「いろはにほへと」は誰が作ったのか?
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「いろはにほへと」は、「あいうえお」のようなものですが、この「いろはにほへと」に意味があるのはご存知でしょうか?
いろはにほへと(色は匂へど) ちりぬるを(散りぬるを)
わかよたれそ(我が世誰ぞ) つねならむ(常ならむ)
うゐのおくやま(有為の奥山) けふこえて(今日越えて)
あさきゆめみし(浅き夢見じ) ゑひもせす(酔ひもせず)
香りよく咲く色とりどりの花もいずれは散ってしまうもの。この世は、誰にとっても永遠ではない。無常の有為転変(ういてんぺん)迷いの山を今日乗り越えれば、儚い夢を見ることも、現世に酔いしれることもないだろうに。
と、いった意味です。
これは、仏教の教えを表しており、それを47文字を重なりあわぬようにひとつづつ使い、意味のある文面に仕上げています。
この作者は古くから空海ではないか?と言われ続けてきましたが、その説も怪しいようです。
空海の時代には「あ行にある『え』=eと「や行の『え』=jeを別の音として区別されていました。しかし、いろは歌にはそれがない。また、「いろは歌」のような今様形式の歌も空海の時代には存在しなかったとも言われています。
現在では「いろはにほへと」=空海ではなくなってしまっていますが、では誰が作者なのかと聞かれれば・・・。
謎です。
しかし、少なくとも「いろは歌」の作者は空海の没後100年たった頃だという説が有力なようです。
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