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歴史年代ゴロ合わせ暗記政治>中国の選挙

中国の選挙とは?


 中国というと共産党のイメージしかありませんよね。実は、一応、他の党もあるにはあります。中国国民党革命委員会、中国民主同盟、中国民主建国会、中国民主促進会、中国農工民主会、中国致公党、九三学社、台湾民主同盟といったものがあります。しかし、み〜んな日本でいう野党というのとはぜんぜん違います。共産党の支配下にあるといっていい存在ですね。

 だいたい、中国の憲法に「中国の各民族の人民は、引き続き中国共産党の主宰の下にマルクスレーニン主義、毛沢東思想、ケ小平理論の導きで人民民主独裁を堅持」って書いてあります。「中国共産党の支持に人民は従いなさいよ〜」ってことですね。

 つまり、いわゆる日本でいう政権交代といったことは起きないんですね。じゃ、選挙なんてやっても意味が半減じゃん。と、感じてしまいますね。実際、中国での選挙は日本の選挙とかなり違っています。

 そもそも、なぜ中国では共産党の独裁体制になってしまったのか?



 それは、第二次世界大戦後のことです。蒋介石率いる国民党と毛沢東率いる共産党が激しい争いを繰り広げたんですね。結果は毛沢東の共産党が勝利!そして、中華人民共和国を建国しました。

 つまり、中華人民共和国が建国してからず〜と共産党の国なんです。

 政権交代が起きないということは、いったいどんな選挙を行っているのでしょうか?

 まず、立候補する人ですが、これは自由に立候補することはできません。共産党から立候補するように指示を受けた人しか立候補できないんです。ですから、与党、野党が入り乱れての争いなんていうのは起きません。共産党が支持した人が立候補し、国民はその人を支持するか?しないか?の投票をするだけです。どの人がいいか?どの政党がいいか?を投票するのではなく。この共産党が推薦している人を支持するか?しないか?を国民が選択する選挙方法なんですね。

 では、その地域で立候補した人物が不人気で落選したらどうなるのか?そういったことはほとんど起きないようです。なにしろ、中国共産党の推薦している人物ですからね。そもそも、その人を支持しないという票を入れるのにはかなりの勇気がいることでしょう。

 この選挙方法は北朝鮮も同じような選挙方法を採用しています。まぁ、北朝鮮が中国の選挙を手本として真似たんですけどね・・・。

 さて、中国共産党ですが共産党というからには、もちろん目指すところは共産主義です。つまり、みんな仲良く平等な国家をつくり上げましょう。っていうのを理念としているのですね。

 ん?っと感じた人も多いのではないでしょうか?みんな平等?中国って格差が半端ないって聞いたことあるけど・・・?そうなんです。現在の中国は経済で成功した半面、理想とする国家の像とはだいぶかけ離れてきてしまっているんですね。

 中国はもともと、共産主義を目指していましたので格差のない国家をつくることに力を注いできました。ですから、日本の資本主義のように経済にはなるべく国家が口を出さない。企業が勝手に生産して勝手に販売してねっ!っていう体制とは逆で国が多くを管理していたんです。

 中国共産党の命令により計画的に生産が行われるんです。そして、平等な社会ですので給料はみんな一緒。会社がつぶれることもない。よく「お役所仕事」なんて昔いわれていたんですが、日本の市役所でも潰れることもなければ、ノルマもないのでなんか職員がみんなゆっくりのんびり働いているように見えたんですね。ですから、サラリーマンの人たちから「お役所仕事で楽していいよなぁ」なんて皮肉った言葉が生まれました。

 中国では国全体が”それ”になってしまったんです。みんな、ゆっくりのんびり・・・。そして、結果として経済停滞です。

 そこにメスを入れたのがケ小平さんでした。経済開放政策というのを打ち出して海の近くなんかに経済開放区というのをもうけて海外の企業とかが働きやすくしたんです。日本も自分の国で生産するより中国に工場つくって生産したほうが賃金とかが安く済むからどんどん進出していきました。

 これによって中国経済は目覚ましい発展を遂げることになります。しか〜し!内陸部の農村と都市部の経済格差は広がるばかり・・・。目指していた共産主義とはかけ離れた現状となっていまっているんですねぇ。

 このままいくと中国は日本のような資本主義国家に変わっていき、中国共産党はいずれないくなるのではないか?という声も聞こえてくるほどです。まぁ、資本主義化が進むと企業や資本家が力を持ってきますからね。すると、政治的にも自由を要求するようになってくることが考えられるんですね。実際、中国共産党は労働者と農民の党であるはずであり、資本家とは戦うはずの党であったんですけど、最近はその資本家たちも共産党に入っていますからね。もう、すでに変わり始めているということです。

 このまま順調に中国の経済が安定して発展していけば、やがて日本や韓国のような資本主義国家となり一党独裁体制も終わりを告げる日が来るのかもしれませんね。