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2月革命


 
2月革命とは、1848年2月にフランスで起きた市民革命です。フランスはこの時期、革命ばっかりですね。1789〜1799年のフランス革命に始まり、1830年7月の7月革命。そして、2月革命です。

 では、かる〜く、7月革命の復讐からしていきましょう。

 フランスでは、あの有名なナポレオンが没落しブルボン王朝が復活します。フランス革命で処刑されたのがルイ16世ですね。そして、ナポレオン没落後に復活したのがルイ18世です。そのルイ18世、そして、その後を継いだシャルル10世は民衆から評判が良くなかったんです。まぁ、これは貴族とか聖職者にばかり優遇政策を行っていたので民衆が怒っちゃったんですね。これで
7月革命が起こります。

 そして、シャルル10世は王の座から引きずり降ろされに変わって新しい王様になったのが
ルイ・フィリップ。ブルボン家の親戚です。

 この人は民衆のためにがんばって政治を行ってくれるんでしょう?とお思いでしょうが、この人が貴族や聖職者に変わって優遇したのは民衆・・・。といっても、お金持ちの人だけ。特に優遇したのが銀行家でした。まぁ、7月革命の黒幕はラフィットという銀行家ですからねぇ。フランス革命により農民はちょっと土地がもらえたのでそのお金を銀行に預けていました。ですから銀行家は利子なんかでがっぽりだったんです。

 7月革命によってできた7月王政はもう「銀行家の政府」って感じです。ルイ・フリップが自分の思うような政治を行うなどといったことは簡単にできなかったんです。

 当時の首相のギゾーという人が「選挙権が欲しければ金持ちになれ!」と言ったといわれていますが、その通りで選挙権は銀行家、大商人、大地主に限られていました。

 これに対して労働者や産業資本家は普通選挙制を求めて運動を起こしていくのです。

 もちろん、大々的に運動を起こせば弾圧されてしまいますのでパーティーを開くんですね。まぁ宴会です。そして、その時に政治的主張、批判などの話し合いをするわけです。これを
改革宴会といいます。

 しかし、1848年2月にパリで予定されていた改革宴会がキゾーらによって禁止されると、これを契機にパリの人々が武装蜂起し立ち上がるのでした。

 そして、ギゾーは辞職、国王ルイ・フィリップもイギリスに亡命し7月王政は崩壊します。

 これが2月革命です。

 こうして7月王政が崩壊して新たに成立した政府が
第二共和政です。この臨時政府にて首班になったのはラマルティーヌという詩人。そして、労働者の代表として史上初めて入閣した社会主義者がルイ・ブランという人でした。

 この共和制内閣のもとで男子普通選挙が実施されます。まぁ、2月革命の原因が選挙の改革だったわけですから、これを実施しなきゃダメですものね。そして、失業者に雇用の機会を与えるために
国立作業場を設立しました。う〜ん。だいぶ、民衆のためにがんばってますねぇ。

 しかし!これでも不満を言う人がいます。農民です。「労働者はいいねぇ。仕事まで政府に与えてもらって・・・。それに比べて俺たちには何もしてくれない政府だねぇ」ってところです。

 また、中産階級、ブルジョワにとっても自分たちの収めた税金で失業者を雇うようなものなのでやはり面白くない。

 こうした中、行われた選挙でなんと社会主義者は大敗!国立作業場は閉鎖へと追い込まれます。

 労働階級は、この国立作業場閉鎖を契機に6月に武装蜂起(6月蜂起)しますが鎮圧されてしまい、その後、1848年12月に行われた選挙では
ルイ・ナポレオンが大統領に選出されるのでした。



 ルイ・ナポレオンとは、あのナポレオンの甥っ子です。よくよく考えてみたらナポレオンの時代が一番フランスはよかったよねぇ。といった具合でしょう。

 しかし、ルイ・ナポレオンはさすがにナポレオンの血を引いているだけはあるんです。彼は、その後軍部を掌握。そして独裁権を握り1852年に国民投票で皇帝となります。