今昔物語集
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今昔物語集という言葉だけは、学校で習ったことがあるでしょう。しかし、いったい何が書かれているのかさっぱりわからんという人が殆どなのではないでしょうか?
今昔物語集は、1000あまりの説話を集大成したものです。
6世紀に仏教が日本に伝わり、信仰を進めるために仏教の説話が広く語られるようになっていきます。それらをまとめたものが平安時代初期の「日本霊異記」や平安中期の「三宝絵」、平安後期の「打聞集」です。
また、平安後期では、世俗説話と呼ばれるさまざまな階級の人々の生活に根差した説話が生まれてきます。
そうした仏教説話と世俗説話を集大成した作品が、平安後期の「今昔物語集」です。
天竺(インド)、震旦(中国)、本朝(日本)の三部作からなる膨大な説話集で、誰がまとめ上げたのかはわかっていません。
各説話が「今ハ昔」と始まることから今昔物語集と呼ばれることになります。
漢文体に片仮名を交えた一種の和漢混交文で描かれており、こうした文体や内容は後世に大きな影響を与えました。芥川龍之介の「羅生門」「鼻」「芋粥」、谷崎潤一郎の「少将滋幹の母」は有名です。
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