平家物語は、けっこう適当に書かれていた!
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平家物語の有名な言葉。学校でも暗記させられた記憶がある方も多くいるでしょう。
『祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声、諸行無常(しょぎょうむじょう)の響きあり。娑羅双樹(しゃらそうじゅ)の花の色、盛者必衰(じょうしゃひっすい)のことわりをあらはす。』
まず、祇園精舎という言葉で私たちが思い描いてしまいがちなのが京都の祇園ですが、実はこれ。古代インドのコーサラ国の首都、シュラーバスティーの郊外に建てられた僧院のことを指します。6月の半ば頃から続く雨季の時期に釈迦やその弟子たちが暮らしていた場所とされています。
コーサラ国の王子から、この国の資産家が林を買い取り、レンガ造りの僧院を建てて、悟りを開いた釈迦に寄進したのです。この林は「ジェータの園林」と呼ばれ、それが漢語に訳され「祇陀園」となり、やがて「祇園」となります。
しか〜し!古代インドの僧院に鐘はなかったんです!実は!
ですから、平家物語の「祇園精舎の鐘の声」は本当ならありえない!
これは、平家物語の作者(作者不詳)が空想で書いたからなんですねぇ。
そういえば、名曲「オリビアを聴きながら」でも♪ジャスミンティーは〜眠り〜誘う薬〜♪っていう歌詞がありますね。ジャスミンティーは一般的には飲むと目が覚めちゃうらしいんですけど、そんな小さな間違いはどうでもいいんですね。作品が良ければ・・・。
諸行無常・・・この世のすべては移り変わってゆく。決してとどまることはない。
娑羅双樹・・・木の種類。釈迦が亡くなったときに四方を囲んでいたこの木が枯れて白くなり鶴の羽のようになったとされていることから仏教では聖木とされている。
盛者必衰のことわり・・・どんな権力者などであってもいつかは滅びるという道理。
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