歴史年代ゴロ合わせ暗記  

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ロシア革命


 ロシア革命とは帝政ロシア(ロシア帝国)にて1917年に起きた2度の革命、3月革命と11月革命のことを指します。このロシア革命によって帝政ロシアは崩壊。その後、ロシアは世界初の社会主義国を樹立することになります。

 では、このロシア革命についてちょっと詳しく学んでいきましょう。

 
第一次ロシア革命

 この頃のロシアには、皇帝つまり王様がいたんですね。当時の王様の名前はニコライ2世。ニコライ2世は日露戦争の時のロシアの皇帝なので知っている方も多いでしょう。

 この日本との戦争の最中、ロシア国内では「血の日曜日」という事件が起きます。これは、司祭ガポンという人物に率いられ労働者たちが日露戦争の中止、労働者の待遇改善、憲法改正と基本的人権の付与を求め直接皇帝に願い出ようと平和的なデモ行進をしたところ、警備の兵士に発砲され多数の死傷者が出たという事件です。

 この事件によって皇帝への市民の信頼は一気に失望へと変わることになります。

 皇帝に願い出れば何とかなるんじゃないか?と労働者たちはデモ行進を起こしたところ逆に皇帝の衛士によって発砲されてしまったんですからね。

 この事件の反響は全国に波紋を呼び、ロシアのいたるところで労働者たちがストライキを農民は蜂起して抗議をするようになります。

 これを
第一次ロシア革命といいます。一般的にロシア革命の中に、この第一次ロシア革命は含まれませんが、広い意味でのロシア革命としては使われることもありますよ。

 この第一次ロシア革命は、皇帝側が十月宣言といって立法権を持つ国会(ドゥーマという)の開設や基本的人権の付与を約束し、いったん終息となるのですが、再び国民の怒りが爆発する出来事が起きます。

 それが第一次世界大戦です。

 
ロシア革命

 戦争が始まると外国の資本が本国へ引き上げていきます。これによってロシアでの産業は停滞。さらに多くの農民らが兵士として動員されたので農産物の供給が激減し、食料価格が跳ね上がってしまうんです。パンで価格は5倍、バターは8.3倍といわれていますから、一般市民は困っちゃいますね。

 これに怒った主婦が1917年3月に首都のペトログラードで暴動を起こします。この暴動をきっかけにデモやストライキがどんどん広がっていくんです。溜まってたうっぷんが爆発です!

 そして、労働者と兵士の代表による評議会「ソビエト」が結成されます。彼らソビエトが首都の支配権を握るとニコライ2世は退位を余儀なくされ帝政ロシアの時代は幕を閉じることになります。これが
3月革命です。ちなみに分かりづらいのですが、この3月革命は本や教科書によっては2月革命という場合もあります。当時のロシアの暦ではユリウス暦をつかっていたので、その暦では2月なんですね。

 ロシアでは皇帝がいなくなり、代わりに誰が政権を握ったのかというと・・・。

 臨時政府。ブルジョワといわれる資本家や立憲民主党の政党です。実際に血を流して戦ったのは労働者や兵士などだったのですが「じゃ、政治やってよ」といわれても出来ませんよね。だから、そういうことに慣れた人たちに任せたんです。とはいえ、労働者や兵士が集結したソビエトも当然、力を持っていました。なので帝政ロシアが幕を閉じた後は
臨時政府とソビエトの二重権力状態となります。

 二重権力状態というとスゴイ対立していうイメージですけど初めから臨時政府とソビエトが対立していたわけではありませんよ。ソビエトは当初、臨時政府を支持していたんです。しかし、その支持も長くは続きませんでした。

 臨時政府は第一次世界大戦の継続政策をとるんです。もともと、3月革命は戦争をやめる為に始まったのに戦争続ける???

 そう臨時政府の中には資本家が多くいますね。彼らは、戦争が続いてくれた方が実はありがたかったのです。軍需産業によって儲かりますからね。

 これで臨時政府とソビエトの対立は始まります。そこに亡命先のスイスから帰ってきたのが
レーニン。有名ですね。彼は、帰国するとソビエトに向かって4月テーゼと呼ばれる指針を発しました。

 「すべての権力をソビエトへ!」

 つまり、レーニンは労働者や兵士に向かって「君たちこそ権力を握る資格があるんだ!権力を奪取せよ!」と呼びかけたのです。

 これに労働者や兵士たちは奮起します。これが7月革命。しかし、この労働者や兵士の動きは、臨時政府により鎮圧されてしまう。これによって、レーニンはフィンランドへ逃亡となります。一方で臨時政府側も労働者や兵士の反感をそらすために一応、社会主義者であると考えられている人物、ケレンスキーという人物を首相に据えて彼らの不満をそらそうを考えました。

 そんな中、ある事件が起きます。

 帝政派の将軍であったコルニーロフという人物の反乱です。この人は、皇帝がいた頃のロシアに再び戻そう!という考えをもった人物。言い換えれば、ロシアを3月革命以前に戻そうではないか!という思想を持っていたんですね。ですから、この人物にとっては臨時政府もソビエトも敵です。

 この反乱を鎮圧する為になんと、臨時政府の首相ケレンスキーはレーニン率いるボリシェヴィキの力を借りることにします。コルニーロフの反乱はこれによって鎮圧される訳ですが、変わりに貢献したボリシェヴィキの勢力は回復。これを臨時政府打倒の機をみたレーニンは再び武装蜂起!そして、見事に臨時政府を倒すことになります。この翌日にはレーニンは友人である
トロッキーと全ロシア=ソビエト会議の名の下で新政府の樹立を宣言。これが11月革命です。

 そして、世界初の社会主義国が誕生することになります。
 
 ロシア革命の流れ



帝政ロシアの崩壊

ロシア革命後のロシア