コーラン
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イスラム教の創始者であるムハンマドが神から授かったとされる言葉を記録した本を「コーラン」といいます。
コーランは全部で114章から成り立っており、キリスト教の「新約聖書」やユダヤ教の「聖書」とは違い物語のかたちをとっていません。”神の言葉をそのまま書き留めたもの”というのがコーランですので本来は声に出して読むべきものなんですね。そして、声に出して読むと、コーランは韻を踏んで書かれているのでまるで音楽のように聞こえてくるんです。
そもそもコーランはムハンマドが40歳の時に洞窟で瞑想している時に天使ガブリエルがムハンマドに伝えた神の言葉であるとされています。
もともと、神の言葉を書かれた本は天に存在しており、それを神がガブリエルを通じてムハンマドに伝えたということになっています。ですから、コーランの原本は天に存在するってことですね。
ムハンマドの時代は、ムハンマドが覚えた神の言葉を口頭で他の人たちに伝えていたんですが、それでは、いずれは、このムハンマドが伝えられた神の言葉を知る人はいなくなってしまうんじゃないか?っていう危機感が生まれてくるんですね。そして、3代目のカリフ(ムハンマドが亡くなった後のイスラム教のトップの人)が信者に命じて神の言葉を記録することにしました。これが、コーランとなったわけです。
コーランというのは、基本的には翻訳されません。神の言葉を人間が勝手に手を加えるっていうのは変ですからね。でも、解釈として出版されている本はありますね。
「慈悲深く慈愛あまねきアッラーの御名において・・・。讃えあれ、アッラー、万世の主、慈悲深く慈愛あまねき御神・・・」
井筒俊彦さんの「コーラン」が有名ですかね。
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