ヒラリー・クリントン
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ヒラリー・クリントンといえば、元アメリカ合衆国大統領ビル・クリントンの奥さんということはご存知ですね。
しかし、なぜファーストレディであった彼女が大統領に立候補するまでにいたったのでしょうか？
いつから、政治に目覚めたのか？ビル・クリントンが大統領であった時代、彼女は何をしていたのか？
今回は、ヒラリークリントンについて少し学んでいってみましょう。
ヒラリークリントンが生まれたのは1947年。父親は繊維製品の会社を営む共和党の支持者でした。あれ？ヒラリークリントンって民主党ですよね。父親の影響はなかったのでしょうか？
実は、ヒラリーは大学生時代には青年共和党の党首に選ばれるほどの共和党支持者でした。しかし、ヒラリーが大学生であった時代は、ちょうどベトナム戦争の時期だったんですね。ベトナム戦争は、ジョンレノンなんかも反対し平和を求めた運動をしていましたよね。アメリカ国民もこの戦争に反対している人が沢山いたんです。ヒラリーも次第に共和党の思想に違和感を感じ、大学3年生の頃に民主党の反戦運動を応援するようになっていきます。その後、大学を卒業するにあたり卒業生総代として行ったスピーチは学校内だけにとどまらず大きな反響を得ることになります。地元のテレビインタビューを受けたり有名な「ライフ」誌にも取り上げられたりしました。
大学を出たヒラリーは弁護士になるため法科大学院に進むことに決めます。ここで出会ったのがビル・クリントンでした。
1973年にヒラリーは法科大学院を卒業。1975年にビル・クリントンと結婚をします。当時、二人は大学を卒業しアーカンソー大学の法科大学院の教壇にたっていましたが、ビルがアーカンソー州の司法長官に選出されると州都のリトルロックに二人で移ることになります。
その時にヒラリーは教壇を離れ、法律事務所に就職しています。
その後、1978年にビル・クリントンは州知事に当選。その時のビルは32歳という若さでした。アーカンソー州のファーストレディとなった彼女でしたが、しかし、ヒラリーが仕事を辞めることはありませんでした。
ですが、1980年にビル・クリントンが2期目の知事選で落選してしまいます。この時まで実は、ヒラリーはヒラリー・ロダムという旧姓を使っていました。結婚しても元の名前を使っていたんですね。現在なら結婚してもなお、己を貫き通すキャリアウーマン！って感じでかっこいいのですが、当時は快く思わない人も多かったようです。ビルの敗戦の要因としてこれらのことも考えられると悟ったヒラリーは1982年の知事選ではヒラリー・ロダム・クリントンとクリントンの名を名乗るようになります。
これらの努力が実を結んだのか？ビルは見事、知事に復活。ヒラリーはアーカンソー州の教育水準委員会の委員長をつとめます。そして、教育水準を引き上げるため日本の消費税にあたる売上税を引き上げ見事に学力水準を高めることに成功しました。本当は、売上税を上げるなんてことは、なかなか勇気がいることなんですけどね。税金を上げるなんてのは、有権者に一番嫌われる政策ですし・・・。しかし、それをヒラリーは実行し、成果を上げたんですね。
1991年ビルクリントンがいよいよ大統領選挙に出馬することになります。当時の大統領はブッシュ大統領です。パパブッシュといわれている人ですね。ちなみにビルクリントンの後の大統領が息子のブッシュさんです。パパブッシュは共和党でした。当時は経済が悪化していたので民主党が政権をとるチャンスだったんです。ですから、ビルは経済最優先を唱えて大統領選に挑みました。
そして、こんなことも言っています。「Buy 1 Get 1 Free」これは、ピザ屋さんなんかでよくやっているサービスのことなんですが、ひとつ買うとひとつ無料っていうヤツです。「ボクを当選させてくれれば、ヒラリーがついてくるよ〜」っていうことを言っているんですね。当時すでにヒラリーの有能さは、それほど周知されていたってことです。
しかし、大統領選は簡単な戦いではありませんでした。ヒラリーが「家でクッキーでも焼いてお茶でもいれていることもできるが、私は職業を全うする道を選ぶ」といった発言が専業主婦への批判などと受け止められバッシングを浴びることになります。また、ビルの不倫問題なども発覚し選挙戦は苦戦を強いられたりもしました。
とはいえ、最終的には見事、ビル・クリントンは当選。ヒラリーは、初のキャリアウーマンのファーストレディとなるのです。
ヒラリーは、ビルが大統領に任命されると医療保険改革問題特別専門委員会の委員長となりました。その頃のアメリカの医療制度はひどかったんです。なんと4000万人もの人が医療保険に入れない状態。なぜかというと65歳以上の高齢者と貧困層は公的な医療保険がありましたが、その他の人は民間の医療保険に加入しなければならなかったんです。まぁ、会社に勤めていれば、会社が負担するんですけどね。会社を辞めたり、会社が倒産して働けなくなったら医療保険なし。全額、自己負担！ですから、病院に行くのをためらって取り返しのつかないことになってしまうケースなんかもあったようですね。この問題を取り上げた映画なんかも多数つくられていますね。
この問題にメスを入れようとクリントン夫妻は考えたわけなんですが、これには強力な敵がいました。保険会社です。この敵は強力で結局、アメリカの医療制度はこの時変えることはできませんでした。後に再びこの問題にメスを入れ、改革を実行したのがオバマ大統領です。
ビル・クリントンが大統領であった時代、不倫疑惑など多くの問題に苦しめられました。ですが、経済は絶好調でしたのでビル・クリントンが大統領の座から引きずり降ろされることはありませんでした。むしろ、ヒラリーの評価はビルの不倫問題により上がったと見る人もいます。旦那が女にだらしない場合、それでも男を支える女性の評価は上がるものです。
そんな時にヒラリーを後々は大統領にしようではないか！と考える人たちも現れてきます。
2000年、ニューヨーク州選出の民主党であるダニエル・モイニハンという人が政界を引退しました。そこでヒラリーはモイニハンの後任になるべく上院議員に立候補。見事、当選します。なんと、大統領の奥さんが上院議員になったのです。
上院議員時代のヒラリーは、青少年保護を訴え暴力的、性的表現のあるゲームの青少年への販売を禁止する法律の制定に積極的な動きを見せたり、ビル・クリントンの後をついで大統領となったブッシュ（息子）のイラク攻撃の失敗を追及しラムズフェルド国防長官を更迭させるといった実績を挙げました。
そして、2007年、ついに大統領選挙へ出馬表明。大統領になるには、まず民主党の代表に選ばれなければならないわけですが、強力な敵が現れます。バラク・オバマです。結果、ヒラリーは敗北。しかし、オバマはヒラリーに国務長官に指名しました。
ですが、この国務長官時代にヒラリーは大きなミスを冒しています。公務でのやりとりで私用メールを使ってしまっていたんです。国家機密を扱うこともあるため、公務では厳重に防護された公用のメールを使うのが当たり前なのですが、それをおこたり、私用メールを使用していたんですね。
2015年、ヒラリーは大統領選に出馬することを正式に発表しますが、このことが暴露され支持率に大きな打撃となりました。
さて、ヒラリー・クリントンはアメリカ初の女性大統領となるのでしょうか？
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