神武天皇は、なぜあんなにも長寿なのか?
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「日本書紀」や「古事記」によれば、初代天皇は神武天皇ということになっております。
しかし、この神武天皇、古事記では137歳。日本書紀では127歳と現在でも疑わしいほどに長生きをしています。いや、神武天皇のみならず、5代孝昭天皇も古事記93歳、日本書紀103歳。6代孝安天皇古事記123歳、日本書紀137歳など初期の天皇は100歳越えがズラリ・・・。
現実的に考えて、これほど長生きしたと考えるのは無理があるでしょう。
では、なぜ「古事記」や「日本書紀」では、これほどまでに長生きしたと記さねばならなかったのでしょうか。
初代天皇である神武天皇の即位は紀元前660年ということになっています。紀元前660年といえば、日本ではまだ縄文時代です。実は、初代天皇の即位をどうしても、この紀元前660年ということにしたかったという説があります。
干支は皆さんも御存知でしょう。子丑寅・・・。また、最近ではあまり使われませんが、十千十二支というのがあります。詳しくは、こちらのHPに載っていますので、御参考にしてください。
この十千十二支では、一巡りが60年。中国では一巡り60年を一元とし、21元(1260年)ごとの辛酉の年に革命が起きるといわれています。
601年、推古9年には聖徳太子が現れています。この年から逆算して初代天皇の即位の年を紀元前660年としたといわれています。
つまり、どうしても初代天皇の即位を紀元前660年としたかった為に寿命を延ばして計算を合わせなければならなかったというのです。
しかし、これはあくまでひとつの説。天皇を神格化したかった為にあえて、人間離れした寿命にしたとも考えられますし、初期の天皇の時代では、年齢の数え方が違っていたのかもしれません。
我が日本の天皇家の歴史は、世界的に見ても圧倒的に古く、それだけに謎も多いのですね。
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