\


 歴史年代ゴロ合わせ暗記  

歴史年代ゴロ合わせ暗記>南北問題

南北問題


 1990年のデータでは、世界人口の14.5%にすぎない北半球の国が世界のGNP(国民総生産)の83.5%を占めているいう数字が出ております。対して、人口の77.5%を占める南半球のGNPは16.5%です。

 このように世界ではお金持ちの北半球と貧しい南半球という図式ができ上げってしまっています。

 なぜ、そのような事態になってしまったのでしょうか?


 

 上の図は、2017年のGDPのおおよその数字です。単位はUSドル。もう、アメリカと中国だけですごい数字ですね。さらに日本、ヨーロッパの国々などがありますのでやはり北半球はお金持ちの国が多いです。

 アフリカやアジア諸国では、植民地時代に先進国に対して食料や工業原料、エネルギー源などを供給してきました。まぁ、先進国に対して従属的な経済体制だったわけです。

 第二次世界大戦が終わり、多くのアジア、アフリカ諸国が独立をはたしましたが経済体制は大きく変わることがありませんでした。

 また、人口の著しい増加などが起こった国。さらに一次産品の価格低迷などにより北と南の経済格差は広がる一方です。

 一時期、資源を供給する国々が結束して一時生産品の価格を吊り上げようとする動きが見えた時もあります。石油輸出国機構(OPEC)による原油価格の引き上げなどですね。

 これにより、先進国といわれる国々は結構なダメージを受けます。原油なんていろいろなものに使われていますからね。化学製品や工場を動かすのにも使いますしね。

 そこでアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本は1975年以降、毎年サミットを開いて経済や国際政治での協調体制をとるようになっていきます。

 この中で代替エネルギーへの転換などが進んでいって石油の需要は激減!結果的には石油価格は下落し一時生産品の価格の引き上げもうまくはいきませんでした。

 最近では、先進国が安い労働力を求め南に工場などを移していき、南の国でも外国資本による輸出向けの工業が発展し、南の国々の中でもさらにやや豊かになった国、極端に貧しい国と分極化が進み「南南問題」という新たな問題も発生してきています。