歴史年代ゴロ合わせ暗記  

歴史年代ゴロ合わせ暗記第二次世界大戦の戦車・戦闘機・戦艦>M3中戦車

   

M3中戦車 


 M3中戦車(アメリカ)は、主砲が中央にはなく左端に寄っている上、砲台も普通よりも高い位置にあり、少し変わった形をしています。

 なぜ、M3中戦車はこんな形になってしまったのか?

 1940年、第二次世界大戦にてドイツが電撃戦を開始していたころ、まだアメリカの主力戦車では37ミリ砲を搭載していました。しかし、今後、アメリカが参戦となった場合、この37ミリ砲では心もとない。その頃のドイツ戦車は50ミリ砲や75ミリ砲を装備していましたからね。

 そこで、アメリカも75ミリ砲クラスを搭載できる戦車の開発を急いだわけですが、何しろすでにドイツはイケイケで連戦連勝。兎に角、75ミリ砲を装備できる戦車の生産を急がなければということで、その場しのぎに元々あったM1A2型の戦車をベースにして、車体の右側のスペースに75ミリ砲をくっつけ、37ミリ砲はそのまま残し、さらにその37ミリ砲の上に7.62ミリ砲機関銃とその砲台をのっけてしまったんですね。だから、こんな変な形に・・・。

 変な形ではありましたが、ドイツに苦戦中のイギリス軍はすぐにでも実戦で使える戦車を欲しがった為に大量生産を決定。一応、イギリス軍向けに新型砲台で極力高さを抑えたものを生産し、送り込みますが、それでも足りなくなると従来のアメリカ軍仕様のものも送り込むことになりました。

 イギリス軍では、イギリス仕様のものを南北戦争時の北軍将軍ユリシーズ・S・グラントの名をとって「グラント」。従来のアメリカ仕様のものを南軍のロバート・E・リー将軍の名をとり「リー」と呼んで区別しました。