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戦争と条約・宣言の整理

年	戦争	条約/宣言	条約/宣言の内容	その他
1894 ～1895	日清戦争	下関条約	○清に朝鮮の独立を認めさせる ○清はリアオトン半島・台湾を日本に ○清は賠償金約３億円を日本に支払う	後に三国干渉（ロシア・フランス・ドイツ）によりリアオトン半島を日本は中国に返すことに）
1904 ～1905	日露戦争	ポーツマス条約	○韓国での日本の優越権をロシアは認める ○リアオトン半島南部の租借権獲得 ○南満州の鉄道を日本に ○樺太の南半分領有	1902年日英同盟を日英両国がロシアの南下に対抗して結び日本が日露戦争に踏み切る切欠に
1914 ～1918	第一次世界大戦	ベルサイユ条約	○ドイツは領土の一部と全植民地を失う ○ドイツは多額の賠償金を支払う	1915年、日本は中国に対して21ヶ条の要求を出す。 ○日本はドイツの権益を引き継ぐ
1937 ～1945	日中戦争	ポツダム宣言	アメリカ・イギリス・中国の名で出され、日本の日本の降伏条件と戦後の日本管理の方針が定められた。	1938年国家総動員法により、政府は国民や物資を動員できる権限を得た。
1939 ～1945	第二次世界大戦			日独伊三国軍事同盟
1941 ～1945	太平洋戦争			真珠湾攻撃にて開戦

明治から昭和の戦争にかけて、頭がゴチャゴチャになりやすいのが、条約、宣言、同盟・・・。

比較的、覚えやすい日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦から見ていきましょう。

この3つの戦争は、戦争が起きた年も覚えやすい。1894年の日清戦争から10年おきに戦争が始まっている！だから、1894年の日清戦争、人は串（1894）刺し日清戦争（ちょっと怖い・・・）　とでも覚えてしまえば、あとは10を足していくだけ・・・。

条約に関しては、基本的には、負けた国が勝った国に出向いて条約を結ぶので日清戦争の時は、下関という所で条約を結んだ。

しかし、日露戦争については、正直ギリギリの戦い！長引くと日本が不利になりそうだったので、日本が優位なうちにアメリカの大統領ルーズベルトに仲介を頼んで条約を結んだ。だから、日露戦争の時はアメリカのポーツマスという場所で条約を結んでいる。この時は、日本も最低限の利益さえ確保できれば戦争をさっさと終わりにしたかったので賠償金とかはもらっていない。

第一次世界大戦は、実は本来日本はあまり関係ない。だってヨーロッパの戦争だから・・・。しかし、日本は日英同盟を理由に強引に参戦。中国にあるドイツの基地を攻撃というほとんど、本戦に関係がないような場所を攻撃し、中国に21ヶ条の要求を突きつけドイツが中国に持っていた権益をゴッソリ頂くという完全な漁夫の利作戦！第一次世界大戦は本来ヨーロッパの戦争なので条約もパリで会議が行われ色々なことが決まった。重要なのは、対ドイツのベルサイユ条約でドイツはビックリするくらいの賠償金を払わされた挙句、上に記したような内容を飲まされることになった。

つまり、条約と戦争を結びつけて覚えるには、日清戦争は通常通り、勝利した日本にて条約が結ばれたので下関条約。日露はギリギリの戦いだったのでアメリカに頼んで仲介してもらったのでアメリカのポーツマスにて条約。第一次世界大戦は、本来日本と関係ないヨーロッパの戦争なのでパリにて会議が開かれドイツはベルサイユ条約をのまされた。と覚えておけば、テストでグチャグチャにならないで済むよ！

そして、次に日中戦争、第二次世界大戦、太平洋戦争。これは、上に表の戦争の終わった年を見てもらうと分かるように1945年に一気に決着がついている。

この辺りが、また脳ミソがグチャになるのだけれども・・・。

日本は、なんと日中戦争をしている間にアメリカにまで攻撃を仕掛けた！

これには、複雑な事情があるので、ちょっと長くなるけれども、頭の中を整理する意味で読んで欲しい・・・。

日中戦争にいたるまでに、日本は関東軍による満州侵略が元で国際連盟を脱退。国際的に孤立してしまう。それでも、日本軍は中国への侵攻を進めるべく日中戦争が始まる。この日中戦争の戦線拡大は欧米諸国の権益を脅かすもので、アメリカやイギリスは日本に対して石油などの資源の輸出に制限をかけて経済制裁にでる。

そんな時、ヨーロッパでは第二次世界大戦が勃発。ドイツはイギリスを除くヨーロッパ全土を影響下に置いていた。苦戦を強いられている日中戦争の打開策を探していた日本は、このドイツやイタリアと同盟を結び、資源を求めて東南アジアに侵攻していく。

これで、アメリカは日本に対して石油の輸出を完全にシャットアウト！石油の8割をアメリカに頼っていた日本にとっては、大打撃！

日本は、何とかアメリカのご機嫌を直してもらおうと交渉するが、アメリカは「じゃ、満州国を元に戻して、中国から兵を引き上げたら許してあげる」と到底のめるはずのない内容を突きつけてくる。

これに日本は「もう、やるっきゃない！中国もアメリカも同時にやっつけてやるぜ！」と日中戦争中にアメリカにまで喧嘩を売るはめになる・・・（太平洋戦争）。

しかし、これ、よくよく考えてみれば、中国とアメリカの挟み討ち！しかも、資源もすぐ底を尽きる・・・。

そうして、1945年に日本はポツダム宣言を受理し戦争は幕を閉じるのですが・・・。

勘違いしやすいのが、第二次世界大戦と太平洋戦争。第二次世界大戦の枠組みの中で日本VSアメリカ（実際にはイギリスなども含まれる）が太平洋で戦った戦争が太平洋戦争です。

第二次世界大戦＝太平洋戦争という訳ではないので注意しましょう。

ちなみに第二次世界大戦は、イタリアが1943年に降伏しドイツも1945年5月に降伏。最後まで粘りを見せた日本も1945年8月15日に降伏し第二次世界大戦は終わりを告げる。これにより当然日本VSアメリカの太平洋戦争も終了。日中戦争も終わりとなる。

ん？分かったような？分からないような？

兎に角、日本が中国と戦争中にヨーロッパでは第二次世界大戦が勃発！なんだか、複雑なことになっちゃって、日本はアメリカと太平洋戦争までする羽目に・・・。と、ざっくりでも頭に入れておきましょう。（ん？ダメ？）

あっ、あと戦争の年の覚え方があったんだ。日中、第二次、太平洋は印象の強い1941年の太平洋戦争だけ覚えておけば何とかなる！

いくよ。い（1941）のち掛けて太平洋戦争。

とりあえず、これだけ覚えておけば、後は2年づつさかのぼればいい。1941-2は1939年、第二次世界大戦。1939-2は1937年日中戦争。

或いは、戦、く（1939）るしい第二次世界大戦。を覚えておいて、第二次だから+-2づつで日中、太平洋と覚えてしまってもOK。

このページ長くなったちゃいましたねぇ。でも、テストでよく出るから覚えてね！