北朝鮮は、なぜ軍に力を注ぐのか?
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北朝鮮では、何かのパレードといえば、軍服を着た青年たちの行進する姿をよくニュースなどで目にします。また、上層部の人たちも軍服姿の人が多いですね。
しかし、なぜ北朝鮮は、これほど軍事力に力を注いでいるのでしょう?
1962年に朝鮮労働党中央委員会は、4大軍事路線というのを打ち出します。内容は、「全人民の武装化」「全国土の要塞化」「全軍幹部化」「全軍現代化」の4つのスローガンからなる新方針です。
「全人民武装化」とは、文字通り全人民が武装し戦闘の訓練を受けるってことですね。
「全国土の要塞化」は、北朝鮮の各地に防衛陣地をつくり、全国土を要塞化してしまおうってこと。さらに軍事施設を基本的に地下に建設することになります。これなら空爆で被害を受けることも最小限にとどめられますし、衛星からも発見されにくいですからね。
「全軍幹部化」は、兵士は皆、幹部のような仕事ができるくらいの能力をつけなさいってことです。
「全軍現代化」は、最新の兵器を導入し最新兵器での軍を構築するということです。経済面で今はちょっと難しそうですが、ロケットミサイルなど最新のものを開発しようと試みていますね。
しかし、1962年といえば1953年の朝鮮戦争休戦の後です。なんで未だに軍に力を入れるのでしょう?
実は、北朝鮮は、まだ朝鮮半島を軍事力で統一するという野望を持っていたんですね。ですから、軍事力に力を注いだわけです。
当時では、金日成が軍の総司令官で、朝鮮労働党員が将校、一般の人が兵士という構造です。もう、国全体が軍隊という国家なんですね。
ですから、パレードや国の行事などでは軍隊式の場面がたびたびニュースなどで目にするわけです。
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