ねずみ小僧は実在した?
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大名屋敷に盗みに入り、その奪った金を貧しい人に分け与えたとされる「ねずみ小僧」。
このねずみ小僧は、江戸時代の後半に実在した人物で名前を次郎吉といいます。
ねずみ小僧が盗みに入った武家屋敷は71ヶ所。そのうち大名屋敷は21ヶ所。盗んだ金の総額は1万2000両だといいます。
ぬずみ小僧は、本当に盗んだ金を貧しい人々に分け与えたのか?
捕まったねずみ小僧こと次郎吉の取調べに当たった町奉行、榊原主計頭(かしわばら かずえのかみ)が「盗んだ大金はどうした?」と聞いたところ次郎吉は「すべて、ギャンブルで消えた」と答えたそうです。
つまり、盗んだお金を貧しい人々に分け与えたというのは、フィクッションで実際は、自身の遊びの為に大金を使ってしまった訳ですね。
では、どうしてねずみ小僧をヒーローのように扱うようになったかというと。
実際、ねずみ小僧は、大名や武家屋敷ばかりを狙って盗みに入っていました。これは、商人の家では警備が厳重である反面、武家屋敷ではいったん入ってしまうと警備があまく盗みに入りやすかったからだといいます。
武家屋敷では、あまり警備を厳重にしてしまうと、幕府に謀反の疑いをかけられかねないなどの理由があり、また盗まれたのを気付いても大名には面子があり、おおやけにはできなかったなどの原因があげられるようです。
このように、武家屋敷や大名屋敷ばかりを狙って盗みに入るねずみ小僧を人々は、汚い金を溜め込んだ大名らの家に盗みに入り、その金を貧しい人々に配っているヒーローなのではないか?とねずみ小僧が捕まる9年ほど前から噂が流れていたといいます。実際は、ギャンブルに使っていたのですけどね。
それらの噂を元に歌舞伎などでもねずみ小僧が演じられるようになり、現在でも舞台やアニメ、映画などにねずみ小僧はヒーローとして取り上げられているのです。
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