帝政ローマ （アウグストゥス時代）
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古代ローマでは、内乱1世紀という時代を経験し、帝政ローマの時代へと移り変わっていきます。それまでのローマは共和政（みんなで決める政治）であった訳ですが、帝政ローマでは帝政、つまり個人独裁体制の始まりとなるわけです。
では、帝政ローマの始まりはいつか？紀元前27年からですね。初代皇帝はオクタヴィアヌスです。
しかし、オクタヴィアヌスは自らを「プリンケプス」と自称しました。これは、「第一の市民」とか「元首」といった意味ですね。要するに「自分は皇帝や独裁者なんかじゃないですよ。市民の中の代表です。」っていう意思表示を示したんです。実は、オクタヴィアヌスの養父であるカエサルが以前、独裁政治を行って暗殺されてしまっていましたからね。「私は独裁者じゃないですよ。暗殺しないでね。」ってことです。
ですが、実際のところ軍隊の指揮権、官職の任命権、財政においても多くの権限を掌握していましたので実態はほとんど独裁政治ですね。とはいえ、完全に独裁とも言い切れないので、この時代のローマの政治体制は元首政（プリンキパトゥス）と呼んでいます。
自らをプリンケプスと自称していたオクタヴィアヌスでしたが、彼は元老院から「アウグスツゥス」の称号を送られることになります。これは「尊厳なる者」といった意味です。この称号を得たのがBC27年ですので、これ以降のローマを帝政ローマと呼びます。
アウグストゥスの称号は以降歴代皇帝の称号として用いられるわけなのですが、一般的にアウグストゥスといえば、初代皇帝を指すと考えていいでしょう。
| 皇帝の権限 |
| アウグストゥス |
ラテン語で尊厳あるものといった意味の称号 |
| プリンケプス |
第一の市民といった意味で自分は市民の1人であるという意思表示 |
| インペラトール |
軍の最高司令官 |
| 大神祇官 |
神官職のひとつで神官の中でも最も権威がある人が就任。 |
| 護民官職権 |
元老院（国会）の決定に対する拒否権などを持つなど護民官と同等の権限。 |
| 上のような権限が皇帝に集中していたので、自らをプリンケプスと名乗りながらも絶対的な権力を行使することができた。 |
＜内乱の1世紀
＞暴君ネロの登場
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