小学生の歴史・日清戦争・日露戦争

　
　①日清戦争
　
　１８９４年には、日本と清（中国）との間に戦争が起こります。

　これは、朝鮮をめぐり、日本と清とが対立したんだよ。朝鮮は、日本と中国の間の国だね。この朝鮮は日本にとっても中国にとっても欲しい場所だったんだ。

　この戦争を日清戦争（にっしんせんそう）というけど、日本はこれに勝利するよ。そして、下関条約(しものせきじょうやく）というのを清との間に結んで、台湾や遼東半島（リヤオトン半島）、さらにはお金をいっぱい貰うことができた。この中で遼東半島という場所は、あとで重要な意味をもってくることになるから覚えておこう。

　②日露戦争

　日清戦争に勝利して、お金や領土を手に入れた日本。しかし、この戦利品の中で遼東半島が問題になってくるよ。遼東半島とは、ちょうど中国と朝鮮とのさかい目にある半島なんだけど、この場所は日本にとって大陸進出にはもってこいの場所だった。その頃の日本は、中国にも勢力を伸ばしたいと考えていたようだからね。その一歩としては、いい場所をもらったって感じ！

　しかし、それをよく思わない国があった。それが、ロシア。当時、ロシアは南下政策といって南に国を広げていこうと考えていたんだ。ロシアは寒いからね。南の暖かい土地が欲しいんだね。しかし、日本に勢力を伸ばされるとロシアの南下政策の邪魔になる・・・。

　そこでロシアはフランスとドイツを誘って日本に遼東半島を中国に返せとせまってくるんだ。これを三国干渉（さんごくかんしょう）というよ。干渉とは、「他人のことに立ち入って、自分の意思に従わせようとすること」だから、まさに三国が日本に干渉してきたんだ。

　結果、日本は遼東半島を清に返すのだけど。日本とロシアの関係は悪くなっていく。せっかく手に入れた土地をタダで返せって言うんだからね。日本もロシア嫌いになるよね。しかも、その返した遼東半島はちゃっかりロシアが支配しちゃうんだ。ひどい・・・。

　そして、日本とロシアはついに戦争を始める。日本は、苦戦をしいられながらも、日英同盟（にちえいどうめい）といってイギリスの力をかりながらロシアになんとか勝利することになるんだ。そして、結ばれた条約がポーツマス条約。

　普通は、勝利した国で条約が結ばれて、その条約を結んだ場所が条約の名前になるんだけど（日清戦争の時は、日本の下関で条約を結んだから下関条約）、この日露戦争では、日本が押していたとはいえ、ロシアも負けを認めなかったのでアメリカに仲介してもらった。だから、アメリカのポーツマスという場所で条約を結んだんだよ。

　このポーツマス条約では、日清戦争の時のような多額のお金を貰うことはできなかった。日本もギリギリ勝利ってとこだったからね。しかし、このことで日本の国民からは不満の声がでることになってしまったんだ。

>第一次世界大戦と普通選挙