創意工夫を生かした主体的な取組及び広域的な取組が重要であるという認識の下に行われなければならない。
4 観光の振興は、観光産業が地域経済において重要な役割を担っていることを踏まえ、県、県民、観光事業者及び観光関係団体の相互の連携が確保されるよう行われなければならない。
(県の責務)
第4条 県は、前条に定める観光の振興についての基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、観光の振興に関する施策を総合的に策定し、及び計画的に実施する責務を有する。
(県民の役割)
第5条 県民は、お接待の心により観光旅行者を温かく迎えるとともに、地域の魅力を守り、高め、及び次の世代に引き継ぐよう努めるものとする。
(観光事業者の役割)
第6条 観光事業者は、お接待の心により良質なサービスを提供するとともに、地域における他の事業活動と連携を図るよう努めるものとする。
(観光関係団体の役割)
第7条 観光関係団体は、もてなしの向上その他の観光旅行者の受入れの体制の充実、観光情報の発信及び観光旅行者の誘致に取り組むとともに、業界及び業種の枠を超えた連携を図るよう努めるものとする。
(他の地方公共団体との連携等)
第8条 県は、基本理念にのっとり、観光の振興に関する施策の策定及び実施に当たっては、四国各県その他の地方公共団体と連携するよう努めるものとする。
2 県は、市町がその区域を超えて行う広域的な観光の振興に関する施策に関し、市町間の連携が円滑に図られるよう、市町に対し、必要な支援及び総合調整を行うものとする。
(施策の基本方針)
第9条 県は、次に掲げる基本方針に基づき、観光の振興に関する施策を積極的に推進するものとする。
(1) 観光旅行者の誘致を効果的に行うため、観光資源の広域的かつ有機的な連結を図るための取組を促進すること。
(2) 観光旅行者の再度の来訪への意欲を高めるよう、もてなしの向上及び観光旅行者に迷惑をかける行為の防止に関する取組を促進すること。
(3) 地域の魅力を知り、及びその認識を深めるための情報の提供及び学習機会の確保に関する取組を促進すること。
(4) 地域の魅力を観光の観点から見直し、及びその活用を図り、並びに観光旅行者の需要の高度化及び観光旅行の形態の多様化に対応したサービスの提供を確保するための取組を促進すること。
(5) 観光旅行者への良質なサービスの提供が確保されるよう、観光に従事する人材の育成に関する取組を促進すること。
(6) 高齢者、障害者、外国人等のすべての人々が安心して快適に観光を楽しむことができる環境の整備に関する取組を促進すること。
(観光振興基本計画)
第10条 知事は、観光の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、観光の振興に関する基本的な計画(以下「観光振興基本計画」という。)を定めなければならない。
2 知事は、観光振興基本計画を定めるに当たっては、あらかじめ、県民、観光旅行者等の意見を反映するために必要な措置を講ずるものとする。
3 知事は、観光振興基本計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
4 前2項の規定は、観光振興基本計画の変更について準用する。
5 知事は、毎年度、観光振興基本計画に基づき講じた施策の実施状況について、議会に報告するとともに、これを公表しなければならない。
(調査、研究及び情報の収集)
第11条 県は、観光の振興に関し、調査、研究及び情報の収集に努めるものとする。
(推進体制の整備)
第12条 県は、観光の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な体制の整備を図るものとする。
(財政上の措置)
第13条 県は、観光の振興に関する施策を実施するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
(雑則)
第14条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、知事が定める。
附 則
この条例は、平成22年4月1日から施行する。
■議案説明
観光の振興に関し、基本理念を定め、並びに県の責務並びに県民、観光事業者及び観光関係団体の役割を明らかにするとともに、観光の振興に関する施策の基本となる事項を定めることにより、観光の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって地域経済の持続的な発展及び活力に満ちた地域社会の実現に寄与するため、この条例を制定しようとするものである。
本会議(11月26日開会日)での提案説明
ただいま上程をされましたえひめお接待の心観光振興条例案の提案理由を御説明いたします。
観光は、観光産業にとどまらす、農林水産業、製造業など幅広い分野へ波及効果をもたらし、経済の活性化や就業機会の増大など地域の発展に貢献するものであります。また、訪れる人々の評価を通じて、県民が自らの地域の良さを再認識し、地域への誇りと愛着をはぐくみ、次の世代に引き継いでいく契機となるとともに、新たな地域の魅力づくりや将来の定住につながる交流人口の拡大など、活力に満ちた地域社会の実現を促進するものであります。
近年、少子高齢化の進展による人口減少が進む本県においては、地域の活力を維持発展させるには、この観光の振興に取り組むことが重要であり、また、今月29日から放映が始まる司馬遼太郎原作のNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」により、本県への観光客の増加が期待されており、合わせて、現在放映中の連続ドラマ「ウエルかめ」で徳島県、そして来年の大河ドラマ「竜馬伝」で高知県と四国が注目を集める可能性が期待されるところであります。今こそ、時期を逸することなく、スピード感を持った新たな観光戦略の展開に向けた取り組みが必要ではないかと考えました。
そこで、自民党県連条例制定プロジェクトチームでは、県内観光の現状把握に努めるとともに、県内市町長、経済団体等と本県の観光振興についての意見聴取などを行うとともに、四国西南地域が最も四国観光で注目される地域になり得るということで1泊2日の南予地域視察も実施しながら、条例内容について検討を重ね、本条例案をまとめたところであります。
この条例は、えひめ県観光振興の基本的方向性を明らかにする基本条例として策定されております。条例案の主な内容としましては、1、基本理念、県の責務並びに県民、観光事業者及び観光に関係する団体の役割について定めること、2、県の施策の基本方針について定めること、3、観光振興に関する基本計画の策定について定め、施策の実施状況に関し、議会への報告を規定し、議会のチェック機能について盛り込んだこと、4、観光に関する統計の充実、観光動向の調査、活用について定めることなどであります。特に、観光面での四国連携をにらむとともに、知事による年1回の議会への報告も定めているところであります。
以上、よろしくご審議いただき、御賛同を賜りますようお願いを申し上げまして、提案理由の説明といたします。
特別委員会提案者説明(12月4日開催)
本特別委員会に付託されました「えひめお接待の心観光振興条例案」についてご説明申し上げます。
観光は、観光産業にとどまらす、農林水産業、製造業など幅広く地域経済へ波及効果をもたらす総合的なものであり、経済の活性化や就業機会の増大など地域の発展に貢献するものであります。また、訪れる人々の評価を通じて、県民が自らの地域の良さを再認識し、地域への誇りと愛着をはぐくみ、次の世代に引き継いでいく契機となり、新たな地域の魅力づくりや将来の定住につながる交流人口の拡大など、活力に満ちた地域社会の実現を促進するものであります。
近年、少子高齢化の進展による人口減少が進む本県においては、地域の活力を維持発展させるには、この観光の振興に取り組むことが重要であり、また、今月29日から放映が始まる司馬遼太郎原作のNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」により、本県への観光客の増加が期待されており、合わせて、現在放映中の連続ドラマ「ウエルかめ」で徳島県、そして来年の大河ドラマ「竜馬伝」で高知県と四国が注目を集める可能性が期待されるところであります。今こそ、時期を逸することなく、スピード感を持った新たな観光戦略の展開に向けた取り組みが必要ではないかと考えました。
そこで、自民党県連条例制定プロジェクトチームでは、県内観光の現状把握に努めるとともに、県内市町長、経済団体等と本県の観光振興についての意見聴取などを行うとともに、四国西南地域が最も四国観光で注目される地域になり得るということで、1泊2日の南予地域視察も実施し、条例内容について検討を重ね、本条例案をまとめたところであります。
この条例は、えひめ県観光振興の基本的な方向性を明らかにする基本条例として策定されております。
以下、各部分について、ご説明申し上げます。
<条例名>
まず、条例名につきましては、四国遍路文化によって培われた人を温かくもてなす「お接待の心」という言葉を使用し、条例の目指す姿を表現するとともに、愛媛また四国らしさを持ったものとしました。
<前文>
次に前文でございます。条例化の背景、必要性を述べております。
次に、本文に移ります。
<第1条>
第1条において、観光の振興に関する基本理念を定め、県の責務、県民、観光事業者などの役割を明らかにし、観光の振興の施策に関する基本となる事項を定めることにより、観光の振興に関する施策を総合的かつ戦略的に推進し、もって、地域経済の持続的な発展と活力に満ちた地域社会の実現に寄与することを目的として規定しております。
<第2条>
第2条では、観光振興の主体の明確のため、定義をしています。
<第3条>
第3条の「基本理念」では、観光の振興を実施する上での基本的姿勢を明示しています。
本条例では、
1つ目に、 県民一人ひとりが、地域の自然、景観、歴史、伝統、文化、産業などの魅力を再認識し、個性と魅力にあふれる地域の創造に努めることが重要であるという認識の下に行われなければならない。
2つ目に、 観光旅行者に潤い、いやし、感動等与え、再度の来訪への意欲を高めることが重要であるという認識の下に行われなければならない。
3つ目に、 地域における創意工夫を生かした主体的な取組及び広域的な取組が重要であるという認識の下に行われなければならない。
4つ目に、 観光の振興は、観光産業が地域経済において、重要な役割を担っていることを踏まえ、県民、観光事業者、観光関係団体、市町及び県の相互の連携が確保されるよう行われなければならない。
としています。
<第4条から第7条>
第4条から第7条には、県の責務と各主体の役割を規定しております。
<第8条>
第8条では、観光の振興に関する施策の策定及び実施に当たっては、四国各県その他の地方公共団体と連携するよう努めること、市町が広域的な観光の振興に関する施策に関し、市町に対し、必要な支援及び総合調整を行うことを規定しております。
<第9条、第10条>
第9条においては、施策の基本方針を6つに取りまとめ、これを受け、第10条においては、施策を総合的かつ計画的に推進するため、観光振興基本計画の策定を位置付けています。
特に、施策の実施状況について議会への報告を規定し、議会のチェック機能を盛り込んだところであります。
<第11条>
第11条においては、観光の振興に関し、調査、研究及び情報の収集に努めることを規定しております。
<第12条、第13条>
第12条では、推進体制の整備、第13条では、財政上の措置を規定し、県の厳しい財政状況の中ではありますが、観光振興の好機を逸することがないよう予算の確保等の努力を県に求めるものであります。
<附則>
観光基本計画の策定や推進体制の整備などもあることから、施行日を来年の4月1日としております。
以上をもちまして、条例案の概要説明といたします。よろしくご審議をお願いします。
想定問答
Q1: 条例の制定で期待することは何か。
A1: 観光の振興に関する施策が総合的かつ計画的に推進され、地域経済の持続的な発展と活力に満ちた地域社会の実現が図られることを期待している。
(目的)
第1条 この条例は、観光の振興に関し、基本理念を定め、並びに県の責務並びに県民、観光事業者及び観光関係団体の役割を明らかにするとともに、観光の振興に関する施策の基本となる事項を定めることにより、観光の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって地域経済の持続的な発展及び活力に満ちた地域社会の実現に寄与することを目的とする。
Q2: 今の時期に提案した理由は何か。
A2: 現在、長引く経済不況により景気が低迷している。また、少子高齢化が進行している。このような現状において、豊富な観光資源を有する本県においては、地域経済の発展や地域社会の活性化のために観光の振興が非常に重要である。
また、11月29日から放映が始まった司馬遼太郎原作のNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」、来年1月から放映される大河ドラマ「竜馬伝」などにより、本県への観光客の増加が期待される今こそ、新たな観光戦略の展開が必要ではないかと考えた。
(前文)
観光は、観光旅行者による消費の拡大や就業機会の増大など、観光産業にとどまらず、農林水産業、製造業など幅広い分野に波及する効果を生じさせ、地域経済の発展に貢献するものである。また、観光は、訪れる人々の評価を通じて県民が自らの地域の良さを再認識し、地域への誇りと愛着をはぐくむことのできる活力に満ちた地域社会の実現を促進するものである。
○ 四国を舞台とするNHK連続ドラマ
「坂の上の雲」(愛媛県)
平成21年から平成23年のスペシャルドラマ
平成21年に5回、平成22年に4回、平成23年に4回の放映予定
「竜馬伝」(高知県)
2010年の大河ドラマ(2010年1月から1年間放映予定)
「ウェルかめ」(徳島県)
平成21年度後期の連続テレビ小説
平成21年9月から平成22年3月まで放映予定
Q3: 他の都道府県での制定状況はどうか。
A3: 観光の振興を目的とした同様な条例は沖縄県、北海道、高知県、徳島県など16道県がすでに制定している。
Q4: 県内市町での制定状況はどうか。
A4: 県内市町においては、観光振興に関する条例は制定されていない。
なお、観光関連施設の管理等に関する条例を制定している市町はある。
Q5: 条例の独自性、特徴は何か。
A5: 条例の名称に「お接待の心」を用い、また、県民には「お接待の心」により旅行者を温かく迎えることを、観光事業者には「お接待の心」により快適なサービスを提供することを役割とするなど、四国遍路文化で培われた温かなもてなしを条例の目指す姿としている。
(前文)
ここに、県民、観光事業者、観光関係団体及び四国各県その他の地方公共団体との連携と協働の下に、観光旅行者への温かな心配りなどお接待の心で観光の振興を図ることにより、地域経済を発展させ、活力に満ちた地域社会を実現するため、この条例を制定する。
(県民の役割)
第5条 県民は、お接待の心により旅行者を温かく迎えるとともに、 地域の魅力を守り、高め、及び次の世代に引き継ぐよう努めるものとする。
(観光事業者の役割)
第6条 観光事業者は、お接待の心により良質なサービスを提供するとともに、地域における他の事業活動と連携を図るよう努めるものとする。
Q6: 条例制定における県民等の意見聴取及び意見の反映はどうか。
A6: 自民党県連条例制定プロジェクトチームでは、県内観光の現状把握に努めるとともに、県内市町長、経済団体等から意見聴取を行った。
聴取した主な意見としては
○ 四国全域で取り組む観光、県内市町との密接な連携、四国西南地域の観光振興など広域連携観光施策の展開
○ 地域雇用等地域経済の活性化
○ 観光産業が多様な産業連携のきっかけとなること
○ 地域特産品を生かした食文化による観光
など条例に期待するものが多くあった。
この条例では、他の地方公共団体等との連携の規定を設け広域連携に努めることとしたほか、観光資源を広域的かつ有機的に連結させる取組を促進すること、また、地域の自然、景観、歴史、伝統、文化、産業等の魅力(いわゆる地域の魅力)を観光の観点から見直し、その活用を図るとともに、観光旅行者の需要の高度か及び観光旅行の形態の多様化に対応したサービスの提供の確保等に関する取組を促進することを施策の基本方針として規定し、さらには、条例の目的を、地域経済の持続的は発展及び活力に満ちた地域社会の実現に寄与することとするなど頂いた意見を多く反映させている。
なお、この条例は、観光振興の基本的方向性を明らかにする基本条例であり、県民等に対する義務や規制を設けるものでなく、権利の得喪に関与しないことから、パブリックコメントは行っていないが、観光振興基本計画の策定においては、県民等の意見が反映されるような措置を講ずるよう規定している。
(他の地方公共団体との連携等)
第8条 県は、基本理念にのっとり、観光の振興に関する施策の策定及び実施に当たっては、四国各県その他の地方公共団体と連携するよう努めるものとする。
2 県は、市町がその区域を超えて行う広域的な観光の振興に関する施策に関し、市町間の連携が円滑に図られるよう、市町に対し、必要な支援及び総合調整を行うものとする。
(施策の基本方針)
第9条 県は、次に掲げる基本方針に基づき、観光の振興に関する施策を積極的に推進するものとする。
(1) 観光旅行者の誘致を効果的に行うため、観光資源の広域的かつ有機的な連結を図るための取組を促進すること。
(4) 地域の魅力を観光の観点から見直し、及びその活用を図り、並びに観光旅行者の需要の高度化及び観光旅行の形態の多様化に対応したサービスの提供を確保するための取組を促進すること。
(観光振興基本計画)
第10条 知事は、観光の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、観光の振興に関する基本的な計画(以下「観光振興基本計画」という。)を定めなければならない。
2 知事は、観光振興基本計画を定めるに当たっては、あらかじめ、県民、観光旅行者等の意見を反映するために必要な措置を講じなければならない。
Q7: 条例名などに使用している「お接待の心」の意義は何か。
A7: 一般的に使われている「おもてなしの心」と同じ概念である。
本県には、古くから連綿と続いてきた遍路文化による「お接待」という独特の風習があり、その「お接待」に培われた温かく人を迎えるという心が継承されており、観光振興を進めるうえでの基礎となる心構えとして用いた。
また、愛媛らしさ、条例の目指す四国4県の連携を現すものとして適当であると考えた。
さらには、独特な条例名とすることにより、PR効果も期待できるものと考えている。
Q8: 観光事業者、観光関係団体を定義した理由は何か。
A8: 観光事業者、観光関係団体は、この条例の主体となるものであることから、解釈上の疑義を少なくするため、言葉の意味を明確にした。
(定義)
第2条 この条例において「観光事業者」とは、旅行業、旅館業その他の観光に関する事業を営む者をいう。
2 この条例において「観光関係団体」とは、観光の振興を目的として、観光事業者、行政機関等により構成される団体をいう。
Q9: 「旅行者に迷惑をかける行為の防止に努める」を基本方針に規定した理由は何か。
A9: 一部観光地においては、不当な客引き行為が行われている実態があることから、旅行者が快適に過ごせる環境づくりが重要であることから、設けたものである。
なお、既に本県にも、いわゆる「迷惑防止条例」が制定され、不当な客引き行為等が禁止されていることから、観光旅行者に対するものに限って規定した。
(施策の基本方針)
第9条 県は、次に掲げる基本方針に基づき、観光の振興に関する施策を積極的に推進するものとする。
(2) 観光旅行者の再度の来訪への意欲を高めるよう、もてなしの向上及び観光旅行者に迷惑をかける行為の防止に関する取組を促進すること。
Q10: 市町の責務は。
A10: 県の条例で市町に対して責務規定や施策の実施義務づけを行うことは、市町への新たな義務化等、過剰な介入のおそれがあることから規定していない。
なお、この条例制定によって、県の観光振興を推進する姿勢を明らかにすることで、少なからず市町に影響を与えるものと考えている。
Q11: 提案者として、施策の基本方針に基づく施策として、何を想定しているか。
A11: 1号関係では、周遊、ルート観光の開拓など
2号関係では、県民等に対する普及啓発、観光・交通従事者への研修など
3号関係では、地域、家庭など多様な場面でのふるさと教育など
4号関係では、「体験型」「交流型」の要素を取り入れた新しいタイプの旅の開拓(グリーツーリズム、産業観光、ロングスティなど)など
5号関係では、観光ボランティアガイドの育成など
6号関係では、高齢者、障害者等の使いやすい観光施設、宿泊施設の情報の提供、多言語を用いた観光情報の提供、通訳案内の体制整備など
(施策の基本方針)
第9条 県は、次に掲げる基本方針に基づき、観光の振興に関する施策を積極的に推進するものとする。
(1) 観光旅行者の誘致を効果的に行うため、観光資源の広域的かつ有機的な連結を図るための取組を促進すること。
(2) 観光旅行者の再度の来訪への意欲を高めるよう、もてなしの向上及び観光旅行者に迷惑をかける行為の防止に関する取組を促進すること。
(3) 地域の魅力を知り、及びその認識を深めるための情報の提供及び学習機会の確保に関する取組を促進すること。
(4) 地域の魅力を観光の観点から見直し、及びその活用を図り、並びに観光旅行者の需要の高度化及び観光旅行の形態の多様化に対応したサービスの提供を確保するための取組を促進すること。
(5) 観光旅行者に良質なサービスの提供が確保されるよう、観光に従事する人材の育成に関する取組を促進すること。
(6) 高齢者、障害者、外国人等すべての人々が安心して快適な観光が楽しむことができる環境の整備に関する取組を促進すること。
Q12: 現在、観光振興に関する計画はあるのか。
A12: 平成10年10月に「愛媛県新観光振興計画」が策定され、その計画は、目標年次が平成22年とされている。
この条例により、理事者側では新たな計画を策定する義務を負うこととなる。
(観光振興基本計画)
第10条 知事は、観光の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、観光の振興に関する基本的な計画(以下「観光振興基本計画」という。)を定めなければならない。
Q13: 観光振興基本計画を定めるにあたって、県民等の意見が反映されるような措置とは何を想定しているのか。
A13: 理事者側の業務ではあるが、パブリックコメント制度の手法を想定している。
県民、観光事業者、観光関係団体さらには愛媛の観光に関心のある方々からの意見が広く反映され、効果のある計画が策定されることを期待している。
(観光振興基本計画)
第10条
2 知事は、観光振興基本計画を定めるに当たっては、あらかじめ、県民、観光旅行者等の意見を反映するために必要な措置を講じなければならない。
Q14: 施策の実施状況の議会への報告は、いつから行われるのか。
A14: 理事者側による観光振興基本計画の策定の進捗に影響されるが、平成23年3月頃に計画が策定され、平成23年度から計画に基づく施策が実施されると考えており、その後の24年度中に報告がなされると想定している。
(観光振興基本計画)
第10条
5 知事は、毎年度、観光振興基本計画に基づき講じた施策の実施状況について、議会に報告するとともに、これを公表しなければならない。
○ 施策の実施状況を議会へ報告することを義務付けしている都県
富山県、愛知県、徳島県、高知県、長崎県(理事者提案)、鹿児島県の6県
(条例制定16道県、うち議員提案は8県)
Q15: 推進体制の整備とは、具体的にそのようなことが考えられるか。
A15: 現在、理事者側では「観光国際局」を設けるなど、観光の振興を推進する行政体制があり、条文の内容は満たされているものと考えているが、今後に向けた一層の積極的な体制づくりを期待している。
(推進体制の整備)
第12条 県は、観光の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な体制の整備を図るものとする。
Q16: 「財政上の措置」とは具体的にどのようなものか。
A16: 理事者に対して、特定の施策の予算化を求めるものではない。しかし、厳しい財政状況の中ではあるが、観光振興の好機を逸することがないよう予算の確保等の努力を求めるものである。
(財政上の措置)
第13条 県は、観光の振興に関する施策を実施するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
Q17: 施行日を公布日としないのはなぜか。
A17: 理事者側に予算等の措置等を行う余裕が必要と考え、年度区切りの平成22年4月1日とした。
附 則
この条例は、平成22年4月1日から施行する。
Q18: 「お接待の心」で観光旅行者を温かく迎えることを、なぜ今更、県民の努力目標に掲げる必要があるのか。
A18: 県民には、古来遍路文化により培われたお接待の心が受け継がれ、これが、観光旅行者に観光旅行者にゆとりや安らぎを与えるなど、本県あるいは四国4県の魅力となっている。この魅力を本県の観光振興に活用するために県民の役割として規定したものである。
(県民の役割)
第5条 県民は、お接待の心により観光旅行者を温かく迎えるとともに、地域の魅力を守り、高め、及び次の世代に引き継ぐよう努めるものとする。
Q19: 「お接待の心」は、自然に育まれたものである。お接待の心で観光旅行者を温かく迎えることを県民の役割とすることは、自然な心を縛ることにならないのか。
A19: 県民には、観光旅行者を温かく迎えることを求め、この温かく迎える行為の源として本県あるいは四国4県の魅力となっているお接待の心を示しているものであり、自然な心を縛るものとは考えていない。
(県民の役割)
第5条 県民は、お接待の心により観光旅行者を温かく迎えるとともに、地域の魅力を守り、高め、及び次の世代に引き継ぐよう努めるものとする。
Q20: 「県民一人一人が地域の自然、景観、歴史、伝統、文化、産業等の魅力を再認識し・・・・」という規定と、「愛国心の押し付け」と議論を呼んだ改正教育基本法との関係はあるのか。
A20: 魅力ある観光地の形成には、県民一人一人が、地域の魅力を再認識する必要があると考え、観光振興の基本理念に規定したものである。
個性や地域の特性を尊重しており、愛国心の押し付けには関係しないと考える。
(基本理念)
第3条 観光の振興は、県民一人一人が、地域の自然、景観、歴史、伝統、文化、産業等の魅力(以下「地域の魅力」という。)を再認識し、個性及び魅力にあふれる地域の創造に努めることが重要であるという認識の下に行われなければならない。 |